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忘年会の巻

 この日、22世紀の東京・霞ヶ関において、タイムパトロールの大忘年会が開催されていた。

タイムパトロール猪木「・・・っしゃあ、野郎ども、いくぞ! イチ、ニ、サン・・・!」
タイムパトロール隊員「かんぱーいっ!!」

 タイムパトロールの乾杯では、ジョッキなどというやわな物は使わない。全員がピッチャーになみなみと注がれた生ビールを一気に飲み干す。飲み干せなかった場合は即座におかわりが注がれ、飲み干すまで解放されることはない。まさに体育会系の飲み会と言える。

   /""""""""彡
  / 〈~~~~~^
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 | / ´\  ハ /` |
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 (6|~`― ´ |`―‐′ |
 || |    ,,,,, 」,,,,<   くそっ・・・
 |||  【 一 ー 】 /    |
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タイムパトロール蝶野「やっぱり来るんじゃなかったぜ・・・」

 楽々とピッチャーの生ビールを飲み干した蝶野が、ひとりごちた。

タイムパトロール蝶野「どいつもこいつも浮かれやがって、くそが」

 この日の大忘年会は、先日行われた恐竜密輸組織一斉検挙の『お疲れ様会』も兼ねていた。戦国の世においてドラえもん・零式を一人追う蝶野は当然、この大捕り物に参加していない。蝶野の存在は完全に浮き上がってしまっていた。

タイムパトロール猪木「どうした蝶野、ふさぎこんじまって。元気ですかァー!!」
タイムパトロール蝶野「当たり前だろう。一体いつまで、俺に単独捜査を続けさせるつもりだ」
タイムパトロール猪木「お前が逃がしたドラえもん・零式とかいうのを捕まえるまでだ、コノヤロー」
タイムパトロール蝶野「頼む、捜査員を増やしてくれ。一人では難しい。もしくは『ひみつ道具』をもっと使わせてくれ」
タイムパトロール猪木「護身用の武器以外の使用は許可できない。捜査員も増やせない。上からの通達だ」
タイムパトロール蝶野「そこを曲げて頼む。このままじゃあ、いつまで経っても・・・」
タイムパトロール猪木「元気があれば何でもできる! みんな、もう一回乾杯だ! イチ、ニ、サン・・・!」
タイムパトロール蝶野「おい、人の話を聞け! まだ俺の話は・・・!」

 蝶野の懇願は虚しく、乾杯によってかき消されてしまったのであった。完全に不機嫌になった蝶野は二次会には参加せず、部下の操縦するタイムマシンの後部座席へと座り込んだ。

タイムパトロール蝶野「戦国の世まで頼む」
サンダーライガー刑事「お務め、ご苦労様です」
タイムパトロール蝶野「お前、マスク取れよ。暑苦しいんだよ」
サンダーライガー刑事「取るなって言われてまして、上から」
タイムパトロール蝶野「お前も大変だな・・・」
サンダーライガー刑事「俺も早くタイムパトロールになりたいっす」
タイムパトロール蝶野「もしなれたら、捜査を代わってくれや」
サンダーライガー刑事「え!?(汗) すみません、マスクのせいでよく聞き取れませんでした!」
タイムパトロール蝶野「・・・・・・」

 15分ほどのち、蝶野は再び戦国の世へと足を踏み入れていた。

サンダーライガー刑事「・・・本当に、こんなところでよろしいので!?」
タイムパトロール蝶野「ああ、今はこの屋敷に捜査の拠点を置いているんだ。さあ、帰った帰った」
サンダーライガー刑事「それにしても着物、似合いますね。すっかりこの時代に染まったというか」
タイムパトロール蝶野「俺はこの時代では武州浪人・蝶野正右衛門で通してるんだ。ほれ、誰かに見られる前に帰れ」
サンダーライガー刑事「それでは、失礼します」

 サンダーライガーが帰ったのを見届けてから、蝶野は玄関の引き戸を開け放った。

蝶野正右衛門「帰ったぞ、おみよ」
おみよ「お帰りなさいませ。今、お食事の支度を・・・」
蝶野正右衛門「いや、いい。食べてきた」
おみよ「では、お風呂の支度をして参ります」
蝶野正右衛門「いや、それもいい」

 言うやいなや蝶野、おみよの身体を軽々と抱え上げ、寝室へとまっしぐらに向かった。

おみよ「ちょっ・・・ちょっと、旦那様・・・」
蝶野正右衛門「今夜は寝かさねえぜ」

 戦国の世で腐っているかと思いきや、ちゃっかりこの時代の生活を楽しんでいる蝶野であった。ところ変わって越後は春日山の慶次の屋敷では、ドラえもん・零式と二人だけの、しんみりとした忘年会が開かれていた。

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  ヽ (__|____  / /
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斜メ前田慶次「鍋うめえな。今日だけは褒めてやる」
ドラえもん・零式「今朝、市場でいい魚が手に入ってね。味付けもうまくいったよ」
斜メ前田慶次「こりゃあ、酒も進むな」

 味噌仕立ての海鮮鍋に、慶次は時間を忘れて飲み食いに没頭していた。

ドラえもん・零式「ところで慶次君」
斜メ前田慶次「何だ?」
ドラえもん・零式「あの話はもう、コーエーに要望してくれたのかい?」

 あの話か・・・と、慶次はうんざりした表情を見せた。というのも数日前に、ドラえもん・零式がふと慶次に持ちかけた話があったのだ。

ドラえもん・零式「僕を新しい軍神としてコーエーに推してくれないか?」

 慶次にとっては失笑ものでしかなかった。信オンプレイヤーたちにしてみればこんなヨゴレが軍神になるなど到底耐えられるものではないだろう。それに、そもそもドラえもん・零式は有名になってはまずいのである。有名になればなるほど、タイムパトロールに嗅ぎつけられる可能性が高くなるからだ。

 自称『子どもたちのアイドル』であるプライドが、彼にこのような言動を取らせたのであろうが、慶次はこの申し出を受けたとき、酒に酔っていたために「ああ、わかった、わかった」と返答してしまっていた。このときのやり取りが、忘年会となった今でも引きずっているのであった。

斜メ前田慶次「ああ、あの話か・・・」
ドラえもん・零式「たぶん次のアップデートで実装されるだろうけど、まだ結果を聞いていないよ」
斜メ前田慶次「いや、まだコーエーに要望を出していない。俺の中の人が忙しくて、なかなかログインできねえんだ」
ドラえもん・零式「そうだったのか。じゃあ、どんなに遅くとも年内中に要望を出しておいてくれよ」
斜メ前田慶次「そんなことより、まさかお前の四次元ポケットの中に、あれだけの数のピンク・ロータリーが入っていたとは思わなかったぜ」
ドラえもん・零式「僕は子供たちに限らず、大人の女性たちのアイドルでもあるからね。出して欲しいと言われた時にいつでも出せるようにさ。もっとも、この時代には必要ない物だけど」

 大山のぶ代ボイスで大人のおもちゃを四次元ポケットから取り出すドラえもん・・・できれば想像したくないものである。

斜メ前田慶次「あまりに数が多くて、クリスマスの夜、配って回るのに骨が折れたぞ」
ドラえもん・零式「そもそも、君がどうして配って回ったのか謎なんだけど」
斜メ前田慶次「何を言ってやがる。お前が『(男に)恵まれない人たちに寄付して回れ』って言ったんじゃねえか」
ドラえもん・零式「・・・な、何を言い出すんだ! それじゃあ、僕がまるでヨゴレじゃないか! 僕は処分を頼んだだけだぞ!」
斜メ前田慶次「いいや、お前は確かに俺にこう言った。『これで救われる女性がきっといるはず』と」
ドラえもん・零式「・・・言ってない! 僕は言ってないぞ! 皆さーん! 信じてください!! この男が僕をヨゴレにしようとしています!!」

 カメラ目線で必死に読者へ呼びかけるドラえもん・零式。

斜メ前田慶次「・・・どこに向かって話してんだよ」
ドラえもん・零式「こ、こっちの話だ! とにかく、僕を陥れるようなことを言うな! 僕にはアイドルとしての立場が・・・」
斜メ前田慶次「それよりも、俺は悲しいぞ、ドラ」
ドラえもん・零式「な、何がだ!?」
斜メ前田慶次「お前は結局、今年も俺に心を開いてくれなかった」
ドラえもん・零式「何を言い出すんだ。僕は君のことを家族だと思っているよ」
斜メ前田慶次「いいや、お前はまださらけ出していない。本当の自分を」
ドラえもん・零式「どうしてそう思うんだい? 僕は昔から、心を開いて言いたいことを言ってきたつも・・・」

 ここに来てとうとう、慶次が何を言いたいのか気付いたドラえもん・零式の身体が小刻みに震えだした。
 
ドラえもん・零式「ま、まさか君は・・・! この期に及んでなお・・・!」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
ドラえもん・零式「まだ僕が実は着ぐるみで、中に人がいると思っているのか・・・! まだ、そんなことを考えていたのか・・・!」
斜メ前田慶次「・・・・・・」

 酒に酔ったためか、慶次の目が据わっている。話を聞いているのかすらわからない。ドラえもん・零式は恐怖を感じた。

ドラえもん・零式「なら、今この場ではっきり言ってやる! いいかい、このドラえもん・零式に・・・」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
ドラえもん・零式「中の人などいない!」
斜メ前田慶次「・・・着ぐるみを脱がせてみれば、わかるってもんよ」
ドラえもん・零式「な なにをする きさまー!」

 慶次とドラえもん・零式は慶次の部屋の中でもみ合った。

ドラえもん・零式「・・・は、放せー!」
斜メ前田慶次「ふん! ふん!」
ドラえもん・零式「・・・人の話を聞け! こら! このイカレめ!」
斜メ前田慶次「ふん! ふん! ふーん!」
ドラえもん・零式「ちょっ・・・!」

 抵抗むなしく、慶次によって床の上に引き倒されるドラえもん・零式。

ドラえもん・零式「・・・ちょっ! もう! ああもう! ああ! 誰か何とか言ってやって下さい!!」

 やがて寝技・関節技の応酬となり、二人が汗だくになって床を転げ回っているその頃・・・。蝶野もまたおみよ相手に、夜のシネマティック・クローズドバトルを展開していた。

 ・・・さて、相変わらずなかなかログインできない日々が続いていますが、たまにログインしては、ぼちぼちと巻き込み戦をマイペースで楽しんでいます。

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 しかしそれにしても、女傾奇の新しい装備、何ですかこれは! 全くはしたない・・・はしたなすぎますよ!

2013122902.jpg

 前から見ても後ろから見ても、はしたない! ああ、一体何ということでしょう! 風紀が乱れに乱れています!

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 ・・・特にここ! ここがはしたない! いいんですか! こんなんで! こんな世の中でいいんですか! 個人的にはオーケーですけどね!

 まあそれと、ダンジョンの使い回しはどうかと思いました。さすがに丸っきり同じでは・・・数ヶ月前に要望で出した新ダンジョン『田屋の洞窟』、是非使って下さいコーエーさん。ちなみにドラえもん・零式は新軍神にしなくていいです。それでは今日の日記はこの辺で。
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Date: 2013.12.29
Category: 信on
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ピンクスワンのささやきの巻

 平成の世ではクリスマスとなる12月25日・・・楓は春日山両替前でため息をついていた。

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 ペア狩りをしてくれると約束してくれた同い年の男性プレイヤーが何故かログインせず、すっぽかされた形となったためだ。普段通い詰めている私設にも誰も入っておらず、どこかへ行きたくても行けない。完全に手持無沙汰となってしまった。

楓「私はリア女子大生なのに・・・」

 楓が呟いたとおり、楓はリアル女子大生である。にも関わらず、この扱いは何事!? と楓は心の中で毒づいた。スケベ心丸出しのオッサンプレイヤーからチヤホヤされて当然の自分が、今年に限ってボッチなのは、果たして如何なる理由なのか。

楓「やっぱり、普段の言動がまずかったのかしら・・・!?」

 誰もいない私設で、楓はまたも独り言を漏らした。確かに、思い当たるフシはある。先日、同期の慶次を汚い花火にした楓であったが、これまでも自分より後輩にあたる男性プレイヤーに対しては殊更に辛く当たってきた。時には暴言を吐くこともあった。口答えしてきた新参者には粘着対話をすることもあった。

 しかしそれも全て、後進の育成のためと思い心を鬼にして行ってきたことである。にも関わらず報わていない。むしろ避けられている。これならいっそ、丸文字フォントに戻して、新人の頃のようにブリッ子したほうが良いのではないか・・・と楓は思った。だってそのほうが楽だもん。

 神秘石はおろか、貫すら貢いでもらえる可能性が出てくる。そうよ、私は貢いでもらって当然の存在。何せリアル女子大生だもの。「チャットのフォントの設定ってどうやったっけ?」などと『機能』をいじくっているところで、予期せぬ珍客が楓の前に現れた。

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斜メ前田慶次「よう、喪女」
楓「・・・ア、アンタは! 斜メ前田!」
斜メ前田慶次「想像したとおり、寂しいクリスマスを送ってそうだな。楓」
楓「やかましい! また、汚い花火になりに来たのかい?」
斜メ前田慶次「相変わらずオテンバだな。そんなんだから、誰もホルホルしてくれねえんだよ」
楓「何をっ!!」
斜メ前田慶次「まあ、待て待て。そういきりたつな。今日は夜這いをしに来たんじゃねえんだ」
楓「じゃあ、何しに来たんだい!?」
斜メ前田慶次「寂しいお前にクリスマスプレゼントを贈ろうと思ってな」
楓「プ、プレゼントだって!?」

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斜メ前田慶次「まあ、受け取ってくれや。おっと、変なオーラ出すんじゃねえぞ。お前がオーラを溜めた瞬間、俺はBダッシュで逃げるからな。いいか」
楓「何というか・・・ア〇ラックのCMみたいな展開だね」
斜メ前田慶次「俺はア〇ラックとは何の関係もねえ、ただの一プレイヤーだ。いらねえなら、そのへんに捨てろ。俺は他に行くところがあるしな」
楓「どうせ、中身はイカの塩辛なんでしょう? 全然クリスマスっぽくないじゃない」
斜メ前田慶次「中身が何であっても、メリークリスマスってことだな」
楓「やれやれ・・・仕方ないから開けてやるよ」

 クリスマスプレゼントの中身は、楓の想像を絶するものであった。

楓「ちょっ・・・これ・・・!」

 楓が手にしたものはイカの塩辛ではなかった。確かに、イカの塩辛のようにピンクがかっている物であったが・・・ピンクがかっているというより、ピンクそのものであった。いわゆる「大人のおもちゃ」と呼ばれるそれが、震える楓の掌中にあったのだ。

斜メ前田慶次「サンタさんじゃよ」
楓「・・・何がサンタさんだ! お前、もう一回汚い花火にしてやるから、そこに立て!!」
斜メ前田慶次「フォ~ウ!!」
楓「あっ! こら、待て!!」

 楓が叫んだ瞬間に、慶次の身体は極寒の春日山の空へ舞い上がっていた。

斜メ前田慶次「寂しいクリスマスの人、まあ、頑張れよ」
楓「・・・こら! こんなもの、何のゴミの日に出せばいいんだよ!!」
斜メ前田慶次「燃えないゴミでいいんじゃねえか!? まあでもお前の場合・・・」
楓「・・・私の場合、何だよ!?」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
楓「こら! 続きを言って行け! 気になるだろ!!」

 その後、リアル喪女プレイヤーたちの元に、大人のおもちゃのプレゼントが慶次から届けられることがあったとかなかったとか。寂しい人もそうでない人も、メリークリスマスということで、今日の日記は締めさせて頂きます。ちなみに斜メ前田慶次の中の人は、イブは24時間勤務でした。午前1時にコンビニの中で聞いたクリスマス・ソングに一瞬、動きが止まりました。あまりに切なすぎて。ではでは ノシ
Date: 2013.12.25
Category: 信on
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上杉家非公認マスコットキャラクター『どらっしー』の巻

 この日の申の刻(午後4時頃)下がり。慶次とドラえもん・零式はいつものように慶次の部屋で静かに酒を酌み交わしていた。

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  |/ ── |  ──   ヽ   |  < ・・・そういえば、残念だったね
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ドラえもん・零式「『NANAMEXILE(ナナメザイル)』がメジャーになるチャンスだったのに」
斜メ前田慶次「兼続どのと拾丸は『ゆず』みたいになりてえって言うし、幸村どのは長渕剛を目指したいって言うし、どうにもならなかったんだよ。石兵衛の志向は演歌だしな」
ドラえもん・零式「君ほど家臣をまとめられない人間も珍しいね」
斜メ前田慶次「やかましい。ほら、肴がなくなったぞ。おかわり持ってこい」
ドラえもん・零式「ああ、でもその前に・・・」

 ここでドラえもん・零式が居住まいを正した。

斜メ前田慶次「何だよ、急に改まって」
ドラえもん・零式「あの話はもう、上杉家の会議で発言してくれたのかい?」

 あの話か・・・と、慶次はうんざりした表情を見せた。というのも数ヶ月前に、ドラえもん・零式がふと慶次に持ちかけた話があったのだ。

ドラえもん・零式「僕を上杉家公認マスコットキャラクターとして推してくれないか?」

 慶次にとっては失笑ものでしかなかった。上杉家所属のプレイヤーたちにしてみればこんなヨゴレがマスコットキャラクターになるなど到底耐えられるものではないだろう。それに、そもそもドラえもん・零式は有名になってはまずいのである。有名になればなるほど、タイムパトロールに嗅ぎつけられる可能性が高くなるからだ。

 自称『子どもたちのアイドル』であるプライドが、彼にこのような言動を取らせたのであろうが、慶次はこの申し出を受けたとき、酒に酔っていたために「ああ、わかった、わかった」と返答してしまっていた。このときのやり取りが、師走となった今でも引きずっているのであった。

斜メ前田慶次「ああ、あの話か・・・」
ドラえもん・零式「たぶん満場一致で可決されたと思うけど、まだ結果を聞いていないよ」
斜メ前田慶次「いや、まだ上杉家の会議であの話を出していない」
ドラえもん・零式「どうしてだい!? あれから結構経つのに!」
斜メ前田慶次「まあ、待て。そもそもお前には華がない。だからまだ時期尚早だと俺は思ったんだ」
ドラえもん・零式「華、だって!? 僕のこの愛くるしいキャラクターだけで充分じゃないか!」
斜メ前田慶次「例えば、だ。平成の世のふなっしーを見てみろ。認知されようと必死に頑張っているじゃないか」
ドラえもん・零式「あれは、キャラクターそのものがキモいから、動いて喋ることで売っているんだよ。僕は違う」
斜メ前田慶次「いいや、あれくらい動けて喋れないと、とてもお前を推すことはできん。おそらく誰も『ノ』をしてくれないだろう」
ドラえもん・零式「くっ・・・! じゃあ僕にどうしろと言うんだい!?」
斜メ前田慶次「そうさな・・・」

 慶次、顎に手をあててしばらく考えたのちに答えた。

斜メ前田慶次「お前もふなっしーみたいにはじけてみろ。そうすれば上杉家の会議で発言してやってもいい」
ドラえもん・零式「嫌だ! 僕のプライドが許さない! アイドルはニコニコして座っているだけで充分、その役目を果たすんだ!」
斜メ前田慶次「じゃあ、無理だな。この話はなかったことにしよう」
ドラえもん・零式「くっ・・・! どうしても・・・どうしてもなのかい?」
斜メ前田慶次「ああ、そうだ。ふなっしーに倣わなければ推すことはできん」
ドラえもん・零式「わ・・・わかった・・・!」

 立ち上がり、深呼吸をするドラえもん・零式。

ドラえもん・零式「君の前では、一度しかやらないからな・・・!」
斜メ前田慶次「おう、やってみろ。ふなっしーのように」
ドラえもん・零式「ああ、何でアイドルである僕がこんなマネを・・・!」

 間もなく、ドラえもん・零式がかん高い声で叫びながら、頭を激しくシェイクさせ始めた。

ドラえもん・零式「・・・どらっしー!!」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
ドラえもん・零式「どらっしー!! どらっしー!!」

 かん高いとは言っても、所詮は大山のぶ代ボイスである。表情も引きつっており、正直見ていて痛々しかったが慶次は敢えて続けさせた。数回のジャンプを挟み、叫び、頭をシェイクさせたドラえもん・零式はやがて疲れ果て、その場に崩れ落ちた。

ドラえもん・零式「・・・ハアッ・・・ハアッ・・・!」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
ドラえもん・零式「ど・・・どうだい・・・!? 慶次君・・・」
斜メ前田慶次「・・・ドラ」
ドラえもん・零式「な、何だい・・・?」
斜メ前田慶次「お前ってさ・・・」
ドラえもん・零式「・・・・・・」

 固唾を飲み、慶次の次の言葉を待つドラえもん・零式。

斜メ前田慶次「お前って、本当気持ち悪いな」
ドラえもん・零式「・・・そっ! そっ! そりゃあないだろう! 一生懸命やったんだぞ!! 気持ち悪いとか言うな!」
斜メ前田慶次「いや、マジでキメえ」
ドラえもん・零式「・・・やらせておいてそういうことを言うなァーッ!! 撤回しろ! 今すぐに! するんだァーッ!!」

 やらせておいてキモいと言う慶次の、何と鬼畜なことか。

斜メ前田慶次「・・・さて、もうこんな時間か。俺は出かける用事があるから、話はここで終わりだ」
ドラえもん・零式「ぼ、ぼ、僕は子どもたちのアイドルなんだ! 気持ち悪いという言葉だけは撤回していけ! 僕にその言葉が向けられるなど、あってはならないことなんだ! さあ早く! 早く撤回するんだァーッ!」
斜メ前田慶次「今宵は遅くなる・・・戸締りだけはしっかりしておけ。あと、火元もな」
ドラえもん・零式「・・・ちょっ! 待っ・・・!」

 その後間もなく慶次は、ドラえもん・零式へ向けた「気持ち悪い」という言葉を撤回しないまま、槍を掴むといずこかへと駆け去ってしまったのであった。がっくりとうなだれ、その場にくずれ落ちたドラえもん・零式であったが・・・彼も転んでただで起きる性格ではなかった。「公認が無理なら・・・」と呟いたのちに、上杉家非公認マスコットキャラクター『どらっしー』を名乗る決意をしたのであった。
Date: 2013.12.16
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ECG歌謡祭の巻

 時は15××年12月4日、未の刻(ひつじのこく、午後1時頃)の春日山ビッグスワン・スタジアムまで遡る。

司会「・・・歌はもちろん! 『サンダーLOVE』!!」

 ここ春日山ビッグスワン・スタジアムにて、一年に一度開催される一大ライブイベント『ECG歌謡祭』には毎年多くの観衆が訪れ、熱狂的な盛り上がりを見せるのだが、それは今年も例外ではなかった。

 百姓、町人から侍、武将、果てはプレイヤーまでもが歌い手として登場し、自慢の歌を披露する。もっとも厳しい審査をクリアする必要があり、華々しい舞台に上がれるのは上杉家所属の国民の中でもほんの一握りであった。

 そしてその舞台裏に・・・慶次をリーダーとするダンス&ボーカルユニット『NANAMEXILE(ナナメザイル)』の姿もあった。『サンダーLOVE』が終われば、次はいよいよ自分たちの出番である。衣装に身を固め、緊張しながら舞台に目をやる慶次だったが・・・


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斜メ前田慶次「・・・歌えよ!!」
拾丸「他人のことを気にしている場合じゃないですぜ、KEIJIの旦那」
斜メ前田慶次「あいつ誰だよ! 全然歌ってねえぞ! こんなのアリかよ!」
曲江兼続「彼はビジュアルで売っていますからね・・・」
斜メ前田慶次「こんなのが許されるんだったら、俺も歌わねえで観客席にダイブするぞ!」
具田幸村「・・・おいおい慶次どの! そりゃあねえだろう!」
石兵衛「そうです。せっかくこの日のために、血の滲むような思いをして、皆で練習してきたわけですから・・・」
斜メ前田慶次「・・・そうか。短気を起こしてすまなかった。みんな、集まってくれ」

 『NANAMEXILE』の5人は心を一つにして、円陣を組んだ。『サンダーLOVE』の某は相変わらず歌っていない。

斜メ前田慶次「HIROI」
拾丸「へい!」
斜メ前田慶次「KANE」
曲江兼続「はい!」
斜メ前田慶次「CHERRY」
具田幸村「・・・だから! YUKIMURAでいいって言っているだろう! 何で俺だけ!!」
斜メ前田慶次「ISSYI(イッシー)」
石兵衛「はっ!」
斜メ前田慶次「みんな、今までよく頑張ってくれた。次はいよいよ俺たちの晴れ舞台だ」
拾丸「ついにあっしらが輝く日が来たんですね!」
斜メ前田慶次「こんなことは、あの前田慶次ですらやっていない。わずかな時間だが、これが終わったとき・・・俺たちはオリジナルを越えることになる」
曲江兼続「おおっ・・・! おおっ・・・!」
斜メ前田慶次「CHERRY」
具田幸村「YUKIMURAだって言っているだろうが! 何がCHERRYだ!!」
斜メ前田慶次「お主もモテモテになるぞ。CHERRYじゃなくなる日は近い。そしてISSYI」
石兵衛「俺も、ようやく岩兵衛を超えることができるんですね」
斜メ前田慶次「父親として、オフーナにようやくいいところを見せられるな」
石兵衛「はっ・・・ははっ・・・!」
斜メ前田慶次「サンダーLOVEが終わった。俺も緊張はしているが、精一杯声を張る。さあ、行くぞ。この5人で」

 全く歌われなかったにも関わらず、何故か大盛り上がりを見せた『サンダーLOVE』の後に続くは、リーダー・KEIJIの作詞作曲による『前田の野郎』であった。メンバー全員がスタンバッたことを確認し、いざマイクを口元に近付けたところで、予想外の出来事が起こった。

斜メ前田慶次「・・・ゲエーッ! お前は!!」

 何とあの騎馬武者が、まるでライブが始まるのを阻むかのように、舞台のすぐそばまで乗りつけてきたのであった。

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斜メ前田慶次「そ、そんな馬鹿な・・・! 何故、お前がここに・・・!」
戦中門衛「・・・・・・」
斜メ前田慶次「今週は、テスト合戦は行われないはずだ! 何故だ! 一体何しにここへ来た!!」
戦中門衛「・・・・・・」

 慶次の問いかけを無視し、戦中門衛は息を大きく吸い込み始めた。大声を出すためである。

斜メ前田慶次「・・・待て! 待ってくれ! 頼む、あと5分だけでいい、待ってくれ!!」

 なおも慶次の問いかけを無視し、戦中門衛は息を吸い込み続けている。何ということだ。先日、チャリティーマラソンを邪魔されたばかりだというのに、ここでも邪魔されるというのか。いや、思えばこの男にここぞという場面で邪魔されたことは他にも何度かある。一体どうしてなんだ。この男は自分に何か恨みでもあるというのか。

 しかしこんなことが許されていいはずがない。俺たちがこの日のために、どれほど苦労して練習してきたか。文字どおり血反吐を吐いたこともあった。メンバー同士で罵り合い、掴み合いになったこともあった。こんなところで・・・こんなところで台無しにされてたまるものかッ! 慶次は背後のバックバンドに向かって叫んだ。

斜メ前田慶次「早く始めろ!! 曲が始まればこいつの声はかき消される!!」

 困惑するバックバンドの面々に、慶次がなおも叫んだ。

斜メ前田慶次「・・・早くしろーっ!! 今ならまだ間に合う!! 頼む、早く・・・!!」

 しかし、かき消されたのは戦中門衛の声ではなく、慶次の声だった。

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戦中門衛「・・・今日から上覧武術大会が始まっております! 上様より、ただちに妙院郷へ駆けつけ、後学のために『いくさ人』たちの戦いを見て学べとのことです!!」

 この一言で、場の雰囲気が一気に変わった。『NANAMEXILE』を除くアーティスト及び観衆の表情が一斉に『いくさ人』の表情に切り替わったのである。

「・・・歌謡祭をしている場合じゃねえ!」

 と、観衆たちが門へ向かって駆け出した。それと同時に、バックバンドたちも楽器を放っぽりだして門へ向かって駆け出して行ってしまった。あとに残ったものといえば・・・無念さに打ちひしがれ、舞台の上で茫然自失となっているHIROI、KANE、CHERRY、ISSYIの四人と、戦中門衛を憎々しげに見つめるKEIJIの姿のみであった。

斜メ前田慶次「くそっ・・・!」
戦中門衛「・・・・・・」
斜メ前田慶次「こないだもこうだった! お前は、俺に何か恨みでもあるのか!? どうして邪魔するんだよ!!」
戦中門衛「拙者は・・・上様から『ただちに』観衆に伝えよとの命を受け、それを実行したまでです・・・」
斜メ前田慶次「お前には、血も涙もねえのか!! この人でなしが!!」
戦中門衛「『ただちに』ではなく・・・」
斜メ前田慶次「あ!?」
戦中門衛「『すみやかに』だったら、あるいは・・・」
斜メ前田慶次「たかが5分なんだ! それすらも待てねえのか!!」
戦中門衛「拙者は不器用なので、上様からの命令に忠実に従うことしかできません・・・拙者は、他にも回るところがありますので、これにて・・・」
斜メ前田慶次「・・・待て、戦中門衛!!」

 去りゆく戦中門衛の背中に、慶次が叫んだ。

斜メ前田慶次「俺たちは負けねえ・・・! 必ず、ライブを成功させてやる! この5人でな」
戦中門衛「・・・・・・」
斜メ前田慶次「絶対に負けねえぞ! 見ていやがれ! お前も俺たちの歌とダンスに狂わせてやるからな!!」
戦中門衛「・・・・・・」
斜メ前田慶次「越後一の・・・いや、日本一のダンス&ボーカルユニットは、俺たちだ!!」

 その後、音楽の方向性の違いにより、『NANAMEXILE』は間もなく解散したという。
Date: 2013.12.09
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早く覚醒マックスになりたいの巻 その壱 後編

 慶次を圧倒するオーラを誇る楓が、不敵な笑みを浮かべながら慶次へにじり寄った。



『ドラゴンボールZ 戦闘BGM』

楓「大人しくしていれば、苦しまないように殺してあげるよ・・・ふふ・・・」

 慶次は即座に自らの敗北を予感した。まともに戦って勝てる相手ではない。だが、まだ戦闘を回避する手段がないわけではない。交渉である。

斜メ前田慶次「・・・ま、待てよ楓、いいことを思い付いたぜ。どうせ、レポートもまだまともに書いてねえんだろう!? 手伝ってやるぜ」
楓「あん!?」
斜メ前田慶次「わ、悪くねえだろう!? お前、元々勉強はできるんだ。その頭で俺と組みゃ、単位を取ることだけは、な、何とかなると思うぜ・・・!」

 しかし残念ながら、交渉は決裂することとなった。

楓「下らん嘘をベラベラと言いやがって・・・とことんムカつく野郎だぜ・・・!」

 こうなってはもはや、生き残る手段は一つしかない。

斜メ前田慶次「う、嘘じゃねえって・・・!! 信じてくれよ、楓・・・!!」

 距離を取りながら、少しずつ、少しずつ壁に立てかけてある槍まで近付く慶次。槍を掴める距離まで達したところで、慶次は楓の後方を見ながら叫んだ。

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斜メ前田慶次「・・・あっ!! ご両親がお前の後ろに!!!」
楓「・・・何っ!?」

 楓は思わず、リアルで背後を振り返った。

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楓「!?」

 まんまと騙される楓。楓の両親は青森で暮らしており、大学入学を機に東京で一人暮らしを始めた自分の部屋に入ってくるはずがないのである。それでもつい振り返ってしまったのは、よほど両親が怖いのだろうか。

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斜メ前田慶次「・・・バカめ!! 飛槍絶無!!」

 その一瞬の隙を突き、慶次が攻撃を開始した。

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斜メ前田慶次「うががーーーーっ!!!! 神魂龍尾!! 神魂龍尾!!」

 飛槍絶無からの神魂龍尾連打。相手によってはこれで倒すことができる。

斜メ前田慶次「・・・はーはっはっは!! ざまあ見やがれ!! いくらオーラが上でも、不意にこれを喰らっては一たまりもあるまい!!」

 事実、楓の姿は慶次の前から跡形もなく消え去っていた。だが・・・

楓「・・・甘く見やがって。アンタともあろう者が何とも情けない作戦だったね。呆れたよ・・・」

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斜メ前田慶次「い・・・いつの間に・・・!!!」

 何と、楓は慶次の攻撃を難なくかわし、背後へ回っていたのであった。慶次は戦慄した。

楓「覚醒を上げまくったということは、器用も上がったということだよ。つまり今ので、アンタは完全にアタシを怒らせてしまったわけだ」

 不意打ちで傷一つ与えられなかった以上は、もはやどうにもならない。

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斜メ前田慶次「・・・くっ!!!」

 逃走を始める慶次。

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楓「逃がすか!!」

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 ステで慶次を大きく上回る楓は、難なく慶次の正面に回り込むことができた。

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楓「・・・威力マックス神魂龍尾!!」

 楓の特化もまた演舞であった。

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楓「もう一発!!」

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 もはや慶次は戦闘不能に陥っていたが、楓の気はまだ済んでいないようであった。向かいの屋敷の庭へぶっ飛んで行こうとする慶次の身体に狙いを定め、渾身のオーラを放った。

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斜メ前田慶次「・・・!!」

 廃人である楓のオーラをまともに受けた慶次の身体は、間もなく破裂し飛び散ることとなった。

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斜メ前田慶次・・・ 特化『綺羅演舞』 ―――――完全敗北・・・死亡

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楓「・・・はんっ! 汚い花火だね」

 慶次を軽々と仕留めた楓は目が覚めてしまったのか、眠ることをやめて狩りに行くことにした。

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楓「この時間だとロクな募集がないな・・・ひとまず安土のダンジョンに巻き込まれにでも行くか・・・」

 明日は一限目から講義があるのだが、楓はサボる気満々で徹夜プレイを敢行することに決めたのであった。いざ、依頼を受けようとしたところで、リアルでインターホンが鳴った。

楓「え・・・!? 誰、こんな時間に・・・!?」

 続けて激しくドアをノックする音と共に、聞き覚えのある怒鳴り声が聞こえ、楓は凍り付いた。

楓の父「・・・こら! お前全然、学校に行ってないんだってな! 昼間に学校から電話があって、慌てて上京してきたんだ!! ドアを開けないか!! いるのはわかっているんだ!!」
楓の母「ちょっと、お父さん、近所迷惑ですよ・・・」
楓「・・・ゲエーッ!! お父さんにお母さん!!」
楓の父「開けろ! 開けるんだ! もし開けないなら、蹴破ってでも入るぞ!!」
楓の母「お父さん、管理人さんのところにひとまず行きましょう・・・」
楓の父「電話にも出ないで、一体どういう生活しとるんだ! 管理人なんかどうでもいい! ドアを蹴破る!!」
楓「・・・今開ける! 今開けるから! ドアを蹴破るのはやめて;;」

 偶然にも、慶次の言うとおりの展開になってしまった楓はその後、突如青森から上京してきた両親にたっぷりとお灸を据えられ、信オンをしばらくの間自粛することになったという。良い子のみんなは、ゲームのために学校や会社をサボったりしちゃ駄目だぞ! お兄さんとの約束だぞ! ちなみにこの楓、実在する人物ではありません。全てフィクションです。

 さて、汚い花火になったのちに墓地で目を覚ました慶次が、その後どうなったかというと・・・

ドラえもん・零式「早朝からジョギングとは・・・気合入ってるね。何かあったのかい?」
斜メ前田慶次「ちと、身体を鍛える必要が出てきてな・・・」
ドラえもん・零式「まあ、理由は何であれ、感心感心」
斜メ前田慶次「今に見ていろよ・・・絶対に夜這いをかけてやるからな」
ドラえもん・零式「ん? 何か言ったかい?」
斜メ前田慶次「・・・何でもねえよ。じゃあ、行ってくる」

 吐き出された息が白く流れた。すでに師走を迎えた春日山に、本格的な冬が訪れようとしていた。
Date: 2013.12.04
Category: 信on
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早く覚醒マックスになりたいの巻 その壱 前編

 この日の夜更け。慶次は同時期に戦国の世にデビューした、とある女傾奇(Lv70)の家に忍び込み、いざ夜這いを仕掛けんとしていた。

斜メ前田慶次「まさかこんな近くに引っ越してくるとはな・・・おかげで夜這いを仕掛けやすくなったってもんだ」

 ・・・この時、相手が気に入らなければ女は拒否することができる。男も深追いをしないのが、夜這いの作法なのだ。以上、ジャンプ・コミックス『花の慶次』第二巻より参考&抜粋させて頂きました。

斜メ前田慶次「さてと」

 急がず、自分のペースでゆっくりと衣服を脱いでいく慶次。女はすっかり寝入っているのか、掛布団を頭まで被ったまま身動き一つしようとしなかった。

斜メ前田慶次「斜メ前田慶次、参る!!」

 ふんどし一つの姿になったところで、勢いよく掛布団を引っぺ返してみたところ・・・何と驚くことに女の姿はどこにもなかった。

斜メ前田慶次「何!? 馬鹿な・・・! さっきまで、寝息をすやすやと立てていたはずだ・・・!」

 慌てて敷布団へ右手を伸ばす慶次。

斜メ前田慶次「暖かい・・・! まだ遠くへは行っていないはずだ」

 そこへ突如、まるで慶次を嘲笑うかのような高笑いが部屋の押入れの中から聞こえてきた。

???「・・・最近レベル70になったって聞いたけど、ずいぶん無様じゃないか。ええ?」
斜メ前田慶次「何!? いつの間に押入れへ!」
???「アンタが、着物を脱いでいる間にだよ」
斜メ前田慶次「くっ・・・出てこい、楓!」

 女の名前は楓といった。

楓「嫌だね。アタシに会いたいんなら、ここから引きずり出してみなよ」
斜メ前田慶次「というかお前、こんなキャラだったか? 昔は丸文字フォントでブリブリしていたくせによ」
楓「そいつは、昔の話だよ! 過去の話を持ち出すんじゃない!」
斜メ前田慶次「顔文字とか、語尾に『(はぁと)』とか使いまくってたじゃねえか。あの頃のお前はどこへ行った?」
楓「・・・ああもう、うるさいな! アンタが動かないなら、アタシから出て行くよ!」

 間もなく押入れから飛び出してきた楓は、紛れもなく楓であった。だが一目見て、昔とは何かが違うと慶次は直感した。一体、何が違うというのか・・・具体的に、どう変わったのか。このときの慶次にはそれがわからなかった。

斜メ前田慶次「よう・・・久しぶりだな、楓」
楓「アンタとは仕官先が違ったからね。今ではアタシも上杉だけど」
斜メ前田慶次「推挙を集めるのに苦労したと聞いたが、まあ、これからよろしくな」
楓「アンタごときに、よろしくな、なんて言われたくないよ。さっさと帰るんだね」
斜メ前田慶次「おいおい、ごときとか言うなよ。今では俺も上杉家家老だ。レベルも70になった」
楓「それがどうしたってんだい? アンタは私の足元にも及ばないよ」
斜メ前田慶次「何言ってやがる。そもそも同時期にデビューしたんだ。差なんかねえよ」
楓「差なんかねえ、だって? じゃあいいものを見せてやるよ」
斜メ前田慶次「[ピー]か?」
楓「・・・違うわ! いいから、黙ってアタシを見るんだよ!」

 言うやいなや楓、全身からオーラを噴出した。

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楓「アタシのオーラの総量を、よーく感じてみやがれ!!」

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斜メ前田慶次「バ・・・バカな・・・!! 俺とお前は同期で、レベルも同じのはず・・・!!」

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楓「マヌケめ!! アタシは授業もサボり、狩りやノックに行きまくって覚醒を上げていたんだ!! 三日間、お風呂に入らないこともあった!! マイペースで続けてきたアンタといつまでも互角だと思うか!!」
斜メ前田慶次「・・・学校行けよ! というか、女として終わってんな」
楓「・・・やかましい!! かあああああ・・・・・!!!!」

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斜メ前田慶次「19000・・・20000・・・21000・・・22000・・・!!!!」

 このとき、慶次の顔の近くで何故か爆発が起こった。

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斜メ前田慶次「・・・痛えっ!! 何だ、今の爆発は・・・!?」

 しかし、今の慶次にとって、爆発を気にするどころではなかった。

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斜メ前田慶次「う・・・うおお・・・廃人・・・!!」

続く
Date: 2013.12.03
Category: 信on
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早くレベル70になりたいの巻 終章

 ・・・春日山の斜メ前田慶次の自室にて。

斜メ前田慶次「一体いつになったら、春日山で春画が販売されるようになるんだ、全く」
斜メ前田慶次「しょうがない、今日も想像で・・・」

 自家発電を始める慶次。

斜メ前田慶次「ハアッ・・・ハアッ、うっ、イク・・・」

 慶次が今まさにイカんとしたその時である。塀の向こうから誰かの悲痛な叫び声が聞こえ、慶次はいったん手を止めた。

???「・・・人の命がかかってるんだぞ! 今すぐシコるのをやめろ!」
斜メ前田慶次「・・・ひ、人の命、だと!?」

 塀の向こうにいるのは、どうやら若い男のようだが、何を言っているのかさっぱりわからない。俺が自家発電をして、何故人の命に関わることになるのだ? 慶次は熱くなったそこから手を放そうともせず、あぐらをかいたまま沈思することとなった。

???「・・・誰か、医者を呼んでくれ! 早く! 放電がやんでいる今しかないんだ! 頼む!」

 放電!? 一体何の話なのだ? この男は、さっきから何を言っているのだ!? オーラの大きさから察するに、おそらくレベル60代前半のひよっこ傾奇だと思われるが・・・ともかく、人命がかかっているなら行かねばなるまい。慶次は自家発電を中断し、ふんどしに手を伸ばした。が・・・

斜メ前田慶次「・・・とりあえず、イッてからでも遅くはないか・・・というかこんな状態でやめられねえよ・・・」

 慶次が自家発電を再開したところで、またも塀の向こうから悲痛な叫び声が聞こえてきた。

???「・・・助けて下さい! 助けて下さい!!」

 映画『世界の中心で、愛をさけぶ』ばりに叫ぶ男であったが、何と世界観の違うことか。

斜メ前田慶次「・・・ああもう、さっきからうるせえな! 今イクから待ってろってんだよ!」

 ここで言う「イク」とは当然ながら「行く」という意味ではない。「イク」である。

???「・・・くそっ!! どうすりゃいいんだ・・・!! ???どの!!」
斜メ前田慶次「だから、うるせえってんだよ! ハアッ・・・ハアッ・・・」

 そしてそれから数秒後。

斜メ前田慶次「・・・うっ・・・」

 慶次はついにイッた。思えば今まで無駄撃ちばかりであったがついにこの日、自分のタイミングでイクことに成功したのであった。そしてこのとき、屋敷とその周りの地面が数回上下に「ビクンビクン」と揺れたのだが、慶次はそれに気が付いていない。

斜メ前田慶次「さて・・・外の様子を見に行ってみるか・・・」

 慶次が再びふんどしに手を伸ばしたそのとき、塀の外の男が思わぬ言葉を叫んだのが耳に入った。

???「イッたか・・・! だがこれで助かった!」

 助かった!? 助かったのならばわざわざ出て行く必要はない。

斜メ前田慶次「さっきから、あいつが何を言っているのかわからんが・・・」

 慶次、伸ばしかけた手を再度自分の股間に導き、こう呟いたのであった。

斜メ前田慶次「今日のように、すんなりとことが運ぶ日は二度と来ないような気がする・・・いやあくまで、何となくだが・・・」

 思い立ったが吉日、躊躇している場合ではない。慶次は二回戦を開始することにした。

斜メ前田慶次「さすがレベル70ともなると復活が早い・・・! 俺、まだまだイケるな・・・!」

 順調に二回戦を戦っているところで、塀の外の男がまたも水を差すようなことを叫んできたため、慶次は不快感を覚えた。

???「・・・少しは間隔を空けやがれってんだよ!」
斜メ前田慶次「・・・大きなお世話だ! というかお前誰だよ!」

 その男は、かつての自分自身であったはずなのだが、レベル70になった今となっては、あのときの苦い経験をすっかり忘れ果ててしまっていたのであった。さて、すでに慶次の口からも述べましたが、ついにレベル70になることができました。

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 ついにレベルキャップに到達。なかなか感慨深いものがありました。まあ、覚醒を含め、中身はまだまだなのですけどね。

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 「早くレベル70になりたいシリーズ」は今回で終わりますが、「早く〇〇になりたいシリーズ」自体が終わるわけではありません。


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 ・・・そう、最終回ではないのです。もうちっとだけ続きます。


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 新章『早く覚醒マックスになりたい』 乞うご期待!(むしろ、こっちのほうが長い気がしますが・・・)それでは今日の日記はこの辺で。
Date: 2013.12.01
Category: 信on
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信長の野望online真紅武田家で活動中 &相互リンク・無断リンク募集中です。

斜メ前田慶次

Author:斜メ前田慶次

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