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謎の風習の巻

 戦国の世にも花粉症が存在していたのかどうかはわからないが、慶次は毎年の春になると、原因不明の目の痒み、とめどなく流れ出る鼻水、くしゃみなどに苦しめられていたという。
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  |/ ── |  ──   ヽ   |  < ・・・こりゃ、きっと花粉症だね
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斜メ前田慶次「・・・何か良い薬は無いのか? きつくてたまらねえよ」
ドラえもん・零式「確か22世紀の、よく効く薬があったはず・・・」

 ドラえもん・零式が四次元ポケットをまさぐっている頃、春日山のとある町家では、一人の子どもが風邪を引き、発熱していた。子どもの名は「はな」といい、母親の名は「初」といった。

 はなは薬が嫌いであった。苦い上に臭いから、というのが主な理由だが、飲みたがらない理由はもう一つあった。飲みたくないと駄々をこねては初を困らせていたのだが、最終的には初に叱りつけられ、嫌々飲み込んでいたのであった。

おはな「飲みたくなーい!」
お初「いいから、飲むの。飲まないと治らないよ」

 はなが目をつぶり、薬を口に含もうとしたその時・・・

お初「ちょっと、大声はどうしたの?」
おはな「だって、恥ずかしいんだもん」
お初「薬を飲むときは、大声を出さないといけないのよ」
おはな「やだ! このまま飲むー!」
お初「駄目! 早く出しなさい!」

 戦国の世の人間は、何故か薬を服用する際に大声を出す。この奇妙な習慣は戦国の世の始まりと共に日本全国に広まり、戦国の世が終焉を迎える頃にはこの習慣は廃れていたそうだが、真相は定かではない。興味のある方は是非調べてみて欲しい。

 そしてもしよろしければ、平成の世の諸君も一度、何か薬を服用する際に大声を出してみて欲しい。そしてその時何を思ったか、私にそっと対話で教えて頂きたい。おそらく私のリアクションは「w」や「マジですかw」なのだろうが、どうか大目に見て頂きたい。

長兵衛「・・・ほっほっほ」

 そこに登場したのが、はなの祖父であり、初の義父である長兵衛であった。はなはこの優しい祖父が大好きであった。

長兵衛「おはなよ、大声を出せば苦くないぞよ。早く治るおまじないでもあるんじゃ」
おはな「・・・・・・」
お初「さあ、早く」
おはな「う、うん・・・ハーーーーーーーーッ!」
長兵衛「よしよし、良い子じゃ、良い子じゃ」

 一方その頃、ドラえもん・零式から花粉症の特効薬を手渡された慶次が、嬉々として大声を発していた。

斜メ前田慶次「ハーーーーーーーーーッ!!」

 直後に、薬と水を口に含み、「ゴクリ」と飲み下す。

ドラえもん・零式「・・・・・・」
斜メ前田慶次「おう、こりゃあ効くな。飲んだ瞬間に鼻水が止まったよ」
ドラえもん・零式「・・・・・・」
斜メ前田慶次「ありがとな・・・って何だよ、キ〇ガイを見るような目で人を見やがって」
ドラえもん・零式「いや、とうとう狂ったのかなって思って。時季も時季だし」
斜メ前田慶次「薬を飲むときは大声を出すもんなんだよ! この時代の人間は、皆そうしてるんだ!」
ドラえもん・零式「本当かい?」
斜メ前田慶次「ガキの頃から、そうしつけられるんだよ」

 戦国の世の人間は、何故か薬を服用する際に大声を出す。この奇妙な習慣は戦国の世の始まりと共に日本全国に広まり、戦国の世が終焉を迎える頃にはこの習慣は廃れていたそうだが、真相は定かではない。興味のある方は是非調べてみて欲しい。

 そしてもしよろしければ、平成の世の諸君も一度、何か薬を服用する際に大声を出してみて欲しい。そしてその時何を思ったか、私にそっと対話で教えて頂きたい。おそらく私のリアクションは「w」や「マジですかw」なのだろうが、どうか大目に見て頂きたい。

お初「・・・お義父さま、先ほどはありがとうございました」
長兵衛「早くおはなの風邪が治ると良いのう」

 薬が効いたのか、おはなは布団の中でスヤスヤと眠っていた。この分なら近日中に全快すると思われる。

お初「それにしても、大声を出すのにそんな理由があったとは、知りませんでしたわ」
長兵衛「・・・・・・」
お初「私も子供の頃から、母親に言われて出してたのですけど、理由を教えてもらえなくて・・・」
長兵衛「・・・・・・」
お初「今日、初めて知りました。ありがとうございました」
長兵衛「・・・いや、実はな、違うんじゃ」
お初「え?」
長兵衛「さっきのは、パッと思い付いたでまかせでな。本当の理由はワシも知らんのよ」
お初「・・・ええっ!?」
長兵衛「ワシも若い頃は、戦場で治身と万均を連打して戦いに戻ったりしたもんじゃが」
長兵衛「一つ一つ飲むたびに大声を出さなきゃならんから、煩わしくてしょうがなかったもんじゃ」
お初「・・・・・・」
長兵衛「この謎の風習が、いつまで続くのかわからんが、しばらくは続きそうな気がするのう」

 ・・・戦国の世の人間は(以下略
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Date: 2013.03.31
Category: 信on
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まさかの延長戦の巻

抜け忍の才蔵「Zzz・・・・・・」
斜メ前田慶次「おい才蔵、こんな所で寝ると風邪引くぜ」
抜け忍の才蔵「Zzz・・・・・・」
斜メ前田慶次「才蔵、起きろって。才蔵」

 窯抜けバトルを終えた二人が酒宴を始めてから一刻(二時間)ほどが経った頃、才蔵はすっかり酔い潰れてしまった様子で、その場に横になると間もなく高鼾をかき始めたのであった。

斜メ前田慶次「完全に眠ったようだな・・・拾丸」
拾丸「へい」
斜メ前田慶次「そーっと運べ。そーっとだ」
拾丸「へい」

 慶次と拾丸の手によって連行される才蔵。彼らが向かった先とは・・・

抜け忍の才蔵「・・・!? 熱っちゃああああああ!!」
斜メ前田慶次「拾丸! 薪だ! 薪をどんどん放り込め!」
拾丸「へい!」
抜け忍の才蔵「・・・ねッ、寝込みを襲うとは卑怯なッ!!」

 この延長戦では、才蔵はあっさりと窯を脱出した。おそらく窯抜けの術・改か、窯抜けの秘薬のどちらかを使用したと思われる。怒りに全身を震わせながら慶次を見据え、叫んだ。

2012101501.jpg

抜け忍の才蔵「熱いッ! 何をするんだ貴様ッ!」
斜メ前田慶次「駄目元だったが、やっぱり駄目だったか」
拾丸「目を覚まされちゃあ、打つ手がありませんね」
抜け忍の才蔵「延長戦をするなあーーーーーッ! いい加減諦めんかッ!!」
斜メ前田慶次「諦めたらそこで試合終了ですよ?」
抜け忍の才蔵「試合はもう終わったんだッ!」
斜メ前田慶次「ロスタイムに3点取ってコンサドーレ札幌に逆転勝ちした、ヴァンフォーレ甲府の例もあるしな」
抜け忍の才蔵「そういうのを、未練がましいというのだッ!!」
斜メ前田慶次「才蔵よ、それは違うな」
抜け忍の才蔵「何がだッ!?」
斜メ前田慶次「万に一つでも勝機があるならば、最後の最後まで諦めず、敵に喰らいつく」
抜け忍の才蔵「・・・・・・」
斜メ前田慶次「それがいくさ人というものだ」
拾丸「その通り」

 凛然と言い放った二人の目は、まさしく「いくさ人」の目であった。

斜メ前田慶次「(キリッ」
拾丸「(キリッ」
抜け忍の才蔵「・・・いやいやいやいやッ! (キリッ じゃないだろッ!!」
抜け忍の才蔵「皆さーーーんッ! 騙されちゃいけませんよッ! こいつらのしようとしていることはただの猟奇殺人ですからねッ!」

 いわゆる「カメラ目線」で必死に訴える才蔵であったが、慶次と拾丸から見れば、誰もいない空間に叫んでいるようにしか見えない。

斜メ前田慶次「誰に向かって喋ってるんだ?」
拾丸「とうとう狂っちゃったんですかねえ」
抜け忍の才蔵「狂ってるのは貴様らだろうがッ! とにかくもう帰れッ! 帰れッ!」
斜メ前田慶次「言われねえでも、帰るさ。俺もそんなに暇じゃないからな」
拾丸「窯を片付けますね」
斜メ前田慶次「おう、頼む」
抜け忍の才蔵「シッ! シッ!」

 窯の解体が終わり、拾丸が部品と工具を背負い始めた頃、慶次が才蔵に声をかけた。

斜メ前田慶次「才蔵」
抜け忍の才蔵「何だッ!」
斜メ前田慶次「また来るぜ。達者でな」
抜け忍の才蔵「・・・二度と来るなあーーーーーーーッ!」

 才蔵の叫びを背に受けながら、悠然と歩き出す二人。辺りはすっかり暗くなっていた。闇に包まれた山道を、月明りを頼りに馬屋の方角へ向かう。

拾丸「・・・あっ」
斜メ前田慶次「どうした?」
拾丸「見て下さい。桜が満開ですよ」
斜メ前田慶次「おう、こりゃあ、見事な桜だな」

 思わぬところに咲いていた桜に、しばし時を忘れる二人であった。

拾丸「・・・そのうち、みんなを集めて花見でもしたいですね」
斜メ前田慶次「そうだな。だがこう見えて俺も忙しくてな」
拾丸「そうですか。残念です」
斜メ前田慶次「お前に特化を取らせた後、俺は尾張へ向かう」
拾丸「尾張へ、ですか? まさか織田家に帰参するおつもりで?」

 ※実際に織田家に仕えていたことはありませんが、ブログ開始当初は尾張の斜メ前田利家宅でニート暮らしをしていたため、ブログのキャラ設定としては元織田家ということになっています。

斜メ前田慶次「まさか。久々に叔父御の家へ遊びに行ってみようかと思ってな」
拾丸「くれぐれも気を付けて下さいよ。敵国なんですし」
斜メ前田慶次「心配はいらん。花見は・・・そうだ、あそこに行こう。あそこなら・・・」
拾丸「?」
斜メ前田慶次「確か上野に、桜並木があっただろう。あそこなら一年中咲いている。いつでも行けるぞ」
拾丸「何か、あんまりありがたみが無いですね」
Date: 2013.03.27
Category: 信on
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転勤します、の巻

斜メ前田慶次「・・・全然暇にならずに~ 時代が追いかけてくる~」
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ドラえもん・零式「何かあったのかい?」
斜メ前田慶次「走ることから逃げたくなってる~ ウォウ ウォウウォウ ウォウウォウ トゥナイト~」

 一部の方にはもう伝えてありますが、斜メ前田慶次の中の人は転勤に伴う引っ越しで、ここ最近バタバタしています。当然、今住んでいるところを引き払うわけですが、

 管理人から、「ここ直しといて」と言われ、台所の流しの扉をさっきまで修繕していました。とはいっても、私の前に住んでいた人が壊していったところなのですが。

 引っ越しの荷物の梱包、清掃、修繕に追われ、なかなか満足にログインできない日々が続いています。向こうに行ったら行ったでまたバタバタしそうなのですが、極力ログインできるように頑張ります。

 妄想は未だ尽きません。早く落ち着いて、じっくりとブログも更新したいな・・・と思うのですが、とりあえず明日も仕事です。全然休みもらえません(;´Д`) では、また近日中に・・・
Date: 2013.03.25
Category: 信on
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拾丸の特化再取得の巻・その参

抜け忍の才蔵「ミス」

 才蔵・・・! ここで痛恨のミス・・・! 防御・・・!

抜け忍の才蔵「・・・か、解除せねばッ!」

 才蔵が解除を入力して間もなく、慶次の『魅了の睨み』が才蔵に放たれたが、これはレジッた。ようやく大金をはたいた魅力装備が役に立ったのだが、無情にも拾丸の沈黙は決まってしまった。

抜け忍の才蔵「・・・ふんぐうっ!」
斜メ前田慶次「だっはっはっは! 窯の中で防御してやがる! 馬鹿め!」
拾丸「旦那! 早く蓋を閉じてください!」
斜メ前田慶次「おう」

 蓋を閉じ、才蔵の次の出方を窺う慶次。解呪薬を使うと予想していたが、またも「ヒューン」という効果音が窯の中から聞こえてきたことで、慶次は爆笑した。

斜メ前田慶次「・・・ハーッ! ハーッ!」

 笑い過ぎて、明石家さんまの引きつり笑い状態になっている慶次を、拾丸がたしなめた。

拾丸「旦那! 笑っている場合じゃないですよ!」
斜メ前田慶次「また・・・ミスッてやがっ・・・! ハーッ! ハーッ!」
拾丸「油断は禁物です!」
斜メ前田慶次「・・・わかった、わかったよ」
拾丸「・・・それにしても、行動しませんね、才蔵」

 その頃才蔵は・・・夢を見ていた。

抜け忍の才蔵「ここは・・・どこだッ!?」

 暗闇にいるのだが、熱くはない。窯の中ではないことは確かだ。

???「やれやれ、何をやってんだかッ・・・!」
抜け忍の才蔵「そッ、その声はッ・・・母ちゃんッ!?」
才蔵の母「全く情けないったらないよッ・・・!」
抜け忍の才蔵「母ちゃん・・・死んだはずなのに、どうしてッ!?」
才蔵の母「おちおち死んでもいられないよ・・・何やってんだよッ!」
抜け忍の才蔵「・・・か、母ちゃんッ!!」

 暗闇の中で、才蔵は号泣した。

才蔵の母「・・・男のくせに、泣いてんじゃないよッ!」
抜け忍の才蔵「お、俺はもう駄目なんだッ・・・どうにもならないッ・・・!」
才蔵の母「・・・・・・」
抜け忍の才蔵「窯抜けの術・改は破られたッ・・・俺は負けたッ! もう、駄目なんだッ・・・!」
才蔵の母「弱音を吐くんじゃないよッ! そんな子に育てた覚えはないよッ!」
抜け忍の才蔵「・・・・・・」
才蔵の母「窯抜けの術・改が破られたからって何だッ! だったら、力ずくで出ればいいじゃないかッ!」
抜け忍の才蔵「・・・・・・」
才蔵の母「子供の頃、腕白で私を困らせたじゃないかッ! あんな傾奇者、ぶっ飛ばしちまいなッ!」
抜け忍の才蔵「母ちゃんッ・・・!」
才蔵の母「アンタならできるッ・・・頑張るんだよッ・・・半蔵ッ・・・」
抜け忍の才蔵「!?」

 一瞬、二人の間に微妙な空気が流れた。

抜け忍の才蔵「・・・俺、才蔵だけどッ!?」
才蔵の母「・・・あッ」
抜け忍の才蔵「いや、『あッ』、じゃないだろうッ!」
才蔵の母「・・・・・・」

2012101501.jpg

抜け忍の才蔵「・・・息子の名前を間違えるなあーーーーーーッ!!」
才蔵の母「・・・わ、わざとだよッ! アタシはもう行くよッ! じゃッ!」
抜け忍の才蔵「わざとの意味がさっぱりわからんッ! こら、逃げるなッ!!」

 ここで才蔵は目が覚めた。時間にすればほんの数秒ほどなのだが、この極限状況で才蔵は意識を失っていたのだ。沈黙の白▽は相変わらず刺さったままだったが、才蔵の中で新たな闘志が湧いてきていた。

抜け忍の才蔵「母ちゃんッ・・・言うとおりにやってみるよッ・・・」

 全身に力を込め、蓋を押し開きにかかる。

斜メ前田慶次「・・・むっ!」

 それに応えるように、慶次も蓋を押さえる。

抜け忍の才蔵「んがああああああああーーーーーーッ!!」
斜メ前田慶次「・・・くっ! この力は一体!? 死にかけのはずなのに!?」

 常人ならばいざ知らず、腐っても忍者である。その強靭な肉体と精神力には侮れないものがあった。ましてや自らの生死がかかっている。対する慶次も両脚を突っ張り、歯を食いしばって蓋を押さえているものの、奮闘むなしく徐々に蓋が開きつつあった。

拾丸「・・・旦那! 助勢します!」
斜メ前田慶次「手出しは無用だ!」
拾丸「しかし、このままでは!」
斜メ前田慶次「頼む、拾丸・・・ここは、俺一人でケリをつける!」

 慶次とて、レベル50代の頃の非力だった身体とは違う。いつまでも他人の手に頼るつもりはない。男の意地をかけ、全身全霊を込めて開きかかっている蓋を押し返す。

斜メ前田慶次「うおおおおおおっ!」
抜け忍の才蔵「うッ・・・ぐうッ・・・!」
斜メ前田慶次「・・・往生際の悪い野郎だ! さっさとくたばれ!!」
抜け忍の才蔵「ああッ・・ちッ・・・ちくしょうッ!」

 今回の力比べも慶次に軍配が上がった。蓋が完全に閉じる寸前、中から「・・・かッ、母ーーちゃーーんッ!!」などと聞こえてきたが、聞く耳を持つつもりはない。閉じた蓋を無言で押さえ続ける。もちろん、中の様子に細心の注意を払ってだ。

抜け忍の才蔵「くッ・・・も・・・もうッ・・・だ・・・ッ」

 これが窯の中から聞こえてきた、才蔵の最後の言葉であった。窯の中からの力が一切かからなくなったことを確認してから、慶次は身を引いた。

イメージBGM:『ROCKY BALVOA』


拾丸「だ・・・旦那・・・」
斜メ前田慶次「・・・ハアッ・・・ハアッ・・・!」
拾丸「か、勝ったんですね! 旦那!」
斜メ前田慶次「・・・ああ、そうだ・・・俺は、ついに才蔵に勝った!」
拾丸「おおっ・・・!」
斜メ前田慶次「やったぞおおーーー!! うおおおおー!!」

 その時、慶次の歓喜の叫びをたまた通りかかった近隣の百姓夫婦が聞きつけた。

百姓「・・・おおっ、何ぞめでたいことがあったようじゃ」
百姓の妻「窯で、何かすごいものが焼き上がったんじゃなかろうか?」
百姓「おそらく、窯だけに壺か茶碗に違いないのう」
百姓の妻「壺や茶碗を焼くような外見には見えねえけんども・・・」
百姓「と、とにかく村のもんさ呼んで来い! 振舞い酒が出るかもしれねえ」
百姓の妻「わかった!」
???「ハーーーーーーーーーーッ!!」

 間もなく、誤解をした近隣の村の百姓が駆けつけてきた。慶次は何が何だかわからないまま担ぎ上げられ、為すすべなく胴上げをされてしまった。「ワッショイ、ワッショイ!」という威勢の良い掛け声が辺りに響く。

斜メ前田慶次「(・・・何だこいつら!? 何で俺、胴上げされてんだ?)」

 しかし、勝利のあとの出来事なので、悪い気持ちはしない。

斜メ前田慶次「(わかった! きっと、拾丸が手を回していてくれたのだな)」

 拾丸にそんな気が利くはずもないし、拾丸は拾丸でまた、

拾丸「(勝利に備えて、あらかじめ胴上げの手配をしておくとは、さすが・・・!)」

 この調子である。その場にいる全員が揃って誤解をしているのだから、どうしようもない。やがて、地面に下ろされた慶次が咆哮した。

斜メ前田慶次「・・・エイドリアン!! エイドリアーーーン!!」

 もちろん、エイドリアンがこの場にいるはずがないのだが、異常な昂ぶりがそうさせたのだろう。百姓たちは笑顔で拍手を慶次に送りつつ、振舞い酒が振る舞われるのを今か今かと待っていた。

 ・・・その時である。

抜け忍の才蔵「・・・ハアッ・・・ハアッ・・・!」

 慶次の前に、ところどころ焼け焦げた忍び装束をまとい、衰弱しきった才蔵が現れた。

斜メ前田慶次「・・・な、何だとーーー!!」

 さすがに驚きを隠せない慶次であった。

抜け忍の才蔵「ぐッ・・・ハアッ・・・ハアッ・・・!」
斜メ前田慶次「馬鹿な・・・一体どうやって・・・!!」
抜け忍の才蔵「万一に備えて・・・『窯抜けの秘薬』を研究・開発していたことを忘れていたッ・・・」
抜け忍の才蔵「あ、危ないところだったッ・・・ハアッ・・・ハアッ・・・」
斜メ前田慶次「窯抜けの秘薬だと!?」

 『窯抜けの秘薬』とは、価値10、重量0.1、特殊効果は「窯抜け」のNPC専用アイテムである。この薬を生産することができるのは、全国に散在する忍びの中でもごく一握りの天才のみと言われている。本来、才蔵ごときに生産できるはずはなかったのだが・・・おそらく彼の中で何かが開花したのであろう。

斜メ前田慶次「秘薬・・・だと・・・何てえこった・・・!」
斜メ前田慶次「秘薬まで持ち出されちゃ・・・もうどうにもならん・・・俺の負けだ・・・!」

 落胆のあまり、その場に崩れ落ちた慶次に、才蔵が声をかけた。

抜け忍の才蔵「と、ところでッ・・・」
斜メ前田慶次「何だよ」

2012101501.jpg

抜け忍の才蔵「熱いッ! 何をするんだ貴様ッ!」
斜メ前田慶次「くっくっく・・・計算通り衰弱してるな。拾丸、かかれ!」
拾丸「へい、旦那!」
抜け忍の才蔵「・・・ちょッ! 待ってくれ変身させてくれッ」
拾丸「問答無用!」

2013032401.jpg

抜け忍の才蔵「くっ! ひ、卑怯者め・・・」
斜メ前田慶次「さて、首を頂くとするか・・・ん!?」
斜メ前田慶次「き、消えた!? 馬鹿な・・・!」

 ・・・拾丸に斬られたはずの才蔵の姿が、いつの間にか消え失せていた。決して油断はしていないはずだったが・・・この時、慶次は忍びの恐ろしさを改めて認識することになったのであった。

拾丸「特化技能目録だけ残して、消えましたね・・・」
斜メ前田慶次「抜け忍の・・・いやさ窯隠れの才蔵・・・またどこかで会う気がするぜ・・・」
???「・・・待て待てッ」
斜メ前田慶次「!?」
???「今回が窯抜けバトルの最終回だろうッ・・・まだ消えんぞッ」
斜メ前田慶次「さ、才蔵・・・」
抜け忍の才蔵「お互い、よくやったッ・・・これは大和の銘酒だ・・・ほら、飲め」

 ハーフタイムの巻で、散々ケチった大和の銘酒を、惜しみなく湯飲み茶碗に注ぎ、慶次に手渡す才蔵。

斜メ前田慶次「おう、悪いな・・・」
抜け忍の才蔵「tハメとはなッ・・・あれには参ったッ・・・本当に死ぬかと思ったぞッ・・・」
斜メ前田慶次「秘薬にも参ったよ・・・それを出されちゃあ、お手上げだ」
抜け忍の才蔵「くっくっくッ」
斜メ前田慶次「はっはっはっはっ」

 闘い抜いた男たちの酒宴を、ぶち壊してはならない。拾丸は数歩引いたところで、二人の酒宴を眺めていた。

拾丸「何か良いな・・・こういうの」

 拾丸がこう思ったのも束の間であった。

抜け忍の才蔵「・・・おいッ! そんなに注ぐなッ! もっと大事に飲めッ!」
斜メ前田慶次「何だよ、いいじゃねえか」

 湯飲み茶碗を一気に空け、またも大和の銘酒をなみなみと注ぐ慶次。

抜け忍の才蔵「もったいないだろッ! こらッ! 聞いてるのかッ!」

 ・・・その後二人の酒宴は、暗くなるまで続けられたという。
Date: 2013.03.24
Category: 信on
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拾丸の特化再取得の巻・その弐

抜け忍の才蔵「もがあーーーッ!」

 才蔵に沈黙が決まったことを確認し、手早く蓋を閉じる慶次。

斜メ前田慶次「よし! 薪をどんどん放り込め!」
拾丸「へい」

 まさかの沈黙に呆然とする才蔵だったが、すぐに我に返った。

2012101501.jpg

抜け忍の才蔵「(・・・ち、沈黙だとッ!? ふざけおってッ!!)」

 抗議をしようとして蓋を開けようとするものの、外から慶次に押さえられており、びくともしない。

抜け忍の才蔵「(・・・こ、このままでは、まずいッ・・・!)」

 拾丸の手で放り込まれる薪によって、窯の中の温度は急上昇していた。このままでは脱水症状を起こし、窯抜けの術・改を使うどころではなくなってしまう。

抜け忍の才蔵「(・・・まずは、この沈黙状態をどうにかせねばッ・・・!)」

 腰にぶら下げた革袋に手を伸ばす才蔵。そして・・・

抜け忍の才蔵「ハーーーーーーーーーーッ!!」
斜メ前田慶次「使ったな、解呪薬を・・・」

 戦国の世の人間は、何故か薬を服用する際に大声を出す。この奇妙な習慣は戦国の世の始まりと共に日本全国に広まり、戦国の世が終焉を迎える頃にはこの習慣は廃れていたそうだが、真相は定かではない。興味のある方は是非調べてみて欲しい。

 そしてもしよろしければ、平成の世の諸君も一度、何か薬を服用する際に大声を出してみて欲しい。そしてその時何を思ったか、私にそっと対話で教えて頂きたい。おそらく私のリアクションは「w」や「マジですかw」なのだろうが、どうか大目に見て頂きたい。

斜メ前田慶次「拾丸!」
拾丸「へい!」

 素早く慶次と拾丸の位置が入れ替わった。拾丸、蓋を開け最速で・・・

拾丸「沈黙」

 「シュルルル バシューン」という効果音と共に、沈黙が鮮やかに決まった。

抜け忍の才蔵「・・・ふんぐッ!!」
斜メ前田慶次「でかしたぞ! このままtハメすれば、俺たちの勝ちだ!」

 薪を数本放り込んだ慶次が蓋の前に戻り、蓋を押さえた。拾丸もまた、素早く定位置に戻っている。さすがにこの二人の連携は見事であった。もしバドミントンのダブルスを組んだら、ひょっとしたら良いペアになるかもしれない。

抜け忍の才蔵「(・・・tハメだとッ!? ふざけるなッ!!)」

 再び腰の革袋に手を伸ばす才蔵。

抜け忍の才蔵「(あんなに苦労して、マスターした窯抜けの術・改がッ・・・!!)」

 解呪薬を口に含み、叫んだ。

抜け忍の才蔵「ハーーーーーーーーーーッ!!」
斜メ前田慶次「拾丸!」
拾丸「へい!」
抜け忍の才蔵「・・・ぶぐッ!!」

 三度目の沈黙も成功した。知力耐久振りの拾丸の沈黙を、どうすることもできない。
 
抜け忍の才蔵「(つ、通常技能の沈黙でッ・・・こんなことが許されていいのかッ・・・!!)」

 大金をはたいて作った魅力装備も、この状況ではただのゴミ装備と化していた。

斜メ前田慶次「どうした! 完全勝利するんじゃなかったのか!?」
抜け忍の才蔵「(ちッ、ちくしょおおおおおおおーーーーッ!!)」

 窯の中の温度は、もはや人間が生存できる温度を超えていた。忍び装束のあちこちが燃え上がり始め、必死にそれをはたく状況となっていた。

抜け忍の才蔵「ハーーーーーーーーーーッ!!」
斜メ前田慶次「何度やっても無駄だ! 拾丸!」
拾丸「へい!」

 得意げに、拾丸へ沈黙を支持する慶次だったが、どんなに知力差があってもたまに外れることを忘れていた。このあたりが慶次のまだまだ甘いところなのだが・・・「シュルルル バシン」という音と共に、拾丸の沈黙が弾かれた。

拾丸「・・・うっ! もう一度!」
斜メ前田慶次「まずい! 魅了の睨み!」
抜け忍の才蔵「・・・馬鹿めッ! いくぞ、窯抜けの術・改!」

 慶次と拾丸のバーの前に、才蔵のバーが来ている。どうやら間に合わなかったようであった。

斜メ前田慶次「・・・くそっ!! ここまでか!!」
拾丸「す、すみません! 旦那!!」

 しかし、ここで二人の予想を超えた事態が起こった。「ヒューン」という効果音と共に、才蔵が取った行動は・・・

斜メ前田慶次「・・・ぼ、防御、だと!?」
拾丸「・・・なっ!?」
抜け忍の才蔵「くっ・・・!!」

 両掌で顔を守りながら、才蔵が忌々しげに呟いた。

抜け忍の才蔵「ミス」

 才蔵・・・! ここで痛恨のミス・・・! 防御・・・!

続く
Date: 2013.03.22
Category: 信on
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拾丸の特化再取得の巻・その壱

2013032001.jpg

- 三輪山にて撮影 -

斜メ前田慶次「まさか、またお前とここに来ることがあるとはな」
拾丸「準備は万端です。いつでも行けますぜ」
斜メ前田慶次「よし、その意気だ」

 ・・・その時である。

2012101501.jpg

抜け忍の才蔵「やっと来たかッ! 待ちくたびれたぞ、斜メ前田慶次主従ッ!」

 何と、またも才蔵が手招きをしながら、慶次と拾丸を呼んでいるのだ。これには二人も驚いた。

抜け忍の才蔵「早くしろッ! ほらッ、早くッ!」
斜メ前田慶次「・・・相変わらずせっかちだな」
拾丸「前回、あっしが来た時とえらい違いですね?」
斜メ前田慶次「まあ、とにかく行ってみるか」

 そして奇妙なことに才蔵、二人が到着するや否やいきなり吹き出し、二人を困惑させた。

抜け忍の才蔵「・・・プーッ」
斜メ前田慶次「おい、何だよいきなり。失礼な野郎だな」
抜け忍の才蔵「・・・クックックッ。いや、悪いな。想像したらつい、な」
斜メ前田慶次「何を想像したんだよ」
抜け忍の才蔵「何を、だって? 決まっているだろうッ!」

 右手人差し指で慶次を指差し、声高らかに・・・

抜け忍の才蔵「俺は今日、お前たちに完全勝利するッ!」

 パーフェクト宣言をする才蔵であった。

斜メ前田慶次「やれるものなら、やってみろ。俺も今回で終わりにするつもりだ」
抜け忍の才蔵「お前たちが俺に勝てる要素はないッ! 何故ならッ!」
斜メ前田慶次「拾丸、窯の組み立てを始めてくれ」
拾丸「へい」
抜け忍の才蔵「まずは見ろッ! この魅力に特化した俺さまの装備をッ!」

 演舞の特化技能である『魅了の睨み』対策なのであろう。全身の装備に万遍なく魅力付与がなされていた。

抜け忍の才蔵「どうだッ! すごいだろうッ! めちゃくちゃ金をかけたんだぞッ!」
斜メ前田慶次「さすが、手馴れてるな」
拾丸「組み立ての早さでは、誰にも負けませんぜ」
抜け忍の才蔵「貴様の魅了が俺に決まることはないッ! そして俺にはあの術があるッ!」
斜メ前田慶次「こりゃあ、開発者の俺でも勝てないかもしれんな、ハッハッハ」
拾丸「今度、競争してみますか?」
抜け忍の才蔵「全国でも一握りの忍者しか使えないと言われる『窯抜けの術・改』がなッ!」
斜メ前田慶次「面白え、負けた方が勝った方に一杯おごるんだぞ」
拾丸「へっへっへ、ゴチになります、旦那」
抜け忍の才蔵「こらッ! 人の話を聞かんかッ!」

 今回も装備を見せびらかそうとして見てもらえず、話も聞いてもらえず、不機嫌になる才蔵。

抜け忍の才蔵「・・・またかッ! またこの流れかッ!」
拾丸「・・・組み上がりました」
斜メ前田慶次「よし、俺がこいつを中に押し込むから、お前は薪に火を・・・」
抜け忍の才蔵「その必要はないッ! 待っていろ。今、中に入ってやるッ!」
斜メ前田慶次「やっぱりか」

 言うやいなや才蔵、「ハーッハッハッハッハッ!」と高らかに笑いながら自ら窯の中へと身を投じたのであった。端から見ればキ〇ガイ以外の何者でもなかった。

 しかしこの才蔵、決して気が触れているわけではない。厳しい修行の末、完全にマスターした「窯抜けの術・改」と、大金をはたいた魅力装備に絶対の自信を持っているからこその、一連の言動であった。

 才蔵は今回、慶次の『魅了の睨み』を楽々とレジった上で窯抜けの術・改を用い、窯から抜け出すことで慶次に対し完全勝利することを目標としていた。慶次の悔しがる表情を見て悦に浸りたい、という理由もあるが、

 「もう俺を窯に閉じ込めても無駄だ。人を焼き殺そうなど、馬鹿なマネはもうやめろ」と、今度こそアピールする目的もある。当然、意気込みも違ってきていたのであった。

抜け忍の才蔵「どうだ? 傾奇者なんかやめて、窯の製造の修業をしてみないか? お前には才能がある」

 余裕があることを見せつけるつもりで、外にいる慶次に語りかける才蔵。しかし慶次にとって才蔵からの褒め言葉などどうでもいいことであった。無言で拾丸に目配せし、窯の蓋を閉じる慶次。

抜け忍の才蔵「・・・熱ッ!?」
抜け忍の才蔵「何回言えばわかるんだッ! 始めるときは言えッ! びっくりするだろうがッ!!」

 普通に蓋を開けて外に出てこようとする才蔵を、力ずくで蓋を押さえ付けることで中に押し戻す。ちなみにこの時も無言であった。

抜け忍の才蔵「・・・わかったッ! そういう態度かッ! もういいッ!」
斜メ前田慶次「相変わらずうるせえ野郎だ」
抜け忍の才蔵「さあッ! 早く、魅了の睨みをしてこいッ!」
斜メ前田慶次「わかったわかった、今やってやるよ」

 ゆっくりと蓋を開け放つ慶次。

抜け忍の才蔵「(・・・さあ来いッ! レジってやるッ!)」

 全神経を集中させ、慶次の魅了の睨みを待つ。

拾丸「喰らえ、才蔵!」
抜け忍の才蔵「(・・・なッ!?)」
拾丸「沈黙」
抜け忍の才蔵「(・・・な、何だとッ!?)」

 拾丸の放った『沈黙』が、鮮やかに才蔵に決まった。

抜け忍の才蔵「もがあーーーッ!」

続く
Date: 2013.03.20
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漬けている場合か、の巻

 この日の昼下がり。慶次が庭で愛犬バターと遊んでいると、ドラえもん・零式が桶とぬかを持って庭に現れた。

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斜メ前田慶次「おいおい、せっかく気分良く遊んでるってのに」
ドラえもん・零式「多少の臭いはしょうがないだろう。君だってたくさん食べるくせに」
斜メ前田慶次「わかったよ。手早くやってくれ」
ドラえもん・零式「出来上がるのを楽しみに待っていてくれたまえ」

 そう言うとドラえもん・零式は桶の中にぬか、昆布、調味料等をぶち込み、力強くかき混ぜ始めた。そしてそんなドラえもん・零式の背中を見て、突如、両眼に熱いものが込み上げてくるのを感じた。

斜メ前田慶次「(疲れた背中しやがって・・・)」

 二人は数日前にも、22世紀の話を肴に酒を酌み交わし、盛り上がっていた。

ドラえもん・零式「ギロッポンじゃあ、僕はそこそこ有名な部類に入るかな」
ドラえもん・零式「チャンネエと一緒につまむシースーの旨さと言ったら・・・」 
ドラえもん・零式「叙々苑にはよく行ったもんさ」

 22世紀の思い出話をする時、ドラえもん・零式は満面の笑みで、心底嬉しそうに喋る。慶次もこの手の話題は嫌いではないので、興味を持って耳を傾けるのだが、そのせいで朝まで飲み続けてしまうこともしばしばであった。

斜メ前田慶次「(22世紀では金に物を言わせて遊びまくってたってのに・・・今じゃ・・・)」

 居候として、ぬか漬けを漬けている。この落差がたまらなく、切ない。

斜メ前田慶次「(帰りてえんだろうな・・・22世紀に・・・)」

 励ましや慰めの言葉をかけてやろうか、とも思うのだが、しょせん気休めにしかならない。かえって迷惑だろう。言葉ではなく、他に何か自分にできることはないか。慶次は目頭を押さえながら懸命に考えた。そして・・・

斜メ前田慶次「(・・・あった・・・! 俺がしてやれることが・・・一つだけ・・・)」

 慶次は気配を消し、ドラえもん・零式の背後へ忍び寄った。

ドラえもん・零式「・・・あ、肝心の野菜を持ってくるのを忘れてしまった」

 ドラえもん・零式が呟いた時には、すでに慶次は背後に立っていた。

ドラえもん・零式「慶次君、台所から野菜を取ってきてくれないか?」

 ドラえもん・零式が振り向きながら慶次に話しかけた瞬間・・・

斜メ前田慶次「・・・ポーウ!!」
ドラえもん・零式「な なにをする きさまー!」

 何と、慶次が奇声を発しながらドラえもん・零式に飛びかかったのであった。

ドラえもん・零式「・・・なっ! ちょっ! なーん!」
斜メ前田慶次「ぬん! ふん!」

 慶次とドラえもん・零式は、ぬかの匂いが漂う庭先でもみ合った。

ドラえもん・零式「・・・放せ! 狂ったか!」

 慶次は返事をせず、無言でドラえもん・零式に組みついている。端から見ればドラえもん・零式の言うとおり、狂っているようにも見える。しかし慶次は決して狂っていなかった。

 確かに、カレーやミートソースの匂いと異なり、ぬかの匂いならば問題はない。タイムパトロール蝶野がたまたま近くを通りかかったとしても、踏み込んでくることはないだろう。しかし問題は匂いではない。

 『無防備に背中を晒して、作業に熱中している』ことが問題なのである。もし今、この瞬間に、タイムパトロール蝶野が偶然庭に入り込んできたらどうなるのか? 慶次はそれを言いたいのである。

 「油断は禁物だ」と、口で言うのはたやすい。しかし言葉だけではやはり足りないこともある。だからこそ慶次は、敢えて飛びかかったのだ。全て、ドラえもん・零式のために行っていることであり、これが慶次なりの優しさなのである。

ドラえもん・零式「・・・は、放せー!!」
斜メ前田慶次「ふん! ふん!」

 慶次によって土の上に引き倒されるドラえもん・零式。

ドラえもん・零式「漬けさせろって!!」

 やがて寝技・関節技の応酬となり、二人が汗と土にまみれて庭を転げ回っているその頃・・・。仮想世界・賤ヶ岳では、あの有名な傾奇者が群がるプレイヤー達をちぎっては投げ、ちぎっては投げを繰り返していた。

 ・・・その名は前田慶次。慶次にとって、いずれ槍を交えなければならない相手である。

 そういえば昨晩は、賤ヶ岳の前田利家まで倒せました。党首の木村太郎さんを始め、皆さんありがとうございました。機会があれば、またよろしくお願いします。いやはや、斜メ前田利家と違い、かなり手強い相手でした・・・。

 それと、前田利家攻略中に、ボルボの右肩上がりのボルボさんと遭遇したり、

2013031701.jpg

 れあぽっぷのましろんさんの私設にお邪魔したりしていました。正直、お酒が入っていたので見苦しい言動もあったかもしれませんが、ご容赦下さい・・・。

2013031702.jpg

 私設で質問を頂きましたが、賤ヶ岳の前田慶次を倒したとしても、当ブログとしては目的達成とはなりません。陣取り戦か、大決戦かは問いませんが、合戦場で討ち取って初めて目的達成となります。

2013031703.jpg

 私を倒しても神秘石や腕貫は落としませんので、前田のほうをやることをオススメします(笑) では今日の日記はこの辺で ノシ
Date: 2013.03.17
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平成の世の友達の巻

 この日。慶次とその家臣団たちは、慶次の神戸具盛討ち取り祝いとして、久々に慶次宅の門前で宴会を開いていた。拾丸、曲江兼続、石兵衛、具田幸村の四人は飲み比べなどして大いに盛り上がっていたのだが、

オフーナ「・・・・・・」

 オフーナだけは妙に物静かで、ドラえもん・零式の手料理や酒にもほとんど手を付けていなかった。話しかけても、生返事を繰り返していた。

2013031401.jpg

斜メ前田慶次「・・・・・・」

 そしてそんなオフーナに、慶次は苛立ちを隠せなくなってきていた。オフーナはドラえもん・零式から与えてもらったスマホに夢中で、誰とも目を合わせようとしなかったのだ。慶次は食事中に目の前で携帯を使われることを嫌う。

斜メ前田慶次「・・・おい、オフーナ」
オフーナ「ん?」
斜メ前田慶次「いい加減、スマホしまえよ。宴会なんだぞ」
オフーナ「やだ」
斜メ前田慶次「さっきから何やってんだよ」
オフーナ「平成の世の友達とメールしてるの」
斜メ前田慶次「へ、平成の世の、友達だと!?」
オフーナ「・・・あ、返事来た」

 オフーナの持つスマホがバイブで振動している。心底嬉しそうにメールを開こうとするオフーナだったが・・・とうとう我慢の限界に達した慶次が、オフーナからスマホを取り上げた。

オフーナ「ちょっと! 何すんの!?」
斜メ前田慶次「駄目だ駄目だ。没収。それより飲め。食え」
オフーナ「返してよ! 返してったら!」
斜メ前田慶次「駄目ブー」

 あかんべえをする慶次に、オフーナは涙目で「バカ! ひどい! バカバカ!」と捨て台詞を吐き、いずこかへと駆け去って行った。興が冷めた感となったが、慶次が飲み比べに参戦すると、再び盛り上がりを見せた。

 ・・・そしてその夜。

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ドラえもん・零式「かわいそうに。せっかく友達ができたんだよ?」
斜メ前田慶次「子供に携帯なんざいらん」
ドラえもん・零式「やれやれ。おっさんみたいなこと言うね」
斜メ前田慶次「平成の世の友達とか言ってたぞ。全く何やってんだか・・・」
ドラえもん・零式「僕が協力したんだよ」
斜メ前田慶次「何!?」
ドラえもん・零式「同じ文面で、無差別にメールを大量送信したんだよ。返信はほとんど来なかったけど」
斜メ前田慶次「迷惑メール業者みたいなことしてんじゃねえよ」
ドラえもん・零式「中には返信をくれる人もいたみたいで、その人たちと仲良くなったんじゃないかな」
斜メ前田慶次「というかよ、見てみろ・・・オフーナの送信メール」

 慶次はドラえもん・零式にスマホを差し出し、オフーナが平成の世の友達に送信したメールを見るよう促した。

ドラえもん・零式「・・・ほとんどが君の悪口と愚痴だね」
斜メ前田慶次「ああもう、へこむわー・・・。というかお前がこんなもん貸したからだぞ」
ドラえもん・零式「履きたくもないのに、ミニスカ履かされてるってさ」
斜メ前田慶次「・・・防御力が高いんだよ! しょうがねえだろ!」
ドラえもん・零式「本当にそれだけの理由かい?」

 ドラえもん・零式の追及を逃れるためだったのかは定かではないが、慶次は話題を変えた。

斜メ前田慶次「それよりお前、こんなもんがあるんだったら、22世紀の知り合いと連絡取りゃいいじゃねえか」
ドラえもん・零式「そう思うだろう?」
斜メ前田慶次「ああ」
ドラえもん・零式「僕も試したけど・・・どう頑張っても平成の世までしか電波が届かないんだよ」
斜メ前田慶次「使えねえな・・・」
ドラえもん・零式「だからオフーナちゃんにあげたんだよ」

 宇宙まで飛んで行けるタケコプター、宇宙にも行けるどこでもドアなど、一応は22世紀の道具を持っているドラえもん・零式だったが、残念ながら、22世紀への帰還に役立つ道具は彼の四次元ポケットには入っていなかったのであった。

斜メ前田慶次「とにかく、オフーナにはもう携帯渡すなよ」
ドラえもん・零式「・・・お、メールが来た」
斜メ前田慶次「ほう、どれどれ・・・」

件名:その男最低だね
本文:超エロ親父じゃん! そんな奴、相手することないよ! 応援してるから、頑張って!

斜メ前田慶次「・・・・・・」
ドラえもん・零式「・・・プッ」
斜メ前田慶次「おい、それ貸せ。叩き割ってやる!」
ドラえもん・零式「やめろ! 僕の携帯だぞ!」

 もしあなたがオフーナからのメールを受信することがあったなら・・・・・返信するかしないかはお任せしますが、仮に返信をしても、ひょっとしたらオフーナからの返信は来ないかもしれません。何故なら、邪魔をする傾奇者がオフーナの身近にいるからです。
Date: 2013.03.15
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さらば叔父御!の巻

旗本衆こと斜メ前田利家「あひゃひょわー!」
旗本衆高僧「殿、落ち着きなされ! 見苦しいですぞ!」
旗本衆方士隊「ああもう! 俺、何でこんな奴の部下なんだろう・・・」

 もうお忘れになられている方もおられるだろうが、慶次が「叔父御」と呼ぶ斜メ前田利家は織田家の旗本衆の一人で、あと一歩で武将になれなかったという設定の男である。

 織田家の旗本衆は他家に引けを取らず猛者揃いであったが、利家だけは違っていた。今年の人事異動でも武将への昇格が見送られ、やる気がないというせいもあったが、生来が臆病者であったのだ。

 そんな男の下に付かされた旗本衆高僧と旗本衆方士隊には、大いに同情を禁じ得ない。

斜メ前田利家「う、上杉家の参戦者数が〇〇名で、我々織田家の参戦者数が・・・」
旗本衆高僧「殿、こんな時にソロバン出して勘定しないで下され!」
旗本衆方士隊「ああもう! 俺、何でこんな奴の部下なんだろう・・・」

 ジャンプ・コミックス『花の慶次』に登場する前田利家と同様、この男もソロバンを片時も手から放さない。

旗本衆高僧「殿、敵Pが突っ込んできますぞ! ソロバンをしまいなされ!」
斜メ前田利家「・・・へ?」
旗本衆方士隊「ああもう! 俺、何でこんな奴の部下なんだろう・・・」
斜メ前田利家「・・・うわっ! 体が勝手に!?」

 『旗本衆が〇〇に襲いかかった』

斜メ前田利家「・・・嫌だ! 戦いたくない! ワシ帰る!」
旗本衆高僧「自分で襲いかかったんでしょうが!」
旗本衆方士隊「ああもう! 俺、何でこんな奴の部下なんだろう・・・」

 利家とその部下2名は、日曜日の与板大決戦場において、仕方なく敵Pとの交戦を開始した。

旗本衆高僧「・・・かくなる上は、救援で人数が揃う前に旗を折るしかありませんぞ!」
斜メ前田利家「ワ、ワシ何すりゃいいの? と、とりあえず金縛りの計!」
旗本衆方士隊「ああもう! 俺、何でこんな奴の部下なんだろう・・・」

 旗本衆高僧と旗本衆方士隊の奮戦により一進一退の攻防となったその時、利家にとって思いがけない、忘れたくても忘れられない男が敵Pの救援に入ってきたのであった。

???「いん」
斜メ前田利家「・・・き、貴様は!? 慶次!」
???「・・・おお、叔父御ではないか!」

2013031301.jpg

斜メ前田利家「こっ、この裏切り者め! 貴様のせいでワシがどれほど迷惑したか!」
斜メ前田慶次「よろしくおねがいします^^」
斜メ前田利家「!? な、何を言っとるんだ貴様は!?」
斜メ前田慶次「1」
斜メ前田利家「おい、聞こえてるんだろ! 返事をせんか!」

2013031302.jpg

斜メ前田利家「・・・ぐぶっ!!」
斜メ前田慶次「死んでくれ叔父御」
斜メ前田利家「き、貴様には血も涙もないのか!? 今までの恩を忘れたか!!」
斜メ前田慶次「1」
斜メ前田利家「・・・ひっ! お前らワシを守れ! 何をしとるんだ!」
旗本衆高僧「拙僧ら守護持ちではないですし・・・そもそも殿が盾なのですから・・・」
旗本衆方士隊「ああもう! 俺、何でこんな奴の部下なんだろう・・・」
斜メ前田利家「方士! 貴様いい加減にせんか! 何回目だその台詞!!」
旗本衆方士隊「・・・・・・」
斜メ前田利家「やる気がないなら帰れ!!」
旗本衆方士隊「じゃあ帰ります」
斜メ前田利家「・・・待て! 帰るな!!」
斜メ前田慶次「トドメだ! 叔父御!」
斜メ前田利家「ぎゃあああああああ!!」

 さすがに哀れと思ったのであろう。トドメと言いながら慶次は利家にトドメを刺さなかった。やがて戦闘は利家側の敗北となり、

2013031303.jpg

 慶次以外のプレイヤーは再び、思い思いの場所へと散って行った。瀕死の利家を抱き起し、血塗れになった叔父の顔を覗き込む慶次。

斜メ前田利家「・・・つ、強くなったな・・・慶次・・・」
斜メ前田慶次「ああ」
斜メ前田利家「あの・・・風呂場での相撲では・・・完全にワシが勝っていたのに・・・」
斜メ前田慶次「当時はレベル1だったからな」
斜メ前田利家「自宅警備員だったお前が・・・信じられん・・・」
斜メ前田慶次「おい、俺はもう行かなきゃならん。何か最期に言い残しておきたいことはあるか?」

 利家の眉間が険しく歪んだ。

斜メ前田利家「・・・こ、この恩知らずめ! 今まで養ってやった恩を忘れたか!」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
斜メ前田利家「お前のせいで、ワシは出世の道が閉ざされた! うめにも愛想を尽かされたんだ!」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
斜メ前田利家「ひょっとしたら、武将に昇格できたかもしれないのに、お前のせいで! お前の・・・」
斜メ前田慶次「・・・最期まで見苦しい男だな。もう行くぞ。戦果稼がなきゃならんからな」

 興奮したせいか、利家の呼吸が荒くなり、こと切れるのは時間の問題となった。いったんは利家を捨てて去ろうとした慶次だったが、罪悪感もあったのだろう。この哀れな叔父の最期を看取ることにした。

斜メ前田利家「でき・・・れば・・・一緒に・・・戦いたかった・・・」
斜メ前田慶次「!?」
斜メ前田利家「お前と・・・一緒に・・・戦場で・・・」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
斜メ前田利家「死ぬ・・・な・・・よ・・・慶・・・次・・・」

 やがて利家は息絶えた。慶次は両手で利家に合掌し、遺体をその場に横たえると次の敵を求めて駆け出した。戦果は拮抗している。叔父の死を偲んでいる暇はなかった。そして乱戦のさなか、聞き覚えのある声が耳に入ってきた。

斜メ前田利家「あひゃひょわー!」
斜メ前田慶次「・・・再ポップしてんじゃねーよ!」

 利家は再ポップしていた。

終わり
Date: 2013.03.13
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前田の背中が見えてきた、の巻

 昨晩の与板合戦では、何となく徒党で動きたくなったので、N狩り徒党の党首をしてみました。

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 集まるのに時間がかかるかもしれない、と思っていたところ、意外なことにすんなり集まりました。職不問で募集したのですが、刀鍛冶・殺陣・医術・武芸・演舞・術忍・忍法となかなかバランスの取れた構成に。

 意気揚々と敵陣へ乗り込み、Nを狩っていると5人徒党に絡まれました。医術さんが集中攻撃されたので、ひょっとしたら武将徒党orN狩り徒党の旗を折ることに専念した徒党だったのかもしれません。

 一時危ない場面もありましたが、無事に勝利。

2013031002.jpg

 その後は割られて各個撃破されたり、7人徒党に絡まれたりもしましたが、N狩りをひたすら続けました。

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 蝶よ花よと育てられたであろう巫女さんが、ショルダータックルで派手にぶっ飛んでる画。現実にはあり得ない光景ですが、ここは戦国の世・・・何が起こっても決しておかしくないのである。

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 時間も遅くなり、解散間際に敵武将の神戸具盛と戦う機会を得ました。1から落としていき、危なげなく撃破。検分も貯まり、武将もやれて良い感じで終われました。徒党員の皆さま、また機会があればよろしくお願いします!

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 前田慶次の背中が、ようやく見えてきた気がした一日でした。それでは今日の日記はこの辺で。
Date: 2013.03.10
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早くレベル65になりたい・参の巻

 隠れ里を卒業し、上杉家に仕官したばかりの茂助と佳代が春日山の町を見物しつつ、茶店に向かったのはこの日の申の刻(午後三時)のことであった。

茂助「・・・おっ」
佳代「どうしたの?」
茂助「たぶん、この路地を通り抜けたほうが、近道だ」

 確かに、茂助が指差した路地をまっすぐ歩けば、かなりのショートカットになる。これまで歩き続けて喉が渇いていた二人は迷わず、路地に足を踏み入れようとした。

???「よう、そこの二人」

 この時、この得体の知れない男とたまたま出会ったことが、二人の運命を大きく変えることになった。

???「俺は斜メ前田慶次ってもんだ。決して怪しい人間じゃないから、安心しろ」

 男は斜メ前田慶次と名乗った。ななめまえだ、とは何と珍しい姓であろうか。それに何故か男の恰好が織田家の武将である前田慶次に酷似している。怪しい者ではないと言われても、怪しく感じてしまうのは無理もないことであった。

茂助「・・・何かご用でしょうか?」

 茂助が佳代を後ろ手にかばいながら、男に対応する。

斜メ前田慶次「レベルから察するに、隠れ里を卒業したばかりだろう?」
茂助「ええ、そうですが」
斜メ前田慶次「なら、この路地に足を踏み入れるべきじゃない」
茂助「どうしてですか?」
斜メ前田慶次「死ぬことになる」
茂助「!?」

 路地を歩くだけで死ぬ? この男は一体何を言っているんだ。この陽気で頭がイカレているのか?

斜メ前田慶次「感じないのか、このオーラを・・・」
茂助「オー、ラ?」
斜メ前田慶次「いや、喪ーラという言い方のほうが正しいかな」
茂助「・・・・・・」
斜メ前田慶次「それから、後ろのお嬢さん」
佳代「はい@@;」
斜メ前田慶次「君は命を落とすことはないが・・・やはりこの路地を通るべきではない」
佳代「どうしてでしょう?」
斜メ前田慶次「茶店に着く頃には妊娠しているからだ」

 茂助は舌打ちしたくなった。やはりイカレのようだ。どうすれば穏便にこの場を切り抜けられるだろうか?

斜メ前田慶次「おいおい、そんな目で見ないでくれよ。俺は親切で言ってやってるんだぞ」
茂助「はあ・・・」
斜メ前田慶次「時間帯が悪いんだよ。今は合戦のインターバルで、みんな一時的に戻ってきている」
茂助「・・・・・・」
斜メ前田慶次「この、高レベルかつ性欲旺盛な毒男・喪男プレイヤーが多く居住する地域にな」
茂助「・・・・・・」
斜メ前田慶次「俺のLv60家臣ですら、ここで死にかけたことがある。今のお前らじゃ一たまりもない」

 男に聞こえないように、茂助が小声で佳代に話しかけた。

茂助「・・・もう行こう。こんなイカレを相手にしてもしょうがない」
佳代「でも・・・」
茂助「いいから、付いてくるんだ!」

 男に背を向け、路地へ足を踏み出す茂助。

斜メ前田慶次「やれやれ、どうなっても知らんぞ・・・」

 数歩歩き、某Lv65プレイヤー宅の門前にたどり着いた茂助だったが、すでに茂助の全身から脂汗が滲み出ていた。同時に締め付けられるような胸の苦しさ、息苦しさも覚え、為すすべなくその場に立ちすくむこととなった。

茂助「・・・ハアッ、ハアッ・・・一体・・・これは・・・!?」
佳代「どうしたの!?」

 男の忠告に従った佳代は、路地に足を踏み入れていない。

斜メ前田慶次「・・・だから言ったんだよ。Lv21程度じゃ、この喪ーラには対抗できねえ」

 茂助を助けるために駆け出そうとする佳代を、男が大声で制した。

斜メ前田慶次「行くな!」
佳代「・・・でも!」
斜メ前田慶次「妊娠するぞ!」
佳代「@@;」
斜メ前田慶次「ここで待ってな。今、俺が・・・」

 男が茂助の救助に向かおうとしたところで、男にとっても、予想外のことが起こった。何と、突風とともに門扉が突然開いたのである。

斜メ前田慶次「・・・やべえっ!」
茂助「・・・!?」

2013030901.jpg

斜メ前田慶次「よけろバカ!!!」
茂助「ぐえっ!」

 男に飛び蹴りされ、体勢を崩した茂助の頭上を鋭いかまいたちが通り抜けた。もし男の助けがなかったら、茂助の首は今頃、地面に転がっていたであろう。

茂助「なっ・・・!?」
斜メ前田慶次「合戦中でも自家発電する気かよ、全く・・・」
茂助「い、今のは、一体・・・?」
斜メ前田慶次「今、ふんどしを取ったところらしい」
茂助「!?」
斜メ前田慶次「間もなく、家が上下に揺れ始めて放電する。危険だから戻るぞ」

  時代を問わず、性欲旺盛な男性は自家発電をするものだが、例えば戦国の世に生きる人間のそれと、平成の世に生きる人間のそれを一緒にしてはならない。考えてもみてもらいたい。

 自分の身体より遥かに巨大な化け物を刀でガシガシ斬り刻んだり、空を飛んでエネルギー弾を放ったりするような人間がゴロゴロいる時代なのだ。そういった男たちが勢いよくふんどしを取り去ったらどうなるか。

茂助「ふんどしを・・・取った時の・・・空気の流れで・・・!?」
斜メ前田慶次「高レベルプレイヤーをナメちゃいけねえってこった」

 男の肩を借り、佳代の元へ戻る茂助。

茂助「ハアッ・・・ハアッ・・・!」
佳代「大丈夫!?」
斜メ前田慶次「これに懲りたら、レベルが上がるまではここに近寄らないことだな」
茂助「・・・・・・」
斜メ前田慶次「ほれ、家が揺れ始めた」
茂助「・・・な、何なんだ、ここは!? 怖え! 怖えよおー!」
佳代「ちょっと! 待って!」

 パニックになり逃げ出す茂助と、追いかける佳代の後ろ姿が、徐々に遠ざかっていく。

斜メ前田慶次「中級クエ頑張れよー!」

 男の言葉が、果たして二人の耳に届いたかどうかは、定かではない。ちなみに、今回登場した茂助と佳代は架空の人物です。もし同じ名前のプレイヤーさんがいたらすみません・・・。では、今日の日記はこの辺で。

2013030902.jpg

 そういえば与板合戦は、リアル都合で初日しか行けていませんが、これから頑張ります。
Date: 2013.03.09
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慶次、再び宇宙への巻

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ドラえもん・零式「君の付けたタケコプターだけ、メンテナンスするのを忘れていたんだ」
斜メ前田慶次「わざとじゃねえだろうな!? 生身で宇宙空間はマジできつかったんだぞ」
ドラえもん・零式「お詫びと言っちゃあ何だけど」

 言いながらドラえもん・零式が取り出したのは、『ドラえもん』でもお馴染みの、『どこでもドア』であった。

ドラえもん・零式「どこでもドア・零式~!」
斜メ前田慶次「何か嫌な予感がするな。ノーマルのどこでもドアは無いのか?」
ドラえもん・零式「これはノーマルよりも優れているんだよ」
斜メ前田慶次「俺、ノーマルのが良いんだけど」
ドラえもん・零式「・・・ノーマルは持ってないんだよ。いいじゃないか、これで」
斜メ前田慶次「まあ、この際仕方が無いか」

 どの点がノーマルのどこでもドアより優れているのか。ドラえもん・零式曰く「言葉がいらない」そうである。何でも「お察し機能」という機能が付いていて、使用者が行きたいと思っている場所、もしくは使用者が行く必要のある場所を察してくれて、自動的に行き先を選別してくれるとのことであった。

ドラえもん・零式「君は気晴らしをしたいと思っているんだろう?」
斜メ前田慶次「そうだな。景色の綺麗な場所へでも行って、気分転換してえんだ」
ドラえもん・零式「なら、ドアを開けてみたまえ。きっと、そういう場所へ導いてくれるはず」
斜メ前田慶次「そうか、よし。頼むぜ、どこでもドア・零式」

 慶次がドアを開け放つとそこには、満天の星空が広がっていた。いや、空ではなく、空間であった。

斜メ前田慶次「・・・ちょおまああああああああああああああ!!」
ドラえもん・零式「・・・なーーーーーん!!」

 気圧の違いにより、あっと言う間にその空間に吸い込まれる二人。続けて激しい衝撃と共にドアが閉まった。そう、二人が吸い込まれた先の空間とは、紛れもなく宇宙空間であった。
 
斜メ前田慶次「・・・ぐっ・・・おっ・・・!」
ドラえもん・零式「ぐふっ」

 二度目の来訪で、耐性ができていたのかは定かではないが、慶次は即死を免れた。白目を剥いて気絶したドラえもん・零式を小脇に抱え、もう片方の手で治身仙を連打する。だが太陽から照射される人体に有害な放射線、強烈な寒さ、そして無酸素状態に回復が追いついていない。

斜メ前田慶次「(・・・長くはもたねえ・・・何としても地球へ戻らねば・・・!)」

 幸い、地球からそう離れていない空間に放り出されていた。しかし二人とも宇宙空間に吐き出されたときのスピードで、徐々に地球から離れつつあった。どうにかして軌道を変えなければ、宇宙の藻屑となってしまう。

斜メ前田慶次「(・・・だが俺には策がある!)」

 何を思ったか慶次、自信満々で下腹部に力を込めた。

斜メ前田慶次「(・・・フンッ! 腸内から屁を噴出させて!)」

2013030504.jpg

斜メ前田慶次「その圧力抵抗で軌道を変え! 地球へ戻ってやるわ!」

 何とジョジョ二部のラスボスであるカーズと同じ手段を取り、地球へ戻ろうとしたのだ。もっとも、カーズの場合は屁ではなく空気であったが、どんな状況でも生きることを諦めない、戦国の世の「いくさ人」の姿がそこにはあった。しかし、やはり冷静さを欠いていたのであろう。この後のカーズがどのような末路を辿ったのかを、すっかり忘れてしまっていたのだ。

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斜メ前田慶次「!?」

※一見、ジョジョ二部のラスボスであるカーズに見えますが、慶次です。そう、まさにこれが目の錯覚なのです。

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斜メ前田慶次「ぎぃやああああああ! だ・・・だめか!」

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斜メ前田慶次「こ・・・! 凍るッ! へ・・・屁が凍ってしまう、外に出ると凍ってしまうッ!」
斜メ前田慶次「き・・・軌道を変えられん、も・・・戻れんッ!」

 凍りついた屁が全身の自由を奪い、もはや治身仙を使用することもできなくなった慶次は、その後間もなく息絶えた。このまま宇宙の藻屑となるかと思われたが、春日山を拠点に設定していたことが幸いし、慶次は春日山の墓地で目を覚ますこととなった。そして小脇に抱えていたドラえもん・零式もまた、慶次の隣で目を覚ました。

斜メ前田慶次「・・・とんでもねえもん出しゃあがって! この野郎!!」
ドラえもん・零式「君が悪いんじゃないか!!」

 目が合った瞬間に双方が飛びかかり、もみ合いとなった。墓参りの客にとってはさぞ迷惑だったろうが、誰からも止められることなく、辺りが暗くなるまで続けられたという。
Date: 2013.03.05
Category: 信on
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慶次、宇宙への巻

 上覧で負けが続いている慶次がドラえもん・零式に「気晴らしにどこか連れてけよ」というワガママを言い出したのは、この日の昼過ぎのことであった。
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ドラえもん・零式「早馬で日本全国どこへでも行けるじゃないか」
斜メ前田慶次「それじゃあ気晴らしにならねえんだよ」
ドラえもん・零式「なら、どこに行けば気が晴れるんだい?」
斜メ前田慶次「お、そうだ。アレを出せ。アレを」

 慶次の言うアレとは、『ドラえもん』でもお馴染みの、タケコプターであった。どうやら気晴らしに空の旅をしたいらしい。

ドラえもん・零式「まあ、いいけど。アレ、実は初心者には難しいんだよ」
斜メ前田慶次「のび太ですらできるのに、俺にできねえわけねえだろ」
ドラえもん・零式「念のため、今日はゆっくり春日山の町を一周するだけにしよう」
斜メ前田慶次「全く心配性だな。大丈夫だってのに」

 それから間もなくして、頭にタケコプターを付けた二人が、ゆっくりと庭から春日山の空へ飛び立った。先頭をドラえもん・零式が行く。

斜メ前田慶次「・・・おお! こりゃあ壮観だ」

 慶次の眼下に、春日山の町が広がっていた。

ドラえもん・零式「危なくなったらすぐに言うんだよ」

 まずは城の方へ飛んでみよう、ということになり、春日山城を目指して飛行を開始した二人であったが、何とここで早くも慶次のタケコプターに異変が起こったのであった。

斜メ前田慶次「うおっ!?」

 おそらくは不具合によるものなのであろうが、急激な上昇を開始したのだ。為す術もなく、身体を持ち上げられて行く慶次。

斜メ前田慶次「・・・おいドラ! いったん止まれ!」

 しかしドラえもん・零式は慶次の言葉に気が付いていないようであった。その背中がどんどん遠ざかって行く。慌ててチャットモードを『周囲』から『大声』に変えたが、既に遅かったようだ。 

斜メ前田慶次「どうなってんだ!? くそっ! 何で急に?」

 ドラえもん・零式の姿がとうとう見えなくなった。そして依然、タケコプターは上昇を続けている。「まあ、そのうち元の調子に戻るだろう」などと考えていた慶次であったが・・・

斜メ前田慶次「・・・寒みいいいいいいいいい!!」

 成層圏にまで達してしまっては、のんびり構えている場合ではなくなった。遥か下に雲海が広がっており、酸素はかなり薄い。本来、生身の人間が耐えられる環境ではないのだが、戦国の世の人間は、平成の世の人間に比べると遥かに頑丈なため、未だに意識を失わずにいられるのだ。

斜メ前田慶次「くそっ!! 誰かいねえのか!!」

2013030501.jpg

 自分と同じ境遇のプレイヤーはいないかと、大声を出してみるものの、当然ながら返事はない。しかし万が一・・・万が一、たまたま大声の届く距離にいなかっただけで、自分と同じ境遇のプレイヤーがいるかもしれないと思った慶次は、

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 私設が作られていることに賭けてみたものの、やはり誰もいなかった。私設名を『成層圏』に変えてみるか!? などと考えているうちに、成層圏を抜け、中間圏に入ろうとしていた。

斜メ前田慶次「・・・この寒さはやべええええええええ!!」

 ウィキによると、中間圏の気温は平均マイナス90度ほどのようである。いっそ死んだ方が楽なのであろうが、そこはやはり戦国の世の人間である。死ぬどころか、意識は未だに明瞭であった。ジャンプ・コミックス『花の慶次』において、前田慶次は「死のうにも、俺の身体はなかなか死なんようにできているらしい」などと言っていたが、それはこのバッタモノも例外ではなかったようだ。

 この状況に及んでの、慶次の精神状態はどうであったか・・・。

斜メ前田慶次「・・・し・・・私設・・・中間圏に・・・入らねば・・・!」

 慶次は生きることを諦めていなかった。戦国の世の「いくさ人」は常に死を覚悟しているものだが、それは簡単に生きることを諦めることとイコールではない、と慶次は考えている。あらゆる手を尽くし、生き延びることを目指す。死んだらそれまでだ、というのが慶次の考え方なのだ。

斜メ前田慶次「・・・今度は熱っちいいいいいいいいい!!」

 中間圏を抜け、熱圏へと突入した。一転して、気温は2000度ほどまで上昇していた。常識的に考えれば即死なのだが、治身仙連打で耐えていた。

斜メ前田慶次「・・・俺は諦めんぞ!!」

 これほどの高温にもびくともしないタケコプターと、瀕死の慶次は熱圏を抜け、宇宙空間の前の最後の層である外気圏へと入っていた。この層についての詳細は不明だが、とても生身の人間が生存できる環境ではないだろう。しかしここでも治身仙連打で耐え抜く慶次。

斜メ前田慶次「・・・何か・・・無いのか・・・実装している技能や・・・持ち物で・・・何か・・・!」

 治身仙をがぶ飲みしながら荷物袋を探ると、緩慢丹に触れることができた。本来は武器に塗ったり、敵に使う毒なのだが・・・

斜メ前田慶次「・・・これを飲めば・・・タケコプターの上昇速度が遅くなるはず・・・!」

 治身仙を飲み、さらに緩慢丹を飲み込む。

斜メ前田慶次「・・・くそっ・・・俺に低速呪詛が付いただけじゃねえか・・・・!」

 結局タケコプターの調子は変わらず、慶次の動きが緩慢になっただけであった。しかしそれでも慶次は諦めない。諦めない心が大切なのである。諦めない限り、どんな困難な状況でも打開できる。奇跡を起こせる人間がいるとすれば、まさにそんな人間なのである。やがて外気圏を抜け宇宙空間へと突入し、

斜メ前田慶次「ぐふっ」

 そして即死した。いくら戦国の世の人間とはいえ、生身で宇宙空間はきつすぎた。死ぬ時は死ぬのである。このまま宇宙の藻屑となるかと思われたが、春日山を拠点に設定していたことが幸いし、慶次は春日山の墓地で目を覚ますこととなった。辺りはすっかり暗くなっていた。

 フラフラとした足取りで屋敷へと向かい、中へ入るとドラえもん・零式が酒を飲みながら部屋でくつろいでいた。

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ドラえもん・零式「どこまで行ってたんだい?」
斜メ前田慶次「ちょっと宇宙までな・・・」
ドラえもん・零式「宇宙だって!? 何を言い出すんだい」

 ドラえもん・零式がケタケタと笑い出した。冗談だと思っているのであろう。しかし実際に宇宙空間まで飛ばされた慶次にとっては笑いごとではない。

斜メ前田慶次「・・・宇宙から見た地球は、綺麗だったぞこの野郎!!」
ドラえもん・零式「な なにをする きさまー!」

 慶次とドラえもん・零式は慶次の自室でもみ合った。

斜メ前田慶次「宇宙まで行かすんじゃねえよ! 俺は小須田部長か!!」

 やがて寝技・関節技の応酬となり、二人が汗だくになって床を転げ回っているその頃・・・。上覧武術大会会場は、今日もNPC、プレイヤーが入り乱れ、活気に溢れかえっていた。今日で開催6日目になる。

 ・・・さて、宇宙まで飛んで行った慶次を操り、諦めない心で挑んだ上覧武術大会・6日目ですが、2勝3敗で通算は5勝11敗になりました。ベイスターズよりひどい勝率に・・・それでも、韋駄天巻物はゲットできそうなのと、色々と勉強になったので、良しとします。

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 そういえば、確か4日目に、ブログにコメントを頂いている焼きソバ大使さんと一緒の徒党になれました。思わぬ出会いがあるのも、上覧の良いところですね。それでは今日の日記はこの辺で。
Date: 2013.03.05
Category: 信on
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不変についてメモ

 神職の特化の一つ・雅楽の不変の唄・弐のバーの長さは5秒。二者詠唱付与と同じ長さ。効果時間は約130秒。他特化の不変は韻と同じ長さのバーで、4秒。効果時間は約120秒。相手神職の特化の見極めが重要。

 不変の唄・弐だけバーが1秒長いのは、弐だから偉いんだ説。

※3/4に計測した結果、不変の唄・弐の効果時間は130秒ほどでした。それに伴い記事の内容を修正しています
Date: 2013.03.03
Category: メモ書き
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僕はアイドルなんだぞ!の巻

ドラえもん・零式「何だか、気味が悪いねえ」
斜メ前田慶次「遠慮すんな。普段、家事を頑張ってくれているからな」

 主夫兼売り子として慶次の家に居候しているドラえもん・零式だが、ここ最近は肩凝りがひどいらしい。今日もため息をつきながら首回しをして懲りをほぐしていたところ、慶次が「揉んでやろうか?」と声を掛けたのだ。

 今日の慶次は、いつになく優しかった。肩だけでなく、足、腰、背中の張っている部分のマッサージから始まり、そして今、肩を揉んでもらっている、というわけだ。

 「マッサージを受けるときは、少し酒が入っているほうが効きやすいんだ」という慶次の勧めで、軽く飲んだこともあり、ドラえもん・零式はすっかり上機嫌になっていた。

斜メ前田慶次「お前、首も凝ってるっぽいな」
ドラえもん・零式「いやぁ、極楽、極楽・・・ああ、そうかもしれないねえ」
斜メ前田慶次「首もやってやろうか?」
ドラえもん・零式「うん。お願いしようかな」

 慶次がドラえもん・零式の両肩から手を離した。「首までやってもらえるとは、ありがたい」などと思っていたドラえもん・零式にとって予想外の事態が起こったのは、この直後のことである。
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 これが、失神する前のドラえもん・零式が発した最後の言葉であった。ドラえもん・零式の首は、背後から慶次の太い両腕によって完全に絞め上げられていた。いわゆる一つのチョークスリーパーである。

斜メ前田慶次「・・・油断したな、ドラ」

 首に巻きついている慶次の右腕を必死に引っ剥がそうとするも、ここまで極まってしまっては、もはやどうにもならない。まして慶次の両脚が胴体にがっちりとフックしている。逃れることは万に一つも不可能と言えた。

ドラえもん・零式「(ばっ・・・馬鹿な・・・! こんなことが・・・!)
斜メ前田慶次「まだわかっていなかったようだな。いつ何時でも油断をしちゃいけねえんだ」

 薄れゆく意識の中で、ドラえもん・零式は慶次の言葉とは全く違うことを考えていた。

ドラえもん・零式「(ぼ、僕の型は零式とはいえ、一応ドラえもんなんだぞ・・・子供たちのアイドルなんだぞ・・・!)
斜メ前田慶次「さあ、俺のチョークを外してみろ」
ドラえもん・零式「(そ、その気になれば、いつでも、ノーマルの代わりにのび太のところへ行けるんだ・・・! そういう存在なんだ・・・!)
斜メ前田慶次「さあ、どうした? いつもの強気なお前はどこへ行った?」
ドラえもん・零式「(いや、僕ら零式は大人の面倒を見ることだってできる・・・言わば・・・万能型アイドル・・・!」)

 ドラえもん・零式の抵抗が、徐々に弱まっていった。

ドラえもん・零式「(アイドルである僕が・・・チョークで落とされるなんて・・・間違っている・・・!」)
斜メ前田慶次「おい、意地張ってないでタップしろよ。首から上だけ赤紫色になってるじゃねえか」
ドラえもん・零式「(か、考えてもみたまえ・・・例えばAKB48がチョークを極められたことがあるかい・・・?」)

 ドラえもん・零式の思考はそこで途切れた。慶次のチョークによって落とされたのだ。これによって先日のビール瓶の借りを返したことになるが、慶次の表情はいまいち冴えなかった。

斜メ前田慶次「・・・何となく・・・いや本当に何となくだが・・・」
斜メ前田慶次「チョークを極めている間の、こいつの思考が伝わってきた気がするんだけどよ・・・」

 ドラえもん・零式は白目を剥いて気絶していた。当然ながら、慶次の言葉に反応することはできない。

斜メ前田慶次「お前みたいなアイドル、いるわけねえだろ」

 白目を剥いた自称アイドル、ドラえもん・零式の口の端から、一筋のよだれが流れ出した。


 ・・・さて、油断や隙をなくして一皮剥けた慶次を操り、今夜も上覧に行ってみようかと思います。都合により21時からの参加は難しそうですが、途中参加ということで。目標は、戦績を五分に戻すことです。現在2勝6敗です・・・。
Date: 2013.03.02
Category: 信on
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上覧武術大会・二日目の巻

 斜メ前田慶次の中の人は、ついさっきまで上覧武術大会を戦っていました。といっても、遅刻して22時からの参加登録に間に合わなかったのですが。22時20分からの二戦目に参加登録して待っていたところ、同じく遅刻したらしい、れあぽっぷのましろんさんと遭遇。

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 一緒になれたらいいな、なんて話していたところ、何と一緒になりました。もっとも、敵味方に分かれてではありますが。正直、戦闘が始まってしばらくしてから気が付きました。戦闘前に相手徒党のチェックはしたのですが、同じサーバーの人の特化しか見なかったもので、数ターン経過して落ち着いてからようやく気が付きました。

2013030202.jpg

 ついさっきまでほのぼのとした対話を交わしていた人を「7」と呼ばなければならないのも、戦国の世のならいというものですね。さすがに「相手徒党の桜井さんを攻撃します」と宣言するのは無理があるので。結局、この戦いは制限時間オーバーとなり、残り生命の合計値が低い我々が敗北となりました。

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 そして迎えた本日二戦目は、こちらがアタ7の超攻撃的徒党。始まる前に既に敗北を予感したのですが、やはり敗北。しかし相手の盾2人を意地で落としたので、まあ良しとします。それにしても、この偏りはどうにかならないものですかね・・・。

2013030204.jpg

 本日ラストの第三戦は、死闘になりましたが結局こちらの旗が折れて敗北。今日は勝利なしです・・・。でも、相手の不変の切れ目を狙っての『魅了の睨み』が決まったので、まあ良しとします。決まった瞬間、脳汁が出ました。演舞をやっていて良かった、と思った瞬間でした。

 さて、ここからは上覧その他に関する要望を少々。編成に偏りがありすぎることがあるので、何とかして欲しいというのがまず一点。次に、女キャラの盾侍さんの釣りのモーションなのですが、

2013030205.jpg

 相手を挑発したらアゴがしゃくれるのはどうにかならないもんですかね。普段は美人に違いないのに、釣るとしゃくれてしまう・・・。釣ると猪木になる・・・。コーエーテクモゲームスさん、どうかご検討願います。

 あと、私はまだ経験がないのですが、人数が揃わなくて不戦敗、というのも悲しいものがあるので何とかして欲しいところです。戦う気満々で来て、散々待たされた挙げ句、何もしないまま負けというのは悲しいものがあります。

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 それから、試合が終わった後の「〇〇が徒党から脱退しました」。これもいらないです。妙院郷に戻ろうとするたびにイライラさせられます。普段は必要なのでしょうが、上覧に限ってはこのメッセージは不要に感じます。それでは今日の日記はこの辺で。
Date: 2013.03.02
Category: 信on
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初めての上覧武術大会の巻

 この日の春日山は朝から快晴となり、この時期には珍しい陽気となった。尾張出身ということもあり、寒さが苦手な慶次は上機嫌で縁側に座り、庭を眺めながら煙管をのんびりと吹かしていた。

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  |/ ── |  ──   ヽ   |  < 慶次君、お茶が入ったよ
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  ヽ (__|____  / /
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斜メ前田慶次「おう」
ドラえもん・零式「ここに置いとくよ」
斜メ前田慶次「おう」

 後ろ手で茶碗を掴み、庭を眺めながら茶をすする慶次。 

ドラえもん・零式「それと、新聞」
斜メ前田慶次「おう」
ドラえもん・零式「それと、ビール瓶」

 慶次の返事を待たず、ドラえもん・零式が全力で慶次の脳天にビール瓶を振り下ろした。新聞を床に置いた後に素早くビール瓶を両手で掴み、振りかぶっていたのだ。

 「ゴッ」という鈍い音と、ガラスが弾け飛ぶ音が同時に室内に響き渡った。ちなみにこのビール瓶、平成の世のバラエティ番組で使われているような作り物ではない。ガチのビール瓶である。

斜メ前田慶次「・・・・・・」

 予想外の事態に言葉が出てこない慶次の脳天から、一筋の血が流れ出した。

斜メ前田慶次「・・・なっ・・・ちょっ・・・!?」
ドラえもん・零式「君の教えじゃないか。いつ何時でも油断するなって」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
ドラえもん・零式「緊張感・危機感を持たないといけないんだろう?」

 先日のミートソース事件、昨年末のカレー事件で、ようやくドラえもん・零式は学習したようであった。今度はその恩返しをする番だ、と思ったのであろう。しかしそのやり方は少々乱暴すぎると言える。下手したら死ぬからだ。

斜メ前田慶次「いや・・・おま・・・!」
ドラえもん・零式「駄目じゃないか。緊張感・危機感を持たないと」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
ドラえもん・零式「いつ何が起こってもおかしくないんだよ?」

 だからってお前、と言おうとして立ち上がったところで、デッドボールを頭部に受けた元巨人の村田真一のように崩れ落ち、気絶することとなった。

ドラえもん・零式「やれやれ、それでも武人かい?」

 慶次は白目を剥いて気絶していた。

ドラえもん・零式「しばらく目を覚ましそうにないか。どれ、新聞でも読んで待つかな」

 暇を潰すため、ひとまず新聞を開くドラえもん・零式。彼がまず最初に開くのは、スポーツ・芸能欄と決めている。

ドラえもん・零式「ほう・・・あの有名プレイヤーが、不倫か・・・」

 芸能欄を読み終われば、次はスポーツ欄だ。

ドラえもん・零式「おっ。上覧武術大会の参加登録選手一覧が載っているな」

 読み進めていくうちに、ドラえもん・零式があることに気が付いた。

ドラえもん・零式「・・・あっ、慶次君、参加登録してたんだ」

 横で倒れている慶次に目をやると、白目を剥いたまま口からよだれを垂れ流していた。

ドラえもん・零式「悪いことしちゃったかな・・・」

 庭からウグイスのさえずりが聞こえてきた。春はもう、そこまで来ている。


 ・・・そんなわけで、斜メ前田慶次の中の人は、上覧武術大会を適当にマイペースで楽しんでおります。

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 一戦目は、終始押す展開になり、勝利。相手チームの構成が悪すぎてかわいそうになりました。このへん、どうにかならないものですかね。

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 二戦目は、開幕から狙われ、何も出来ずに死亡。狙われたときの生き残り方について考える必要がある、と感じました。チームも敗北。

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 三戦目は、野比のび太さんと同じチームになり、テンションが上がるも、残念ながら敗北。

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 四戦目は死闘を制し、勝利。戦いが長引いたため、次戦の参加登録に間に合わず。

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 空いた時間でれあぽっぷのましろんさんの応援に行き、

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 迎えたラストの五戦目。これまた激しい戦いとなるも、あと一歩のところで旗を折られて敗北。狙われた旗を守るために臨機応変な動きも必要だ、と考えさせられた一戦でした。結局、二勝三敗で昨日の上覧は終了。今夜また頑張ります。

 そういえば会場にいる間に、このブログについて励ましの言葉を頂きました。ありがとうございます!

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 このブログは基本、妄想で成り立っているのですが、妄想が尽きない限り頑張ります! それでは今日の日記はこの辺で。
Date: 2013.03.01
Category: 信on
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信長の野望online真紅武田家で活動中 &相互リンク・無断リンク募集中です。

斜メ前田慶次

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