FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Date: --.--.--
Category: スポンサー広告

今度こそさようなら、ドラえもん・零式の巻 其の九

”諸事万端片付いた。お前を追う者はもういない。安心して帰ってこい 慶次”

 慶次からのこの帰還命令に、ドラえもん・零式は当初乗り気ではなかった。

ドラえもん・零式「今さら、慶次君に会わす顔なんかないよ・・・」
茜「きっと斜メ前田様は、ドラえもん・零式さんに会いたがっていますよ」
ドラえもん・零式「そんなことあるもんか。慶次君は僕のことが嫌いなんだよ」
茜「そんなことありませんよ。さあ、早く旅の支度をして下さい」

 ようやく一人暮らしに戻れる好機が訪れたのだ。何としてでもドラえもん・零式を旅立たせる必要がある。茜は顔を合わすたび、ドラえもん・零式を説得し続けた。そしてようやくドラえもん・零式が重い腰を上げたのは、帰還命令が届いてから三日後のことであった。

茜「私もお供しますので。お金も斜メ前田様からたくさんいただいてますし、道中困ることはありません」

 茜のこの一言から、ドラえもん・零式の態度は徐々に軟化していった。そして金を湯水のように使い、豪遊しながらの旅であればという条件で、甲府の慶次宅へ戻ることを受け入れたのであった。


2013111803.jpg

茜「なるべく贅沢させないように、とは書いてあるけど・・・」

 慶次からの信書にはそう書かれてあった。甘やかすときりがないし、贅沢の味を思い出したらまた厄介なことをしでかすかもしれないからだ。しかしそれではドラえもん・零式が納得しようとはしないだろう。茜はやむを得ず、慶次からのこの要請を無視することにした。

ドラえもん・零式「茜ちゃんとまた一緒に旅することができて嬉しいよ」
茜「あのときは、私はただ尾行していただけですけどね」
ドラえもん・零式「信濃は危険が多いけど、僕が守るから安心したまえ」
茜「私は大丈夫です」
ドラえもん・零式「君は女の子じゃないか。僕の後ろにしっかり付いてきたまえ。いいね」
茜「私は大丈夫なんですけどね・・・」

 その後も、「何かあったら僕を置いてすぐに逃げたまえ」「君のことは僕が守る」「僕はいざとなったらやる男なんだ」などと言っては、茜を困らせるドラえもん・零式であった。そして越信国境に二人がたどり着いたとき、ドラえもん・零式の態度に変化があった。

2016011902.jpg

ドラえもん・零式「殺してやる・・・!」
茜「ちょっと、落ち着いて下さい!」
ドラえもん・零式「僕はこいつらのせいで死ぬところだったんだ! 絶対に許せない!」
茜「関所兵には私から言っときますから! 物騒なことはやめて、行きましょう!」

 どんなに助けを求めても、無情に国境線の向こうへ投げ飛ばされた。蹴り飛ばされた。殴り飛ばされた。このときドラえもん・零式の全身が怒りで震えていた。茜はドラえもん・零式をなだめるのに相当骨を折ることとなったが、

茜「旅籠に着いたら、豪勢な料理とお酒を注文しましょう」

 この一言で、ドラえもん・零式の機嫌を直すことにようやく成功したのであった。

2016011903.jpg

ドラえもん・零式「あいつらのことも、絶対に許さないから」
茜「もうわかりましたから・・・ほら、行きましょう」
ドラえもん・零式「慶次君に頼んで、クビにしてもらおうっと」
茜「・・・・・・」

 振り返り振り返り、関所兵にガンを飛ばすドラえもん・零式を茜が必死になだめながら一里ほど歩いたところで、予期せぬ事態が起こった。突如林から飛び出してきた四人の荒くれ者たちに囲まれてしまったのだ。

2016011904.jpg

荒くれ者「命が惜しけりゃ、金を置いていけ」
ドラえもん・零式「・・・ゲエーッ! 野盗!」
荒くれ者「おっ!? 上玉じゃねえか。その女も置いていけや。ヘッヘッヘ・・・」
ドラえもん・零式「茜ちゃん、逃げるんだ! ここは僕が喰い止める!」

 相手が一人なら、何とかなるかもしれない。しかしこの人数では・・・! どうしてこんなときに限って慶次君はそばにいないんだ。いつも、いて欲しいときに限っていないじゃないか! ドラえもん・零式は心の底から慶次を呪った。そして絶望した。

茜「・・・・・・」
ドラえもん・零式「どうしたんだ!? 逃げなきゃ駄目だ! さあ、早く!」
荒くれ者「ゴチャゴチャ言ってねえで、早く金を出さねえか!」
ドラえもん・零式「金が欲しけりゃ、人並みに働けよ!」
荒くれ者「何だとこの野郎!」

 ・・・それがこの荒くれ者の最期の言葉となった。

2013111803.jpg

茜「ドラえもん・零式さん、下がって!」
ドラえもん・零式「え!?」
茜「邪魔です!」

 ドラえもん・零式が慌ててしゃがみ込んだ瞬間、茜の放ったくないが荒くれ者の喉笛を正確に貫いていた。

荒くれ者「・・・ゲッ・・・」

 そして荒くれ者がのけ反りながら地面に倒れたころには、残る三人の荒くれ者たちもすでにこの世の人ではなくなっていた。背面跳びで瞬時に三人の背後に回り込んだ茜が、彼らに抵抗する間も与えず、次々に斬り殺していったのであった。

茜「・・・済みました。行きましょう」
ドラえもん・零式「あ・・・茜ちゃん・・・君・・・」
茜「はい?」
ドラえもん・零式「結構・・・強いんだね・・・びっくりしたよ」
茜「こう見えても忍びですので」
ドラえもん・零式「それにしても、何も殺すことはなかったんじゃない? 命だけは助けてあげても良かったような」
茜「どうしてですか? このような輩、生かしておいても人に迷惑しかかけませんよ」
ドラえもん・零式「・・・そ、そりゃあ、そうだけど、ね」

 茜の意外な一面に驚きと困惑を隠せないドラえもん・零式であったが、同時に恥ずかしさで死にたくなった。僕は守る側じゃない。守られている側なのだと。いても立ってもいられず、雪の中に飛び込んだところ、岩が隠れていたため額をパックリと割る怪我を負ってしまった。どれだけ間抜けなのだろうか。

茜「・・・大丈夫ですか!? しっかりして下さい!」

 その後の道中、ドラえもん・零式は一声も発することなく、ただただうなだれていたという。

続く
スポンサーサイト
Date: 2016.01.19
Category: 信on休止中
Comments (0)Trackbacks (0)

この記事へのコメント:


管理人のみ通知 :

トラックバック:


プロフィール
信長の野望online真紅武田家で活動中 &相互リンク・無断リンク募集中です。

斜メ前田慶次

Author:斜メ前田慶次

にほんブログ村 ゲームブログ 信長の野望Onlineへ
にほんブログ村

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
08 | 2018/09 | 10
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
このブログをリンクに追加する
QRコード
QR
訪問者数
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。