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朝まで飲るよ、の巻 其の九

斜メ前田慶次「ご苦労だった、ドラ。ここから先は二人で飲る。お前は黙って瓦版でも読んでろ」

 解放され、安堵のため息を漏らしたドラえもん・零式は、再び『甲府日報』の夕刊を手に取り横臥した。

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ドラえもん・零式「まずは社会面からいくかな」

 前述したがこの甲府日報、政治経済から外交、社会、スポーツ、ゴシップに至るまで何でも扱うため何気に評判が高い。そして実在しないのであしからず。

ドラえもん・零式「ほう・・・城代の舛添氏が年貢を不正に流用した疑惑が浮上、か・・・」

 合戦の際、大名がいなくなる代わりに現れる城代については今さら説明は不要だろう。属国には常時いるが、その中の一人に舛添という姓の者がいると思っていただきたい。その舛添某が年貢を不正に流用し、公務に関係のない遊興や買い物の費用にあてた疑惑が浮上しているというのだ。

???「・・・ンガッ!」

 男の呻き声、そしてその後に続く「チュッ」という音にドラえもん・零式は少し苛立ったが、気にしないよう努めることに決めた。

ドラえもん・零式「本人は”全く、身に覚えのないこと。第三者に調査を依頼する所存でござる”と述べ、疑惑を否定した。しかし・・・」
斜メ前田慶次「いい飲みっぷりだ・・・ほれ、もう一本」
ドラえもん・零式「調査費用については、”費用? 当然、国民の年貢を費用に充てる所存でござる”と述べたことから非難轟々。各地で一揆の可能性も出てきた、か・・・ある意味すごいな、この男」
斜メ前田慶次「おっと、鼻の穴は交互にしてやらないとな・・・片方に負担が偏っちまう。どうだ、俺って優しいだろう? 気が利くだろう?」
???「・・・ハアッ・・・! ハアッ・・・! ンッ! ンンッ!」

 背後の二人の会話が気になってしょうがない。瓦版を読むことに集中できない。かといって、怒ったところでどうにもならないだろう。ドラえもん・零式は我慢を決め込み、ゴシップ面に目を通すことにした。

ドラえもん・零式「武田家の某大手一門で不倫騒動、か・・・どんな時代でもこの手の話題は必ず出てくるなあ」
???「・・・ングッ!」

 聞き苦しい、男の呻き声。まだ鼻から飲まされているようだ。そしてその後に続く音はやはりあの耳障りな「チュッ」という音だった。

斜メ前田慶次「俺だけ手酌なのが面倒だが、まあ仕方ねえか」
ドラえもん・零式「”まさにゲスの極み。今後は一門の綱紀粛正に努めていきたい”と筆頭は語る、か。正直どうでもいいな。大体、たかが不倫で世の中騒ぎすぎなんだよ」
斜メ前田慶次「うめえっ! 今夜は寝かさねえから覚悟しておけ。朝まで付き合ってもらうからな」
???「・・・クッ・・・!」

 このとき、男は絶望的な表情を浮かべた。

ドラえもん・零式「・・・ごめん、もう少しだけ静かにしてくれないかな?」
斜メ前田慶次「お前は黙って瓦版読んでろタコ」
ドラえもん・零式「うぎぃっ・・・!」

 その後、政治経済面を読むことで頭を切り替えることを試みたドラえもん・零式であったが、延々と続く男の呻き声と「チュッ」というスポイトの耳障りな音に、とうとう精神が崩壊した。

ドラえもん・零式「・・・ああもうっ! ああもうっ! アッーーーーーーー!」

続く
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Date: 2016.06.30
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朝まで飲るよ、の巻 其の八

斜メ前田慶次「さて・・・俺はお主の名前も出身地も知らない。にも関わらず何故か性癖だけは知っているという異常な状態ではあるが・・・細かいことは気にせずに始めるとするか」

 そう言うと慶次は、湯飲み茶碗に注がれた酒をスポイトで吸い込み始めた。これが今から男の鼻を経由して胃に注ぎ込まれることになる。限界量まで吸い込んだところでニップル(先端のゴム部分のこと)から指を離すと、何故か「チュッ」という音がした。安物だからだろうか。

斜メ前田慶次「ドラ、ちょっと手を貸してくれ」
ドラえもん・零式「何だい、さっきは黙って瓦版読んでろとか言ったくせに」
斜メ前田慶次「最初の乾杯だけは、二人同時に飲む必要がある。こいつを抱きかかえて起こしていて欲しいんだよ」
ドラえもん・零式「やれやれ、しょうがないな。その代わり・・・」
斜メ前田慶次「その代わり、何だよ」
ドラえもん・零式「二度と僕のことを乞食とか、残飯野郎とか言うな・・・! 僕にもブランドイメージがある。それを壊されたら困るんだよ」
斜メ前田慶次「何だよ、お前のブランドイメージって」
ドラえもん・零式「僕は自他共に認める”子供たちのアイドル”だ・・・! いや、万能型アイドルと言ってもいいだろう」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
ドラえもん・零式「このブログの女性読者はきっと僕のことをかわいいと思っているし、子供が読んだら画面の前で大はしゃぎ。僕はそういう存在なのさ」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
ドラえもん・零式「確かに、僕は残飯を食べた。それは事実だ。しかしそれは時の流れと共に忘れ去られていくこと。蒸し返されたら困るんだよ」

 ”どんだけだよ。お前はただのヨゴレキャラでしかないだろうが”と慶次は思ったが、ここで断られては面倒なので何も言わないことにした。

ドラえもん・零式「・・・重っ! しかも何か臭っ! ああもう、これだから大人の男は嫌いなんだ」
???「・・・んぐっ・・・くっ・・・!」
斜メ前田慶次「いいぞ・・・顔をこっちに向けろ。よし、いい感じだ」

 交渉が成立し、男はとうとう慶次と乾杯することになった。もちろん男は懸命に拒んだが、乱暴にスポイトの先端部分が鼻の奥に押し込まれると身体を硬直させた。鼻の奥にガラスが入っているという恐怖が男をそうさせたのだ。

斜メ前田慶次「痛いのは最初だけだ。すぐに気持ち良くなる。ふふ、ふ・・・」
ドラえもん・零式「いいから早く乾杯しろよ。重いんだよ」
斜メ前田慶次「わかった、わかった」

 右手の湯飲み茶碗の酒を一気に口に含み、飲み干すと同時に左手のスポイトの酒を男の鼻の奥にこれまた一気に注ぎ込む。これで一応、乾杯は成った。またしても「チュッ」という耳障りな音がしたが、気にはならなかった。何故なら男がむせたために、それどころではなかったからだ。

ドラえもん・零式「・・・うわっ! きったな!」
斜メ前田慶次「テメエ、ちゃんと飲めよ! コノヤロー! 出川みてえなリアクションしやがって!」
???「・・・ブフッ! ゴフッ!」

 鼻炎持ちの方なら経験があると思うが、鼻の奥の鼻水が喉に降りてくることがある。これを後鼻漏というが、もしもあの鼻水がサラサラした酒だったら・・・と想像していただきたい。とても飲めたものではないだろう。しかし慶次は容赦なく、静かに飲み込むことを要求してくる。男は泣きたくなった。どうしてこんな目に遭わなければならないのだろうか、と。

斜メ前田慶次「・・・もう一回だ! いくぞ!」
ドラえもん・零式「この一回で僕はもう降りるよ! 馬鹿馬鹿しい!」
???「・・・ングッ! グフッ!」

 二回目の乾杯も失敗した。あまりの苦痛に男がむせてしまうのだ。もし猿轡を噛ませていなかったら、今頃床はビチャビチャになっていただろう。しかし少しずつではあるが、確実に男の体内に酒は浸透していった。鼻の奥に注ぎ込まれた全ての酒を吐き出せるわけではないからだ。

ドラえもん・零式「・・・もう終ーわりっと!」
斜メ前田慶次「ご苦労だった、ドラ。ここから先は二人で飲る。お前は黙って瓦版でも読んでろ」

続く
Date: 2016.06.28
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朝まで飲るよ、の巻 其の七

 そして数分後。慶次は本当にこの時代に存在していたのかどうかわからない、懐かしい物を持って現れた。

2016061601.jpg

ドラえもん・零式「スポイトじゃないか。まさかこの時代に存在していたとは・・・」
斜メ前田慶次「どうだ乞食野郎。これなら口を開けずに酒を飲むこともできるだろう」
???「・・・・・・!!」

 男は戦慄した。何やら得体の知れない器具を用いて、強引に自分に酒を飲まそうというのだ。無理もない。

ドラえもん・零式「これを使って、お酒を飲まそうというのかい!? ということは・・・」
斜メ前田慶次「そうだ、鼻から飲ませるんだよ、このタコ助」
ドラえもん・零式「鼻から・・・うへぇ・・・」
斜メ前田慶次「他に方法があるか? この残飯野郎」
ドラえもん・零式「・・・ってさっきから、僕に言っているのか、悪口を!」
斜メ前田慶次「そうだポンコツ野郎」
ドラえもん・零式「僕は君の家臣じゃないぞ! 石兵衛君と同じに扱うな!」
斜メ前田慶次「おっと、そうだったな、悪い悪い」
ドラえもん・零式「まさか本心から言ったんじゃないだろうな! 乞食だの、残飯だの、ポンコツだの!」
斜メ前田慶次「演技に決まってんだろうが。そう怒るなよ。俺はただ、お前まで屋敷から追い出されぬよう、心を鬼にして・・・」
ドラえもん・零式「いまいち信用できないな・・・」
斜メ前田慶次「さて、始めるぞ、宴をな」

 手早く膳を自身と男の前に並べ置き、鼻歌を歌いながら湯飲み茶碗に酒を注ぐ慶次の表情には、まさに狂気が宿っていた。そして対照的に、

斜メ前田慶次「喜べ。今日はとびきりの酒を用意してやったぞ」
???「・・・ハアッ・・・ハアッ・・・!」

 男の表情は恐怖で凍りついていた。傍から見ると、この二人がこれから酒を酌み交わすとは到底思えなかった。

2016062401.jpg

斜メ前田慶次「純米吟醸・・・”天下御免の大ふへんもの” 蔵元は米沢の浜田さんだ。こいつはうめえぞ」
???「・・・ハアッ・・・ハアッ・・・!」
斜メ前田慶次「さて・・・俺はお主の名前も出身地も知らない。にも関わらず何故か性癖だけは知っているという異常な状態ではあるが・・・細かいことは気にせずに始めるとするか」

続く
Date: 2016.06.24
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朝まで飲るよ、の巻 其の六

斜メ前田慶次「しょうがねえだろうが! 叩いたら俺以外、誰もいなかったんだよ! 女々しいこと言ってねえで、さっさとこの男の心を読め、クズ野郎!」
石兵衛「クズと言ったな! この粗チン野郎! 今やるから待ってろ!」
斜メ前田慶次「本当に仕事が遅えな、テメエは! だから娘に愛想尽かされんだよ! 言っとくけどお前、マジ嫌われてっから!」

 念のため断っておくが、この二人の会話はあくまで屋敷を騙すための演技である。決して本気で罵り合っているわけではないのであしからず。

石兵衛「ふむ・・・」
斜メ前田慶次「何かわかったかハゲ」
石兵衛「だっはっはっは! こいつすげえ性癖持ってるぜ! こいつはやべえ! マジで引くわ!」
???「・・・んぐっ・・・!」

 このとき男の顔は真っ赤に紅潮していた。無理もない。決して他人に言えない性癖を今まさにバラされそうになっているのだ。

石兵衛「ちょっ・・・いくら何でも・・・ないわ・・・マジでないわ~・・・」
斜メ前田慶次「性癖なんざどうでもいいから、名前とか出身地とか読めよハゲ」
ドラえもん・零式「どんな性癖なんだい?」
斜メ前田慶次「お前は黙って瓦版読んでろボケ」
ドラえもん・零式「うぎっ・・・!」
石兵衛「いや実はわし、そういったもんを読むの苦手なんですわ」
斜メ前田慶次「何でだよ。『花の慶次』の岩兵衛のバッタモンだろ、お前は。ちょっとはできんだろ」
石兵衛「調子が良い時ならできるんですけど、今はちょっと無理です。性癖読むなら得意なんですが」
斜メ前田慶次「・・・・・・」

 慶次はそれ以上、何も言えなかった。慶次とて、前田慶次と同じ働きはできないからだ。二人とも所詮、本物には叶わない。そういう宿命なのだ。

斜メ前田慶次「そうか、今は調子が悪いか」
石兵衛「当たり前でしょうが! クズだのハゲだの、娘に愛想尽かされるだの、わかってはいても傷つくんですよ! こんな精神状態じゃ無理ですよ!」
斜メ前田慶次「石兵衛・・・」
石兵衛「本音も・・・多少は混じっているんでしょう? だからあんなにサラサラ出てくるんだ、悪口が・・・」
斜メ前田慶次「石兵衛、この馬鹿野郎!」
石兵衛「馬鹿とかクズとか、言わないで下さい! もう沢山だ!」
斜メ前田慶次「いいや、言うぞ! 石兵衛、よく聞け!」
石兵衛「もうやめてくれ! もう、何も聞きたくねえ!」
斜メ前田慶次「聞け、石兵衛!」

 両耳を塞いでいる石兵衛の両手を力づくで引っ剥がし、慶次は心底をぶち撒けた。

斜メ前田慶次「お前は、俺の、大事な家臣だ! わかったか、この野郎!」
石兵衛「・・・・・・!」
斜メ前田慶次「余計なことを考えずに、安心してこの俺に付いて来い! 良いな!」
石兵衛「だっ・・・旦那ァ・・・!」

 感激のあまり言葉を詰まらせる石兵衛だったが、屋敷は躊躇なく石兵衛の排除を決定した。


2013022101.jpg

石兵衛「何ィィィイイイイイイイイイイイイ!!」
斜メ前田慶次「・・・・・・」

 何と、闇の中から飛び出してきた無数の『手』が石兵衛の全身を掴み、拘束したのであった。

石兵衛「・・・なっ、何だこりゃあ! 旦那! 旦那、助けてくれ!」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
石兵衛「わ・・・わしはどこに・・・連れていかれるんだ・・・? あ・・・ああ・・・」
斜メ前田慶次「さあ・・・?」
石兵衛「さあっ、て・・・ちょっと・・・!」
斜メ前田慶次「だが・・・安心なんてない所だな・・・少なくとも・・・」


2013022102.jpg

石兵衛「うわあああああああああーーーー!! 旦那あーーーーー!!」
斜メ前田慶次「・・・・・・」

 無数の『手』によって何処かへと連れ去られる石兵衛を、慶次は一瞥だにしなかった。無駄だとわかっているからだ。

2013022103.jpg

ドラえもん・零式「家臣って言っちゃったから、屋敷を追い出されたんだね・・・」
斜メ前田慶次「帰還しました、というか、強制送還だよな・・・」
ドラえもん・零式「今回はクールだったね。三年前に拾丸君が追い出されたときは相当テンパッてたのに」
斜メ前田慶次「抗いようがないからな。これは仕様・・・もとい、”天の理”なんだ。一プレイヤーが足掻いたところでどうなるもんでも無いんだよ」
ドラえもん・零式「・・・で、この男の性癖って何なんだい?」
???「・・・ぐぅっ・・・!」
斜メ前田慶次「お前も相当物好きだな。いいだろう、教えてやる。この男はな、若い娘の足の・・・」

 慶次が耳打ちした瞬間、ドラえもん・零式の表情が明らかに変わった。引いているのだ。

ドラえもん・零式「・・・そ・・・そりゃあ・・・引くね・・・なかなかいないよ、実際に・・・」
斜メ前田慶次「まさに変態・・・いや、ド変態とでも言うか・・・」
???「・・・んぐっ・・・!」
ドラえもん・零式「それで君、どうするの? どうやってこの男と酒を酌み交わすんだい?」
斜メ前田慶次「過日、とある南蛮人から買った良い物がある。これを使えば、口を開けずに酒を飲めるってわけだ。今持ってくるから待ってろ」

続く


 ・・・ってか今、東西戦やってるんですか・・・ぐむっ・・・!
Date: 2016.06.13
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朝まで飲るよ、の巻 其の伍

斜メ前田慶次「・・・何を勝手なことをやってやがる! やめろ! やめねえか!」

 手刀でペンチをはたき落とす慶次。男の生爪は間一髪のところで守られた。

ドラえもん・零式「何をするんだ!」
斜メ前田慶次「そりゃあこっちの台詞だ! お前今、この男に何をしようとした!」
ドラえもん・零式「拷問して、誰が放った刺客か吐かそうかと・・・」
斜メ前田慶次「誰がそんなことを頼んだ! こいつは俺の大事な友だ。傷つけることは許さん」
ドラえもん・零式「君は正気か。この男は君のことをそんなふうに思っちゃいないよ」
斜メ前田慶次「今となっちゃ、お前よりも大事な存在だ」
ドラえもん・零式「いい加減に目を覚ませ! というか、僕より大事ってどういうことだ!」
斜メ前田慶次「とにかく、拷問することは許さん。わかったな」
ドラえもん・零式「君と一緒にお酒なんか、飲むわけがないんだ。お願いだから、拷問させてくれ。頼むよ」

 ドラえもん・零式の懇願を、まるで何事もなかったかのように無視する慶次の両眼はこのとき、まさに爛々と輝いていた。まるで旧友と十年ぶりに再会したかのような、そんな表情をしていたのだが、ドラえもん・零式には当然ながら全く解せなかった。

ドラえもん・零式「・・・外すな!」

 不意に男の噛んでいる猿轡を外そうとした慶次を、ドラえもん・零式が止めたこともまた当然と言えるのだが、慶次はドラえもん・零式の制止を振り切り猿轡を外してしまった。となれば当然、男の取る行動は一つしかない。

???「・・・!」

 待ってましたとばかりに、舌を突き出し前歯で噛み切ろうとした男であったが、すんでのところで慶次に止められてしまった。いつの間にかゴム手袋をはめていた慶次の指が男の口に差し込まれたのである。男はまたも自害に失敗した。

???「・・・くっ・・・!」
斜メ前田慶次「やれやれ、だ。ひょっとしたら普通に飲んでくれるかもしれないと思ったが・・・」
ドラえもん・零式「無駄だって言っているだろう。こういうときはまず、ある程度痛めつけることが大事なんだ。吐かすのはその後に・・・」
斜メ前田慶次「お前流の拷問のセオリーなんざ、聞いてねえよ。とにかく口を出すな」
ドラえもん・零式「・・・はいはい、わかりましたよ。もう面倒になった。僕はゴロ寝しながら新聞でも読むことにするよ」

 不貞腐れたドラえもん・零式は、武田家プレイヤーのみ購読することのできる瓦版『甲府日報』の夕刊を手に取り横臥した。この甲府日報、政治経済から外交、社会、スポーツ、ゴシップに至るまで何でも扱うため何気に評判が高い。そして実在しないのであしからず。

斜メ前田慶次「おっと、そういや俺、お前のことを何も知らなかったな」
???「・・・・・・」
ドラえもん・零式「当たり前だろう。ついさっき攫ってきたばっかなんだから」
斜メ前田慶次「口を出すなって言っただろ」
ドラえもん・零式「猿轡は噛ませ直したかい? その男は今でも死ぬ機会を窺っているよ」
斜メ前田慶次「当然だ。万が一にも死なれては困るからな」
ドラえもん・零式「どうせ殺すんだろう? 人の命を弄ぶようなことをするなよ」
斜メ前田慶次「だから、殺さねえって言ってるだろう。いいから口を出すな」
ドラえもん・零式「僕には、君の考えていることがさっぱりわからないよ」
斜メ前田慶次「ひとまず、家臣の石兵衛をこの場に呼ぶ」
ドラえもん・零式「石兵衛君を? どうして?」
斜メ前田慶次「あいつは『花の慶次』の岩兵衛のバッタモノだ。岩兵衛ほどではないが、この男の心を読むことができるだろう」
ドラえもん・零式「家臣を屋敷の中に入れられるわけがないだろう。何をトチ狂ったことを・・・」

 読者諸兄もご存知のとおり、信オンでは家臣を連れてプレイヤーの屋敷の中に入ることはできない。入った瞬間に屋敷から弾き出されてしまう。しかし当ブログでは敢えて、家臣を屋敷の中に入れることに挑戦したい。

斜メ前田慶次「・・・来るのが遅えんだよ、このクソ野郎! お前なんざクビだ、クビ!」
石兵衛「わしだって、アンタなんざ主だと思っちゃいない! せっかくの休みに何の用だ、この馬鹿野郎!」
ドラえもん・零式「本当に入ってきちゃったよ・・・」

 門前から罵り合うことで、屋敷を騙す作戦に出た二人。どうやら今のところは上手くいっているようだった。

2016060801.jpg

石兵衛「・・・あのときのことは、忘れてねえぞ! よくもわしを置いて一人、逃げやがったな!」
斜メ前田慶次「しょうがねえだろうが! 叩いたら俺以外、誰もいなかったんだよ! 女々しいこと言ってねえで、さっさとこの男の心を読め、クズ野郎!」

続く
Date: 2016.06.08
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朝まで飲るよ、の巻 其の四

???「・・・も、もはや、これまで!」

 男はとうとう自害を決意した。

斜メ前田慶次「死なさん!」

 自らの頸動脈に苦内を突き刺し自害を試みたが、間一髪のところで慶次の邪魔が入った。苦内の先端は男の頸動脈に到達することなく、慶次の掌によって受け止められた。そんなことをすれば当然、慶次は大怪我をするはずなのだが、

斜メ前田慶次「1ってところか」
???「・・・!?」
斜メ前田慶次「俺が受けたダメージだよ」
???「・・・ウグッ」

 慶次の言葉の意味を理解する間もなく、男は慶次の放った手刀によって気絶させられた。こうして慶次は男の生け捕りに成功した。手早く猿轡を噛ませ、さらに両腕を後ろ手に縛り上げる。自害をさせないためだ。

斜メ前田慶次「まあ、寄ってけよ。どうせもう帰るところなんかないだろう」

 気絶した男の身体を肩に担ぎ、上機嫌で家路に着いた慶次であったが、ドラえもん・零式は慶次の意図がさっぱりわからなかった。

ドラえもん・零式「そんなの生け捕ってどうするんだい?」
斜メ前田慶次「無駄口を叩いてないで、 早く支度しろ」
ドラえもん・零式「・・・わかった! 拷問するんだね」
斜メ前田慶次「どうして俺が拷問なんかするんだよ」
ドラえもん・零式「それは・・・誰に雇われたとか、色々と吐かせるためだよ」
斜メ前田慶次「そんな必要はない。俺に捕まった瞬間からこいつは俺の友だ」
ドラえもん・零式「君は一体何を言っているんだ」
斜メ前田慶次「いいから、酒の支度をしろってんだよ」
ドラえもん・零式「酒!? 酒の支度、だって!?」
斜メ前田慶次「そうだ。俺はこれからこいつと飲み明かす」
ドラえもん・零式「・・・・・・」


2016060101.png


ドラえもん・零式「君は実に馬鹿だな」
斜メ前田慶次「淡々と人に馬鹿って言うな! 傷付くんだよ! 俺はこう見えてもガラスのハートなんだよ!」
ドラえもん・零式「刺客が標的と酒なんか飲むわけないだろう。何を寝ぼけたことを言っているんだ」
斜メ前田慶次「それをやるのが傾奇者ってもんよ。刺客と酒を飲む。どうだ、傾いてるだろう」

 この「刺客と酒を飲む」という話を、何かの小説で読んだのですが、思い出せません。決して当ブログのオリジナルではなく、一言で言えばパクリです。私にはそこまでの文才はありません。さて、何の小説だったか・・・ずいぶん前に読んだので覚えてないのです。

ドラえもん・零式「猿轡を外した瞬間、舌を噛み切って死ぬだろうよ。それが刺客というものさ」
斜メ前田慶次「その不可能を可能にする算段が俺にはある。ほれ、早く酒の支度をしろ」
ドラえもん・零式「断る。時間の無駄にしか思えないからね」
斜メ前田慶次「ああ、そうかよ。だったら自分でやる。全くつまらん奴だ、お前は」

 不機嫌になりながら一人、台所で酒と肴の用意をする慶次であったが、料理の腕は決して悪くない。過去にネズミダシのラーメンを作り、自称ラーメン通のドラえもん・零式を唸らせたこともある。

斜メ前田慶次「・・・よし、これなら奴も満足するだろう」

 先ほどとは打って変わり、上機嫌で膳と酒を部屋に運んだところで、予想外の光景が目の前に広がっていた。ドラえもん・零式が今まさにペンチを用い、男の生爪を剥がそうとしていたのである。

ドラえもん・零式「誰が放った刺客だ! 吐け!」
???「・・・んっ! んんーーーーっ!!」
斜メ前田慶次「・・・何を勝手なことをやってやがる! やめろ! やめねえか!」

続く
Date: 2016.06.01
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