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今度こそさようなら、ドラえもん・零式の巻 其の拾

 四人の野盗を返り討ちにした茜とドラえもん・零式は、しばしの間沈黙しながら、甲斐を目指して街道を南下した。

ドラえもん・零式「・・・・・・」

 茜を守るはずが、逆に守られてしまったことにプライドが相当傷ついてしまったのだろう。どうしても会話をする気分になれなかった。人間の姿に変身してさえいなければ、四次元ポケットが使えたのに・・・あんな奴ら、敵じゃなかったのに・・・ドラえもん・零式は自身の運の無さを呪った。そしてそんな惨めな猫型ロボットの気持ちを察してか、

2013111803.jpg

茜「・・・・・・」

 茜も沈黙を守っていたが、ドラえもん・零式がふと足を止めたことで互いの沈黙は突如破られることとなった。

茜「・・・どうしました?」
ドラえもん・零式「懐かしいな、ここ・・・」
茜「この場所に、何かあるのですか?」
ドラえもん・零式「ここで僕は好敵手(とも)と出会ったのさ・・・」
茜「とも? ご友人ですか?」
ドラえもん・零式「はっはっは。違うよ。そんなんじゃない」
茜「では、ともとは一体?」
ドラえもん・零式「何ていうんだろうね・・・友達とは違うし、初めは敵だったけど今は敵ではないと僕は信じている」

 わけがわからないな、と茜は思ったが、ひとまずドラえもん・零式の話に耳を傾けることにした。

ドラえもん・零式「あの日は・・・そう、星空がとにかく綺麗だったことが印象に残っているよ」

2016012701.jpg

秋葉捨忍「金を出せ」

 震えながら死ぬ思いで歩いていたところ、この場所で追剥ぎに遭ったとドラえもん・零式は語った。もう何日前のことだったかまでは覚えていないが、場所だけははっきりと覚えているという。

ドラえもん・零式「・・・お金なんか無いよ! 見ればわかるだろう!」
秋葉捨忍「ごちゃごちゃ言わずに金を出せってんだよ」
ドラえもん・零式「半袖なんだぞ、僕は! こんな僕からまだ何か奪おうと言うのか!」
秋葉捨忍「黙れ! さっさと出さねえと殺すぞ!」
ドラえもん・零式「逆だ。お前が金を出せ。命が惜しければ金を出せ!」
秋葉捨忍「なっ、なっ、何だと!?」

 まさかの”逆追剥ぎ”に、秋葉捨忍は我が耳を疑った。しかしどうやら目の前の半袖の男は本気のようだ。

ドラえもん・零式「さあ・・・出せ・・・金を・・・!」
秋葉捨忍「テメエ! 自分の立場わかってんのか!?」
ドラえもん・零式「お前がな」
秋葉捨忍「・・・下がれ! 下がれこの野郎!」

 その後二人は激しい口論の末にもみ合いとなった。雪の中で必死の攻防が続いた。

ドラえもん・零式「金が欲しけりゃ働けよ! 真面目に働けよ!」
秋葉捨忍「うるせえ! テメエに言われる筋合いじゃねえ!」
ドラえもん・零式「この駄目人間が! 親が泣いてるぞ!」
秋葉捨忍「テメエに何がわかるってんだ!」
ドラえもん・零式「追剥ぎをするような・・・」
秋葉捨忍「あ!?」
ドラえもん・零式「追剥ぎをするような・・・クズの気持ちなんかわかりたくもないね!」
秋葉捨忍「こっ、この野郎! 抜かしやがったな! ぶっ殺してやる!」
ドラえもん・零式「やってみろォッ! やってみろォーーーーーーッ!」

 約二十分間ほど寝技と関節技の応酬となったが、一瞬の隙を突いて背後に回り込んだドラえもん・零式に軍配が上がった。慶次のお株を奪うチョーク・スリーパーを秋葉捨忍に極めたのだった。

秋葉捨忍「・・・ゲッ・・・ゲッ・・・!」
ドラえもん・零式「勝負は付いた! タップしろ!」
秋葉捨忍「・・・ッ・・・!」
ドラえもん・零式「どうした、タップしろ! しないとこのまま落とすぞ! いいのか!?」

 タップと言われても何のことだか理解できない。命の危険を感じた秋葉捨忍は両手でドラえもん・零式の腕を掴みながら懸命にもがいたが、完全に極まっているチョークを外すのはどんな達人でも不可能である。喉が圧迫される痛みと呼吸ができない苦しさに耐えながら、秋葉捨忍はもがき続けた。目を見開きながらもがき続けた。

秋葉捨忍「・・・・・・!」

 目の前に広がる一面の星空を、秋葉捨忍は一体どんな気分で眺めたのだろうか。チョークを極められてさえいなければ美しく映るに違いないのだが、この状況では果たしてどう見えるのだろうか。気になる。気になって今夜も眠れそうにない。

茜「・・・その後、どうなったのですか?」
ドラえもん・零式「僕の勝ちさ。落としたのさ」
茜「本当にお金を奪ったのですか?」
ドラえもん・零式「奪った」
茜「奪ったんかい」
ドラえもん・零式「とはいっても、一文しか持ってなかったよ、彼。一文じゃ蕎麦も食べれやしない」
茜「その人もきっとお金に困っていたのですね・・・」
ドラえもん・零式「だから、服を奪うのだけはやめておいた。あの寒空じゃ絶対凍死しちゃうからね」
茜「そこは偉いですね。ドラえもん・零式さんも半袖だったんでしょう」
ドラえもん・零式「彼にも親が・・・家族がいるはずだからね・・・」
茜「もしまた会えたら、彼に何て声を掛けますか?」
ドラえもん・零式「それは・・・会ってみないとわからないよ。けど今なら」
茜「今なら?」
ドラえもん・零式「酒を酌み交わしてやってもいいかなって思ってる」

 ・・・秋葉捨忍はその後、意識を取り戻すことなく凍死したという。

続く
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Date: 2016.01.27
Category: 信on休止中
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