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おもいで酒の巻

斜メ前田慶次「すごく納得がいかんが・・・ほれ、120貫だ」

 慶次は渋々、家臣4人分の宴会料120貫を家臣目付け役に支払った。120貫は平成の世で1200万円に相当する。こんな狂った宴会がこの世に存在していいのだろうか。

2012112803.jpg

家臣目付け役「確かに。では始めますがよろしいですかな?」
斜メ前田慶次「もし余ったらその分は返せよ」

 慶次の言ったことが聞こえなかったのか、それともわざと無視を決め込んだのかはわからないが、家臣目付け役は返事をせず、突如地面が震えるような大声を発した。

家臣目付け役「・・・皆の衆! 宴だ! 今日は浴びるほど飲めい!!」
斜メ前田慶次「!?」
城下町のNPC一同「おおっ~~~!!」

 たちまち「よっしゃあ、宴だ!」「他人の金だから死ぬほど飲んでやる!」「となり村の奴らも呼んでやろうぜ!」などという声があちこちから聞こえてきた。狼狽しながら家臣目付け役に掴みかかる慶次。

斜メ前田慶次「・・・どういうことだ! 俺たち5人だけの宴のはずだぞ!!」

2012112803.jpg

家臣目付け役「上等の酒と料理をどんどん運んで来い! 女たちは地面に筵を敷き並べろ!」
城下町のNPC一同「おう!!」
斜メ前田慶次「こら! 返事をせんか!!」
家臣目付け役「超大物歌手のあのお方に早くお知らせしろ! 宴だとな!」
とある城下町民「ははっ!」

 威勢のいい返事とともに、とある城下町民が馬に跨り、いずこかへと駆け去って行った。

斜メ前田慶次「・・・誰を呼ぶ気だ! というかやめさせろ! 話が違うだろうが!!」
家臣目付け役「くっくっく、もはや止められんよ。あれをご覧なされ」

2012112903.jpg

 すでにそこかしこで飲めや唄えの馬鹿騒ぎとなっていた。よく見ると料理も山海の珍味を集めた豪華なもので、酒も最上級のものが並んでいる。それを城下町のNPCたちが浴びるように飲み、食い散らかしていた。

斜メ前田慶次「・・・人の金で何してやがる! やめろ! やめんか!!」
家臣目付け役「お、ビールかけ大会が始まりましたな」
斜メ前田慶次「何っ!?」

 家臣目付け役が指差した方向に目をやると、城下町の一隅で20人ほどの町民が意味もなくビールかけをしていた。後に聞いたところによると、この瓶ビール、宴に備えて南蛮から輸入したものだという。

斜メ前田慶次「・・・やめんか! お前ら一体何のリーグで優勝しやがった!!」

 喚きながらその一隅に突進するも、20人から一斉にビールを浴びせられ、全身ビールまみれとなって蹲ることとなった。調子に乗ったある町民はなおも慶次の頭上からビールを注いでいる。

斜メ前田慶次「ゲホッ・・・ゴホッ・・・オエッ」

 全身から漂うビール臭にえずいているところに、超大物歌手が満を持して登場した。名を小林さちと言い、後の世の小林幸子の先祖にあたるらしいが、真相は定かではない。

izanami.jpg

小林さち「・・・無理して飲んじゃ いけないと♪ 肩をやさしく 抱きよせた♪」

家臣目付け役「さすがじゃ・・・心に沁みわたる、良い歌じゃ・・・」
斜メ前田慶次「・・・どう見てもイザナミじゃねえか! 誰だこんなの呼んだのは!!」
家臣目付け役「彼女を呼ぶのに、結構な金がかかるのですよ・・・だが呼んで良かった」
家臣目付け役「ご覧なされ、あの豪華な衣装を・・・!」
小林さち「あの人~ どうして~ いる~か~しら~♪」
斜メ前田慶次「あの人がどうしているかなんざ、どうでもいい! 帰れ!」
 
 小林さちを叩き出そうとするも、その親衛隊に取り押さえられ、身動きができない慶次。歌は滞りなく進んでいく。 

小林さち「噂をきけば あいたくて~ おもいで酒に~ 酔う~ばか~り~♪」
家臣目付け役「・・・素晴らしい! 全くもって、素晴らしい!!」

 ようやく観念した慶次が、ぼそっと呟いた。

斜メ前田慶次「嫌なおもいで酒だよ・・・」

2012112902.jpg

家臣目付け役「はーっはっはっはっは! やはり、宴はいつ催しても楽しいものですな!」

 ・・・この狂気の宴はその後二刻(4時間)ほど続き、120貫は残らず使いきられたという。
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Date: 2012.11.29
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幹事って大変ですよね、の巻

 突然ですが、どうも戦国時代の通貨である「貫」と「文」を現代のお金に換算すると、1貫が10万円、1文が100円くらいの価値だったようです。何気にこのゲームの1貫って大金だったんですね。驚きました。

 ・・・以上のことを踏まえて、今から春日山にある慶次の城下町『斜メ前田郷』を覗いてみることにしてみます。





斜メ前田慶次「もう一度お前に質問する・・・いいな?」
家臣目付役「はい」
斜メ前田慶次「これからここでちょっと宴会をするが、家臣一人あたりいくらかかるんだ?」

2012112803.jpg

家臣目付け役「30貫(300万円)です」
斜メ前田慶次「いやいやいやいや」
家臣目付け役「30貫(300万円)です」
斜メ前田慶次「30文(3000円)だろ?」
家臣目付け役「あっはっはっはっはっは!」

 心底おかしいという表情で家臣目付け役が笑いだしたのにつられて、思わず慶次も笑いだしてしまった。

斜メ前田慶次「わっはっはっはっはっは!」
家臣目付け役「あーっはっはっはっはっは!」
斜メ前田慶次「はっはっはっはっは!」
家臣目付け役「30貫(300万円)です」
斜メ前田慶次「・・・いや、おかしいだろ! どう考えても!」
斜メ前田慶次「どうしてちょっと飲み食いするだけで、そんなにかかるんだよ?」
家臣目付け役「斜メ前田さまですと家臣が4人いますので、120貫(1200万円)ですかな」
斜メ前田慶次「・・・ですかな、じゃねえだろ! 人の話を聞け!!」
家臣目付け役「今日も城下は平和じゃのぅ」
斜メ前田慶次「くそっ、こいつ無視してやがる・・・」

 どうやらこの家臣目付け役、冗談で言っているのでもなく、気が触れているわけでもなさそうである。本気で一人あたり300万円、4人で1200万円かかると言っているのだ。たかが飲み会を一回開くだけで。

斜メ前田慶次「・・・わかった、質問を変えよう」
家臣目付け役「今日も城下は平和じゃのぅ」
家臣目付け役「おや、斜メ前田さま。いかがなされましたかな?」
斜メ前田慶次「宴会で出てくる料理と酒の品目を教えてくれ」
家臣目付け役「お安いご用でございます」

 家臣目付け役から差し出された紙を手に取り、目を通す。

斜メ前田慶次「・・・猪鍋に寿司盛り合わせ、もりそば、鶏の串焼き・・・」
斜メ前田慶次「普通の料理だし、飲み放題の酒も普通の酒だな。おい、爺さん」
家臣目付け役「はい」
斜メ前田慶次「これで一人あたりいくらかかんの?」
家臣目付け役「30貫(300万円)です」
斜メ前田慶次「・・・だから! どうしてそんな法外な値段になるんだよ!」

 痺れを切らした感で、拾丸とオフーナが慶次に問う。

拾丸「・・・ちょっと、まだですか? 旦那ぁ」
オフーナ「いつまで待たせるつもりなの?」
斜メ前田慶次「ビタ一文払わねえ奴らは黙ってろ!」
斜メ前田慶次「兼続殿、石兵衛、お前らからも何とか言ってやってくれよ」
斜メ前田慶次「この爺さん、言ってることがおかしいんだよ!」

 兼続と石兵衛は答えず、不満そうな顔で慶次を見つめるのみであった。「早く払えよ、ケチな男だな」「バッタモノはこれだから」という態度がありありと見て取れた。

斜メ前田慶次「・・・お前ら、何だその目は?」
曲江兼続「・・・・・・」
石兵衛「・・・・・・」
斜メ前田慶次「何だその目はってんだよ!」
曲江兼続「いえ・・・」
石兵衛「別に・・・」
斜メ前田慶次「常識的に考えてみろ! 4人で1200万円だぞ、1200万円!」

 もはや誰も答える者がいなかった。

斜メ前田慶次「・・・ああもう! いい加減にしろ! だいたいお前らは何だ!」
斜メ前田慶次「死ぬたびに俺を恨みやがって! 戦闘から逃げ出したこともあったな!」
斜メ前田慶次「大体、殺した敵を恨まないで、どうして俺を恨むんだ!? おかしいだろうが!」
斜メ前田慶次「・・・何とか言ったらどうなんだ!!」

 ・・・その後結局、慶次は120貫(1200万円)を支払ったという。
Date: 2012.11.28
Category: 信on
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俺の荷物袋に何しやがる、の巻

 この日も慶次は家臣の兼続を呼び出し、黙々と通常瓦クエストに励んでいたのだが、

曲江兼続「・・・慶次殿! あの妖怪が!」
斜メ前田慶次「何っ!? あいつには確かにトドメを刺したはず・・・!」

 何と全身血みどろの、瀕死の妖怪が突如立ち上がり、慶次の荷物袋の方角へ猛然と走り出したのだった。

瀕死の妖怪「キキーーーッ!」
斜メ前田慶次「待て! 頼むからやめてくれ!」

 妖怪を必死に追う慶次。しかし死にかけとはとても思えない速さで荷物袋を目指す妖怪に、どうしても追いつくことができない。苦し紛れに槍を投げてみたが、残念ながら捉えることはできなかった。

瀕死の妖怪「クケケケーーーッ!」
斜メ前田慶次「・・・やめろって! もうマジで!!」
斜メ前田慶次「ち、ちくしょうっ・・・! 間に合わねえっ・・・!」
瀕死の妖怪「ハアッ・・・ハアッ・・・ケ、ケケケ・・・!」

 妖怪は慶次の荷物袋を開くと、ゴミをいくつか詰め込んだところで息絶えた。

2012112601.jpg

斜メ前田慶次「・・・ああもう! 何なんだよ! 一体!!」

 慶次は辺り構わず喚くと、心底面倒くさそうな表情で荷物袋を検め、たった今詰め込まれたゴミをそこかしこに放り捨てていく。

斜メ前田慶次「何でこいつら、死ぬ間際に人の荷物袋にゴミを詰め込むんだよ!」
曲江兼続「それを私に言われても・・・」
斜メ前田慶次「ちくしょうこのクソ妖怪、満足そうな表情してやがる!」

 せめてもの嫌がらせなのか、慶次の荷物袋にゴミを詰め込み息絶えた妖怪の表情は、笑っているようにも見えた。そして慶次は憎々しげに妖怪の顔を足蹴にし、足早にその場を去ったのだった。

 まあ何が言いたかったのかというと、通常瓦クエストをやっていると、Nが落とすゴミアイテムのせいですぐに荷物袋が一杯になってしまうので、何とかして欲しい、ということです。

 例えば、ダンジョンごとにドロップアイテムの要・不要を選択できるようにするとかですかね。まあ、「袋を整理してから行けばいいじゃん」と言われてしまえばそれまでですが。では今日の日記はこの辺で。
Date: 2012.11.26
Category: 信on
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相手の気持ち、の巻

斜メ前田慶次「よしよしよし、よーしよしよしよし」
バター「・・・キャイン! キャヒン!」

 慶次が先日拾ってきた元バター犬・バターの悲鳴に近い鳴き声が、今日も慶次宅の庭にて上がっていた。

      _____
    / -、 -、   \
   /   |  ・|・  | 、    \
  / / `-●-′ \    ヽ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |/ ── |  ──   ヽ   |  < ・・・やれやれ、何かと思えば、また・・・
  |. ── |  ──    |   |    \________________
  | ── |  ──     |   l
  ヽ (__|____  / /
   \           / /
    l━━(零)━━━━┥

ドラえもん・零式「またムツゴロってるのか」

 ドラえもん・零式が庭に目をやると、慶次とバターが土まみれになりながらもみ合っていた。バターは心底嫌そうな顔をして、必死に慶次から逃れようとするのだが、

斜メ前田慶次「よーしよしよしよし、よーしよしよしよし」

 ムツゴロウさんになりきっている慶次がバターを決して逃がそうとしなかった。隙をついて駆け出そうとするバターに抱きつき、一緒に地面に転がっては、激しくバターにキスをしたり、顔を舐め回すなどするのだ。

バター「・・・ハアッ・・・ハアッ・・・」
斜メ前田慶次「よーしよしよしよし、よーしよしよしよし」
バター「・・・クゥ・・・ン・・・」
斜メ前田慶次「よーしよしよしよし、よーしよしよしよし」
バター「・・・・・・」
斜メ前田慶次「ん? 疲れたのか?」

2012112501.jpg

 おそらく疲れ果てたのだろう。とうとうその場に横たわり、逃げ出すのをやめてしまった。

斜メ前田慶次「しょうがねえ。今日はここまでにしといてやるか」
ドラえもん・零式「慶次君、もっとほどほどにしてあげないと・・・」
斜メ前田慶次「何を言いやがる。俺はこいつと遊んでるだけだぞ」
ドラえもん・零式「もうどうなってもいい・・・早くイッて・・・みたいな顔してるじゃないか」
斜メ前田慶次「いや、俺には遊び疲れて満足そうな顔をしているように見える」
ドラえもん・零式「満足どころか、相当迷惑していると思うよ」
斜メ前田慶次「・・・さて、バターの餌を作ってやるか」

 ドラえもん・零式の言葉を無視したのかどうかはわからないが、慶次は返事をしないまま、大張り切りで台所へと向かったのだった。

斜メ前田慶次「できたぞ」

 5分ほど経って庭に戻ってきた慶次の手には、飯に味噌汁をぶっかけた、いわゆる「ねこまんま」がたっぷりと盛られた皿が乗っていた。

ドラえもん・零式「またねこまんまかい?」
斜メ前田慶次「ドッグフードが無いんだから、しょうがねえだろ」
ドラえもん・零式「犬にとっては塩分が高いから、少しはメニューを考えないと・・・」
斜メ前田慶次「ほら、餌だぞ。バター、起きろ!」

 無理やりにバターを抱き起し、食べるように促すと、バターは嫌そうな顔をしながらも、ゆっくりとねこまんまを食べ始めた。本当は慶次の作った餌など食べたくはないのだが、空腹には勝てない。まさに、

「悔しいっ・・・! でも食べちゃうっ! バクンバクンッ!」

 といった感じであった。

ドラえもん・零式「かわいそうに・・・こんなキ〇ガイに拾われて・・・」
斜メ前田慶次「本人を目の前にしてそういうことを言うなよ」
ドラえもん・零式「今後のバター君のご飯については、僕が考えることにするよ」
斜メ前田慶次「今日はお前の大好きな物も用意してあるぞ。ほれ・・・」

 そう言いながら慶次は懐からある物を取り出し、地面に置いた。すると・・・

バター「!?」
斜メ前田慶次「ほれ、バターだ。好きなんだろう。これも舐めろ」
バター「・・・ガルルルッ!」
斜メ前田慶次「うおっ!? どうしたんだよ。お前の大好きなバターだぞ」

 バターは慶次を睨みつけると、ねこまんまを半分ほど残し、縁の下へと駆け込んで行った。

斜メ前田慶次「元バター犬だから、喜んで舐めるかと思ったんだがな・・・」
ドラえもん・零式「・・・やれやれ、君という奴は、本当に・・・」

 ・・・そしてその夜。慶次とドラえもん・零式は酒を酌み交わしながら、元バター犬・バターについて語り合った。

斜メ前田慶次「・・・だから、俺はあいつと遊んでるだけなんだっての!」
ドラえもん・零式「君がどういうつもりかは、この際どうでもいいのさ」
斜メ前田慶次「どういうことだ!?」
ドラえもん・零式「される側がどう感じているか、ということなんだよ」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
ドラえもん・零式「少しはバター君の気持ちも考えてあげないといけない」
ドラえもん・零式「引いては世の中のパワハラやセクハラ、モラハラにも同じことが言えると思う」
斜メ前田慶次「ふむ・・・」
ドラえもん・零式「思いやってあげないと。相手の気持ちを。それを無くしちゃったらおしまいだよ」

 縁の下で、バターが寂しげに鳴いている。前主人である商家の奥方が恋しいのだろう。

斜メ前田慶次「相手の気持ちを思いやる、か・・・」

 そう言うと、慶次は湯飲み茶碗の酒を一気に呷った。
Date: 2012.11.25
Category: 信on
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城とも申請ありがとうございます

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 城とも申請ありがとうございます! 承認させて頂きました。やっぱりメッセージつきだとありがたいですね。今月は忙しくてなかなかログインできない日々が続いていますが、引き続き前田慶次打倒に向けて頑張りますので、今後ともこのブログをよろしくお願いいたしますm( __ __ )m
Date: 2012.11.25
Category: 信on城下町
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石兵衛の特化取得の巻

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 - 三輪山にて撮影 -

斜メ前田慶次「石兵衛よ、心の準備は良いか?」
石兵衛「さっさとやっちまって、飲みに行きましょう」
斜メ前田慶次「おお。自信満々じゃねえか」

 ・・・その時である。


2012101501.jpg

抜け忍の才蔵「待っていたぞッ! 斜メ前田慶次主従ッ!」

 何と、才蔵が手を振りながら、慶次と石兵衛を呼んでいるのだ。これには二人も驚いた。

抜け忍の才蔵「そんなところでコソコソしていないで、早くこっちに来いッ!」
斜メ前田慶次「・・・何か今日はテンションが違うな」
石兵衛「自信に満ち溢れているのがわかりますぜ」
斜メ前田慶次「まあ、とにかく行ってみるか」

 覆面に隠れていて見た目はわからないが、奇妙なことに才蔵、満面の笑みで慶次と石兵衛を迎えたのであった。

抜け忍の才蔵「組み立てるんだろうッ!? 窯をッ!」
斜メ前田慶次「言うまでもないことだ」
抜け忍の才蔵「待っててやるから、早くしろッ!」
斜メ前田慶次「・・・逃げないのか?」
抜け忍の才蔵「ハッハッハッハッ! この才蔵、逃げも隠れもせんわッ!」

 異常なハイテンションの才蔵に訝しげな視線を投げかけつつ、石兵衛に組み立て式の窯の組み立てを指示する慶次。

石兵衛「・・・組み上がりました」
斜メ前田慶次「よし、俺がこいつを中に押し込むから、お前は薪に火を・・・」
抜け忍の才蔵「その必要はないッ! 待っていろ。今、中に入ってやるッ!」
斜メ前田慶次「!?」

 言うやいなや才蔵、「ハハーッハッハッハッ!」と高らかに笑いながら自ら窯の中へと身を投じたのであった。端から見ればキ〇ガイ以外の何者でもなかった。

 しかしこの才蔵、決して気が触れているわけではない。厳しい修行の末に会得した「窯抜けの術」に絶対の自信を持っているからこその、一連の言動であった。

 才蔵は今回、窯抜けの術を用い、楽々と窯から抜け出すことで、慶次に対し完全勝利することを目標としていた。慶次の悔しがる表情を見て悦に浸りたい、という理由もあるが、

 「もう俺を窯に閉じ込めても無駄だ。人を焼き殺そうなど、馬鹿なマネはもうやめろ」とアピールする目的もある。当然、意気込みも違ってきていたのであった。

抜け忍の才蔵「ほう、これは素晴らしい窯だ。ここまでのものをよく造った・・・」

 余裕があることを見せつけるつもりで、外にいる慶次に語りかける才蔵。しかし慶次にとって、才蔵からの褒め言葉などどうでもいいことであった。無言で石兵衛に目配せし、窯の蓋を閉じる慶次。

抜け忍の才蔵「・・・熱ッ!?」
抜け忍の才蔵「おいッ! 始めるときは言えッ! びっくりするだろうがッ!!」

 普通に蓋を開けて外に出てこようとする才蔵を、力ずくで蓋を押さえ付けることで中に押し戻す。ちなみにこの時も無言であった。

抜け忍の才蔵「・・・わかったッ! そういう態度かッ! もういいッ!」
斜メ前田慶次「何がもういいんだよ」
抜け忍の才蔵「いくぞ! 窯抜けの術! 臨! 兵! 闘! 者!・・・」
斜メ前田慶次「(やはり、準備動作ありの術か・・・今だ!)」

 才蔵が準備動作を始めたことを確認し、思い切って蓋を開け放った。

抜け忍の才蔵「・・・なッ!?」

 準備動作中に、開くはずがない蓋が突如開いたことに驚き、混乱する才蔵であった。
 
斜メ前田慶次「喰らえ! 『魅了の睨み』!」
抜け忍の才蔵「・・・なッ! 何だとッ! ああッ、あ・・・ッ」
抜け忍の才蔵「あ、あああ・・・ふふ・・・ふへへ・・・」
斜メ前田慶次「よっしゃあ! かかったな!」

 ガッツポーズを決めて、再び蓋を閉じる慶次。

斜メ前田慶次「石兵衛! 火力をもっと高めろ!」
石兵衛「・・・へい!」
斜メ前田慶次「今、才蔵はラリっている。正気を取り戻す前に一気にいくぞ!」
抜け忍の才蔵「・・・さ、『才蔵のスベらない話』、いきます・・・」
斜メ前田慶次「何だ!? いきなり妙な独り言を始めやがった」

 慶次の言うとおり、確かにこの時の才蔵は『魅了の睨み』によって「魅了」され、奇妙な言動をとっていた。

抜け忍の才蔵「・・・一週間前くらい前、でしたかねぇ。あの日もいつもどおりに、」

 スベらない話と聞き、聞き耳を立てた慶次であったが、

抜け忍の才蔵「・・・って熱ッ!! お、俺は一体何をッ!?」

 間もなく魅了が解け、結局その先は聞けずじまいとなってしまったであった。

斜メ前田慶次「・・・チッ」
抜け忍の才蔵「あ、熱いッ! これはまずいッ! 臨! 兵! 闘! 者!・・・」
斜メ前田慶次「・・・させるか!」

 先ほどと全く同じ流れで、再び魅了される才蔵。

抜け忍の才蔵「・・・さっきの続きですけど、何人かの家臣さん相手に、熱い闘いをしていたわけですよ」
抜け忍の才蔵「・・・でね、やっぱりこう、いるじゃないですか。何と言うかね、その・・・」
斜メ前田慶次「・・・ああもう、早く続きを喋れよ! というか何でそんな喋り方なんだ!」
抜け忍の才蔵「・・・慣れていない感じの? まあ要するに・・・って熱ッ!!」
斜メ前田慶次「くそがっ! 絶対に全部喋らせてやる!」

 叫びながら蓋を開けると中はかなりの高温になっており、才蔵は必死の形相で窯抜けの術の準備動作を始めていた。

抜け忍の才蔵「臨! 兵! 闘! 者! ・・・」
斜メ前田慶次「喰らえ! 魅了のにら・・・」
斜メ前田慶次「・・・ぐっ! ちくしょう、気合が・・・!」

 魅了の睨みの必要気合は1380である。さすがに今の慶次では、三連続で使うことはできなかった。歯噛みをして悔しがっている間に、とうとう才蔵は準備動作を終えてしまったのであった。

抜け忍の才蔵「皆! 陣! 列! 在! 前! ハアーッ!!」

 ところどころ、忍び装束の焼け焦げた才蔵が窯の外に瞬間移動したのは、それから間もなくのことである。

抜け忍の才蔵「危ないところだったッ・・・ハアッ・・・ハアッ・・・」
斜メ前田慶次「くそっ・・・あと一歩で・・・!」
抜け忍の才蔵「と、ところでッ・・・」
斜メ前田慶次「何だよ」

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抜け忍の才蔵「熱いッ! 何をするんだ貴様ッ!」
斜メ前田慶次「くっくっく・・・計算通り衰弱してるな。石兵衛、かかれ!」
石兵衛「よっしゃあ!」
抜け忍の才蔵「・・・ちょッ! 待ってくれ変身させてくれッ」
石兵衛「やかましい!」

2012112402.jpg

抜け忍の才蔵「くっ! ひ、卑怯者め・・・」
斜メ前田慶次「さて、首を頂くとするか・・・ん!?」
斜メ前田慶次「き、消えた!? 馬鹿な・・・!」

 ・・・石兵衛の三連撃で倒されたはずの才蔵の姿が、いつの間にか消え失せていた。決して油断はしていないはずだったが・・・この時、慶次は忍びの恐ろしさを改めて認識することになったのであった。

石兵衛「特化技能目録だけ残して、消えよった・・・」
斜メ前田慶次「抜け忍の、いや窯隠れの才蔵・・・またどこかで会う気がするぜ・・・」
Date: 2012.11.24
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三輪山は俺んだ!の巻

 忘却の魔境にて四神を撃破した慶次主従の前に、得体の知れない巨大な生物が立ちはだかった。

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大物主「今こそ我が力を再び思い知らせてくれよう。覚悟するがよい」
斜メ前田慶次「・・・というかお前誰?」
大物主「!?」
斜メ前田慶次「たぶん初めて会うんだけど、人違いじゃねえか?」

 大物主の表情に一瞬動揺の色が浮かんだが、すぐに平静に戻った。

大物主「忘れたなら、すぐに思い出させてやろう。我が恐怖を」
斜メ前田慶次「いや、お前とは本当に過去一度も会っていない」
大物主「そんなはずはない。よく思い出してみろ」
斜メ前田慶次「お前、中級クエで出てきたか?」
大物主「何だそれは? そんなものは知らん」
斜メ前田慶次「じゃあ、やっぱり会ってねえよ」

 中級クエの意味がさっぱりわからない大物主であった。

斜メ前田慶次「そもそもお前、今までどこにいたんだ?」
大物主「三輪山だ。貴様も来たことがあるはずだ」
斜メ前田慶次「あることはあるけど、家臣の特化取得しかしてねえぞ」
大物主「!?」
大物主「家臣とは何だ?」
斜メ前田慶次「俺の周りにいる連中のことだよ」
大物主「どういった連中だ?」
斜メ前田慶次「どうしてわざわざお前に説明しなきゃいけねえんだよ」
大物主「・・・あっ、ああ、ああ、家臣か。思い出したぞ」

 家臣のことは全く知らないが、強がって知っている素振りを見せる大物主。

斜メ前田慶次「マジでお前のこと知らねえんだけど、三輪山のどのへんにいたんだ?」
大物主「余は三輪山の主だ! これ以上の無礼な質問は許さんぞ」
斜メ前田慶次「主の割りに、全く見かけなかったけどな」
大物主「貴様こそ、本当に三輪山に足を踏み入れたことがあるのか?」
斜メ前田慶次「・・・おいおい、何か変な質問が来たぞ」

 大物主にとっては反撃のつもりだったが、逆に慶次主従の失笑を買う羽目となった。

斜メ前田慶次「というか、三輪山の主は才蔵だよ」
大物主「何だと! 才蔵とは何者だ!?」
斜メ前田慶次「・・・おいおい、参っちゃうな。こりゃあ」

 拾丸、オフーナ、兼続はもはや失笑を禁じ得ない。

斜メ前田慶次「お前よ、もっとアンテナを張れよ。取り残されてんぞ」
大物主「黙れ! 若造の分際で何を言うか!」
斜メ前田慶次「どうやらお前は一昔前は三輪山のボスだったようだ。でも残念ながら」
大物主「!?」
斜メ前田慶次「もうお前の時代はとっくに終わっている。何ゆえ、今さらノコノコと出てきた」
大物主「終わってなどいない! 生意気を抜かすな! 余を誰だと思っている!」
斜メ前田慶次「過去の栄光にすがり、実力に伴わない振舞いをしているザコがお前だよ」
大物主「!?」
斜メ前田慶次「老醜を晒す前に去れ」
大物主「おのれ・・・!」
斜メ前田慶次「俺の中の人の職場にもいる。過去の栄光を振りかざし、ロクに仕事をしない奴がいる」
斜メ前田慶次「そういうのを給料泥棒と言う」
大物主「・・・・・・」
斜メ前田慶次「お前は給料こそもらっていないが、もはや無用の長物」
大物主「ぐうっ・・・!」
斜メ前田慶次「中級クエに入れなかった時点で気付け。お前はな」
大物主「・・・・・・」
斜メ前田慶次「ジョージアのCMに出してもらえなかった山崎邦正みたいなもんだ」
斜メ前田慶次「無駄に歳ばっかり食って、中身が何もない」
拾丸「旦那、もうやめてあげて下さい。かわいそうです」
斜メ前田慶次「いいか、もはや三輪山の主は才蔵・・・抜け忍の才蔵だ。お前じゃない」
斜メ前田慶次「いつまでもすがりつくんじゃない。見苦しいんだよ」

 大物主の全身が瘧のように震えていた。

曲江兼続「慶次殿、言い過ぎです。もう少し・・・」

 と、助け船を出した兼続の頬を、大物主のビンタが襲った。

2012112201.jpg

曲江兼続「・・・ぶぐっ!!」
斜メ前田慶次「・・・やりゃあがったな! みんなでたたむぞ! かかれ!!」
拾丸「おう!」
オフーナ「うん!」
曲江兼続「・・・な、何ゆえ拙者がこんな目に・・・;;」
大物主「・・・三輪山は俺んだ!! 誰にも渡さん!! 渡してたまるかぁーーーー!!」

 この時、大物主の両眼に光るものが溢れていたのだが、慶次主従の知るところではなかった。
Date: 2012.11.22
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誇り高き元バター犬!の巻

斜メ前田慶次「・・・兼続殿、あの痩せこけた犬は一体?」
曲江兼続「ああ、あの犬ですか」

 この日も慶次は兼続と待ち合わせをし、春日山のいつもの茶店に酒を飲みに行く道中であったが、寒さと飢えで動けなくなっている犬が慶次の目に留まったのであった。

曲江兼続「あの犬は、捨て犬です」
斜メ前田慶次「・・・何だ! この町の住人は血も涙もねえのか!」
斜メ前田慶次「かわいそうに、何か食い物ぐらいあげてもいいじゃねえか!」
曲江兼続「いや、それがですね・・・」

 兼続の言葉を聞いていたのかは定かではないが、慶次はおもむろに袋から行李飯を取り出し、犬に食わせ始めた。よほど飢えていたのであろう。犬はものすごい勢いで行李飯を貪り始めた。

斜メ前田慶次「よしよし、まだあるぞ。たっぷり食べろ」
曲江兼続「その犬、元バター犬です」
斜メ前田慶次「・・・ブフッ」

 慶次が思わず吹き出した瞬間、犬は行李飯を食べるのをやめ、慶次を睨み始めた。

犬「グルルルル・・・」
斜メ前田慶次「な、何だ!? 急に態度がおかしくなりやがった」

 バター犬についてはもはや説明は不要であろう。どうしても知りたい方はググッて頂きたい。

曲江兼続「元々は春日山の、とある商家の奥方の飼い犬だったのです」
斜メ前田慶次「それがどうしてこんな惨めな姿になっているんだ?」
曲江兼続「その商家の主人を噛み殺したからですよ」

 兼続が語る、犬による主人殺しの真相はこうであった。この犬は奥方にバター犬として飼われ、また愛玩動物としても愛され、幸せに暮らしていたという。ところがある日、この商家の主人が乱心してしまった。

 刀を振り回しながら、奥方の部屋に侵入した主人は、奥方を惨殺しようとした。犬は奥方を守るべく、乱心した主人に飛びかかり、その喉笛を噛み切ったというのだ。

 奥方は犬のおかげで命が助かったのだが、商家に働く者どもが黙っていなかった。奥方を守ったことは立派だが、やはり主人を噛み殺した犬と今後一緒に生活することはできない。

 どうかこの犬を放逐して頂きたい、というのが皆の主張であった。奥方は泣く泣くこの犬を一人抱きかかえ、今まさに慶次が行李飯をあげた場所に置いて帰ったという。

斜メ前田慶次「奥方にとっては忠犬だが、働く者どもにとっては主人殺しの忌まわしい犬ってわけか」
曲江兼続「プライドが高くて、自分を元バター犬だと馬鹿にする者からの施しは受けないんですよ」
斜メ前田慶次「そんなもん、無表情で、無言で食べ物をあげりゃいいじゃねえか」
曲江兼続「それができれば苦労はないんですよ。慶次殿も何だかんだで」
斜メ前田慶次「ん?」
曲江兼続「同情と憐みと、少し馬鹿にする気持ちが入り混じった複雑な表情になっていますよ」
斜メ前田慶次「マジか・・・自分ではわからんものだなあ」
曲江兼続「知ってしまったら、無理なんですよ。何しろ・・・バター犬ですし」
斜メ前田慶次「おいやめろ。また変な表情になるじゃねえか」
曲江兼続「犬が寝ている間に食べ物を置いていく人もいますが、最近は少なくなってきているようです」
斜メ前田慶次「このままじゃあ、死んじまうな。よし、これも何かの縁だ」

 そう言うと慶次は、威嚇してくる犬を無理やりに抱きかかえ、自分の家の方向へ歩き始めた。必死にもがく犬だったが、大の男に抱きかかえられてしまってはどうしようもない。

斜メ前田慶次「気に入ったぞ。お前、うちの子になれ」
犬「・・・ガルルル!」
曲江兼続「慶次殿、本気ですか!?」
斜メ前田慶次「刀を振り回している男に飛びかかるなんざ、そうそうできることじゃない」
斜メ前田慶次「さっきは笑って悪かった。お前に惚れたぞ。まさにいくさ犬だ」

 慶次の言葉を聞いて、犬の抵抗が少しずつ弱まりつつあった。

曲江兼続「・・・ドラえもん・零式殿に叱られますぞ」
斜メ前田慶次「構わん。というか、あいつも居候だ」
曲江兼続「では、名前を付けてあげなければいけませんな」
斜メ前田慶次「そうだな・・・よし!」

 犬の表情が緊張に変わる。

斜メ前田慶次「お前の名前はバターだ! 元バター犬だしな、これでいこう!」
犬「!?」
斜メ前田慶次「バター、良い名前だろう? よろしくな、バター」
バター「・・・ガルルルル! グルルル!!」

 暴れて逃げ出そうとするが、もはやどうにもならない。「クゥン・・・」という鳴き声とともに、兼続に救いを求める視線を投げかけるも、何を思ったか、兼続は見て見ぬふりをしていた。

 ・・・というわけで、

2012112101.jpg

 屋敷で犬を飼い始めました。藤の束を貯めるのにかなりの日数を要しました。もっと必要なポイントを少なくしても良さそうな気がします(現在、合計勲札3600が必要)。正直、多すぎだと思います。

 ちなみに、バターが本格的に日本に広まったのは明治時代とのことですが、12世紀頃にはスカンジナビアからのバターの輸出が始まっていたらしいです。そう考えると、戦国時代の春日山の商家にバターがあったとしても、まあ無理はないかな、なんて思っています。では今日の日記はこの辺で。
Date: 2012.11.21
Category: 信on
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俺のアゴ、の巻

筆頭神主「(くそっ・・・この男・・・!)」
筆頭神主「(一体どこまで私を馬鹿にすれば気が済むんだ・・・!)」
筆頭神主「・・・あの、本当に私の話聞いてますか?」
斜メ前田慶次「え? ええ、まあ」
筆頭神主「さっきから何度も聞いてますけど、本当に私の顔に何もついてないんですね?」
斜メ前田慶次「ついてませんよ。さあ、話を続けて下さい」

 喋りながらも、慶次は筆頭神主の顔の「ある部分」から全く視線を動かさない。凝視と言ってもよい。初めて忘却の魔境に入り、筆頭神主と話し始めてから、ずっとこんな調子である。

2012112001.jpg

筆頭神主「(・・・な、何が話を続けろだ! ふざけおって・・・くそおっ!)」
筆頭神主「そ、それらが現世に現れ出ぬよう」
斜メ前田慶次「・・・・・・」

2012112002.jpg

筆頭神主「こ、これまで我らが鎮めて参りました・・・」
斜メ前田慶次「・・・・・・」

2012112003.jpg

筆頭神主「さ、されど・・・こ、ここ数年・・・」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
筆頭神主「数年・・・すう・・・」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
筆頭神主「うううっ・・・! ぐっ・・・ううっ・・・!」

 この時すでに筆頭神主の表情は鬼の形相に変わっていたのだが、相変わらず筆頭神主の顔の「ある部分」から視線をずらさないままの慶次が、この変化に気付く由もなかった。 

斜メ前田慶次「・・・どうなされた? ご気分でもすぐれないのですかな?」
筆頭神主「ぐっ・・・このドグサレがぁーーー!!」
斜メ前田慶次「なっ!?」

 慶次が顔を上げたのと、筆頭神主が慶次に組みついたのは、ほぼ同時のことだった。

筆頭神主「・・・アゴをっ! 俺のアゴを見てるんだろうっ!! 言え、そうなんだろう!」
斜メ前田慶次「ちょっ、ちょっと! 落ち着きなされ!」
筆頭神主「ずっと、ずっとアゴばっかり見やがってっ! 馬鹿にするのもいい加減にしろっ!!」
斜メ前田慶次「・・・悪かった! 悪かったって! もう見ないから落ち着けって!」
筆頭神主「俺だって、俺だって、好きでこんなアゴをしてるんじゃない!!」

 筆頭神主が落ち着きを取り戻し、慶次主従が忘却の魔境の挑戦を始めるまで、その後四半刻(30分)ほどかかったという。
Date: 2012.11.20
Category: 信on
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鬼の子孫の巻・後編

斜メ前田慶次「・・・お前、その蹴り少しは手加減できねえの?」
???「漫画の『花の慶次』の岩兵衛は思い切り蹴ってるんで・・・」

 これで一体何度目になるだろうか。相変わらず慶次は頭部の右半分を蹴り砕かれ続け、そのたびにこのブログが終わりを迎えていた。

ドラえもん・零式「よくよく運のない男だねえ」
曲江兼続「いくら何でも、ツキがなさすぎです」
ドラえもん・零式「まさに・・・まさにあの男は天に愛されていない・・・」

???「いい加減、よけてくれないと・・・」
斜メ前田慶次「わかってんだよ! いいから来い!」
???「ひょあ!」

---------------------------------------------------------------------

 ・・・俺は、


   敢えて蹴られる
   ふせぐ
 ニア かわす


斜メ前田慶次「・・・ああもう! 本当もう!」

 やはりかわしきれず頭部の右半分が粉砕された。

斜メ前田慶次「ぶぐぐふぐふへぎ」
拾丸「ちょっと! 顔の右半分がない状態で喋らないで下さい! 気持ち悪い!」
斜メ前田慶次「うぇじゅくんじゅひゅんふんんん」

 これが慶次の最期の言葉となった。拾丸の一刀で頸動脈を刎ね斬られ、慶次は絶命した。


 ・・・短い間でしたが、ご愛読、まことにありがとうございました。斜メ前田慶次の中の人の次回作にご期待下さい。


 『斜メ前田慶次のかぶいて候』 完


<BAD END>
---------------------------------------------------------------------

斜メ前田慶次「カット! カット! やり直しだ! お前もいったん着地しろ!」
???「・・・やれやれ、本当に面倒くさい御仁だな」

 着地してから、男はぼやいた。

斜メ前田慶次「・・・せめて即死させてくれよ! マジできついって!」
拾丸「それが言いたかったんですね・・・正直グロ以外の何物でもなかったです」
斜メ前田慶次「本人に面と向かってそういうこと言うなよ」
???「わしもそろそろ疲れてきたんで、いい加減決めてくれないと・・・」
斜メ前田慶次「・・・わかってんだよ! 次で決めてやるから来い!」
???「やれやれ・・・ひょあ!」

---------------------------------------------------------------------

 ・・・俺は、


   敢えて蹴られる
   ふせぐ
 ニア かわす


斜メ前田慶次「・・・お! これなら!」

 疲労によって蹴りの精度が下がっていたこともあり、ついにかわすことに成功したのだった。男は身体ごと慶次の顔面すれすれを飛び抜け、板塀を思い切り蹴りつける格好となった。

斜メ前田慶次「おおっ!」

 ジャンプ・コミックス『花の慶次』第七巻では、大木を凹ませるほどの威力の蹴りを放ち、さらにその大木を両脚で蹴って慶次に飛びかかる岩兵衛であったが、今回男が蹴ったのは大木ではなく、板塀である。

 板塀はたちまち『バキッ』という音を立てて吹き飛び、無様な格好で地面に落下した男は、思い切り後頭部を地面に打ちつけて気絶する羽目となった。

斜メ前田慶次「やれやれ・・・受け身ぐらい取れよ」
拾丸「馬鹿力だけですね。どうやらそのへんの心得はないようです」
斜メ前田慶次「どうやら反撃術極意はいらなかったようだな」
拾丸「うまい具合に気絶してくれましたし、漫画の『花の慶次』のとおりにやりましょう」

 そう言うと拾丸は何やら得体の知れないお香のようなものを取り出し、点火した。

斜メ前田慶次「その薬草は効くのか?」
拾丸「へい! こいつにかかっちまえばどんな忍も落ちるって代物です」
拾丸「こいつが何者か、こいつ自身に聞くのが一番ですよ!!」

 薬草から出る煙をたっぷり嗅がせてから、拾丸は質問した。

拾丸「おまえはなんのためにここに来たんだ? さあすべてを話すのだ」
斜メ前田慶次「お・・・俺は前田慶次を討ち取るため・・・」
拾丸「・・・いやいやいや! 旦那じゃないです! 何、術にかかってんですか!」

 煙を少し吸い込んでしまった慶次であった。

拾丸「・・・お前の名は何だ?」
???「わしの名前は石兵衛・・・」
斜メ前田慶次「やっぱり、『花の慶次』の岩兵衛のバッタモノか」
拾丸「おまえはなんのためにここに来たんだ? さあすべてを話すのだ」
石兵衛「ぶっちゃけ・・・オフーナはわしの娘で・・・」
斜メ前田慶次「ぶっちゃけとか言ってんぞ」
石兵衛「オフーナを連れ戻しにきたわけだが・・・」
斜メ前田慶次「わけだがとか言ってんぞ」
拾丸「旦那、少し黙ってて下さい」
石兵衛「正直、やる気がないというか・・・」
斜メ前田慶次「何か『花の慶次』の岩兵衛とだいぶ違うぞ」

 それでも、オフーナとドラえもん・零式の表情は緊張で固まっていた。

石兵衛「そういえばオフーナが赤ん坊の頃・・・」
斜メ前田慶次「おい、何か聞いてないことまで話し始めたぞ」
拾丸「薬草が湿気てたせいか・・・効き目がどうもおかしいです」
石兵衛「おしめを変えていたとき・・・オフーナの[ ピー ]があまりにもかわいくて」
石兵衛「ついついガン見した・・・」
斜メ前田慶次「おいおい、いきなり何言い出しやがるんだこいつ」
拾丸「放送禁止用語まで・・・こりゃまいったなあ」
石兵衛「成長したとき、他の男に[ ピー ]されるのが悔しくて、[ ピー ]を[ ピー ]した」
オフーナ「・・・ちょっと、黙らせてそいつ!」

 顔を真っ赤にして叫ぶオフーナ。

石兵衛「[ ピー ]も[ ピー ]したし、正直やることはやったと思う・・・」
斜メ前田慶次「最低だな・・・」
拾丸「ええ・・・」
オフーナ「・・・慶次どいて! そいつ殺せない!」

 気が付けばオフーナが近くに転がっていた岩を、石兵衛の顔面に叩きつけようとしていた。

斜メ前田慶次「・・・待て待て! 無抵抗の人間を殺すな!」
拾丸「そういえばオフーナって、確か元々の外見がこれだったけど、」

            / ̄\
            |    |
            \_/
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        |    (__人__)     | 
        \    ` ⌒´    /
        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
    |   ワ     ゴ      ン   |

拾丸「どうしてこんな姿になったんだ?」
石兵衛「成長したとき、他の男に取られるのが悔しくて、」
石兵衛「外見が変わる呪いをかけて、川に流した・・・」
斜メ前田慶次「娘に呪いかけんなよ」
石兵衛「・・・本当は普通の人間で、実年齢は14~15歳」
斜メ前田慶次「幼女じゃなかったわけか」
石兵衛「・・・食べごろ・・・」

 そう言うと石兵衛は、下品に舌を突きだし、ベロンベロンさせた。

オフーナ「・・・やっぱり殺す!」
斜メ前田慶次「だから、無抵抗の人間を殺すなって!」
斜メ前田慶次「オフーナを連れ戻したいのか?」
石兵衛「連れ戻して・・・八霧の里に帰ったとしても・・・」
石兵衛「正直、向こうの人間関係、面倒くさいというか・・・」
斜メ前田慶次「愚痴を言われても困るんだよ。それより」
斜メ前田慶次「お前も京都訛りなのか?」
石兵衛「まあ・・・一応・・・」

斜メ前田慶次「じゃあ、オフーナ連れて帰ってくれ」
オフーナ「・・・おいっ!」
ドラえもん・零式「・・・おいっ!」

 オフーナよりも早く、ドラえもん・零式が慶次に組みついた。

ドラえもん・零式「それでも人間か! そんなことはさせないぞ!」
斜メ前田慶次「・・・勘弁してくれって! 京都訛りに限らず、方言キャラは無理だって!」

 ちなみに、斜メ前田慶次の中の人は関東出身で、方言は全くわからない。東北在住の祖母の言葉の八割は聞き取れないのである。

ドラえもん・零式「・・・じゃあ、これで解決するから食べてくれ!」

 そう言うと、ドラえもん・零式は四次元ポケットから『ほんやくコンニャク』を取り出した。

斜メ前田慶次「・・・何か気持ち悪いな。妙に人肌に温まってるし、こんなもん食わんぞ」
ドラえもん・零式「みんな、協力してこいつの口に押し込んでくれ!」
拾丸「おう!」
曲江兼続「はい!」
オフーナ「うん!」
ドラえもん・零式「ころしてでも くわせる」
斜メ前田慶次「な なにをする きさまらー!」

 慶次と慶次主従は慶次宅の門前でもみ合った。

斜メ前田慶次「・・・フググ! フグ!」

 慶次が『ほんやくコンニャク』を口に全て含み終わったところで、ドラえもん・零式が勢いよく慶次の背中を拳で叩いた。「ゴクリ」という音を立て、『ほんやくコンニャク』が胃へと吸い込まれていく。

斜メ前田慶次「・・・き、貴様ら何てこと・・・オ、オエップ」
ドラえもん・零式「これで方言の問題は解決したよ」
拾丸「ところで石兵衛、お前はこの先どうしたいんだ?」
石兵衛「八霧の里では浮いてるし帰りたくない・・・オフーナを視姦できるところで生活したい」
オフーナ「・・・・・・」
石兵衛「つまり雇って欲しい・・・」
斜メ前田慶次「じゃあ条件がある」
石兵衛「条件・・・!?」
斜メ前田慶次「オフーナにかけた呪いを解け。それから」
斜メ前田慶次「ふんどしだけはいつもきれいにしておけ」
拾丸「・・・お、最後の最後で漫画の『花の慶次』と同じように締めましたね」

 ・・・というわけで、

2012111801.jpg

 漫画『花の慶次』の岩兵衛のバッタモノキャラ家臣、石兵衛の誕生です。当初は暗殺忍者にしようかと思いましたが、バランスを考えて、鍛冶屋にしてみました。一応岩兵衛と同じように、他人の心も読む設定です。
Date: 2012.11.18
Category: 信on
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鬼の子孫の巻・前編

 この日の夕暮れに近くなった頃から、慶次とドラえもん・零式、拾丸、オフーナ、曲江兼続の五人はいつもどおり、慶次宅の門前にゴザを広げて酒宴を開いていた。

???「・・・・・・」
斜メ前田慶次「景虎方に生け捕りにされてたのを見て、正直呆れたもんだよ」
曲江兼続「ちょっと! 見てたんならその場で助けて下さいよ!」

 顔を真っ赤にしている兼続以外、どっと笑い声が上がった。

???「・・・・・・」
斜メ前田慶次「縛られて、猿轡を噛まされた状態で押入れに閉じ込められてたらしいけどよ」
ドラえもん・零式「よく殺されずに済んだね」
斜メ前田慶次「景勝殿に発見されたとき、泣いてたらしいじゃねえか」
曲江兼続「ああもう! 言わないで下さい! そういうこと!」

 またも兼続以外、どっと笑い声が上がった。

斜メ前田慶次「ところでよ、明日あたり行ってみるか? 忘却の魔境とかいうとこに」
???「・・・こら!」
オフーナ「行ってみたい!」
拾丸「いいですねえ。みんなで行けば、生け捕りにされる者も出ないでしょうし」
曲江兼続「だからもう生け捕りの話はやめて下さいって!」
???「・・・おい! 無視すんな!」
ドラえもん・零式「みんな色んなところに行けてうらやましいよ」
斜メ前田慶次「ボスがいるらしいが、まあ何とかなるだろう」
???「・・・こらあっ!」

 正確に言えばその場にいたのは五人ではなく六人であったが、慶次主従は敢えてその男をシカトし続けていた。

???「・・・無視すんなああああっ!!」

 六人目の謎の男が大声を発しながら立ち上がるに及び、ようやく慶次が声をかけた。それも面倒くさそうに、である。

斜メ前田慶次「・・・さっきから勝手に飲み食いしてるけど、お前誰?」
???「もっと早く声をかけんかい!」
斜メ前田慶次「敢えてスルーしていたけどよ」
???「まるで、野良で固定徒党の補充に入った時のような寂しさだったぞ!」
斜メ前田慶次「いいから、名を名乗れよ」

 男は答えず、突如飛び上がり、「ひょあ!」という気合とともに慶次の顔面に蹴りを入れてきた。

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 ・・・俺は、


 ニア 敢えて蹴られる
   ふせぐ
   かわす


斜メ前田慶次「・・・敢えての意味が、さっぱりわからん!!」

 これが慶次の最期の言葉となった。頭部が叩き潰されたスイカのようになり、慶次は即死した。


 ・・・短い間でしたが、ご愛読、まことにありがとうございました。斜メ前田慶次の中の人の次回作にご期待下さい。


 『斜メ前田慶次のかぶいて候』 完


<BAD END>
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 ・・・俺は、


   敢えて蹴られる
 ニア ふせぐ
   かわす


斜メ前田慶次「・・・やべえっ!」

 これが慶次の最期の言葉となった。両手を顔面の前で交差させ、蹴りを防ごうとしたが、あまりの威力に両手ごと頭部が粉砕され、慶次は即死した。


 ・・・短い間でしたが、ご愛読、まことにありがとうございました。斜メ前田慶次の中の人の次回作にご期待下さい。


 『斜メ前田慶次のかぶいて候』 完


<BAD END>
---------------------------------------------------------------------

 ・・・俺は、


   敢えて蹴られる
   ふせぐ
 ニア かわす


斜メ前田慶次「・・・かわすしかねえ!」

 これが慶次の最期の言葉となった。あまりの速さにかわしきれず頭部の右半分が粉砕され、慶次は即死した。


 ・・・短い間でしたが、ご愛読、まことにありがとうございました。斜メ前田慶次の中の人の次回作にご期待下さい。


 『斜メ前田慶次のかぶいて候』 完


<BAD END>
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斜メ前田慶次「・・・おいっ! どれ選んでも俺、死んでるじゃねえか!」
斜メ前田慶次「カット! カット! やり直しだ! お前もいったん着地しろ!」
???「・・・やれやれ、面倒くさい御仁だな」

 着地してから、男はぼやいた。

拾丸「『敢えて蹴られる』と、『ふせぐ』という選択肢はやばいですね。確実に死にます」
斜メ前田慶次「かわしても結局死んで、ブログ終わってるじゃねえか! どうなってんだ!」
拾丸「回避術神髄と、反撃術極意を実装して下さい。していないでしょう?」
斜メ前田慶次「確かにしていない」
拾丸「漫画の『花の慶次』で、慶次が岩兵衛に襲われたときのことを思い出して下さい」
斜メ前田慶次「そういや蹴りをかわした後、反撃してたなあ」
拾丸「その要領でいかないと、きっとこの先も死に続けますよ」
???「まだかいな」
斜メ前田慶次「うるせえ! 技能変えるからちょっと待ってろ!」

 慶次は回避術神髄と反撃術極意を実装した。

斜メ前田慶次「・・・よっしゃ! 来い!」
???「ひょあ!」

---------------------------------------------------------------------

 ・・・俺は、


   敢えて蹴られる
   ふせぐ
 ニア かわす


斜メ前田慶次「・・・ようやく話が先に進むな」

 これが慶次の最期の言葉となった。あまりの速さにかわしきれず頭部の右半分が粉砕され、慶次は即死した。


 ・・・短い間でしたが、ご愛読、まことにありがとうございました。斜メ前田慶次の中の人の次回作にご期待下さい。


 『斜メ前田慶次のかぶいて候』 完


<BAD END>
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斜メ前田慶次「・・・おいっ! やっぱり死ぬじゃねえか!」
斜メ前田慶次「カット! カット! やり直しだ! お前もいったん着地しろ!」
???「・・・やれやれ、面倒くさい御仁だな」

 着地してから、男はぼやいた。

拾丸「回避術神髄を実装していても、必ずよけるというわけではありませんので・・・」
斜メ前田慶次「運よくよけて、運よく反撃が出なきゃ駄目ってことか。難易度高えな」
拾丸「まあ、この次あたりはたぶん上手くいくんじゃないですかねえ」

続く
Date: 2012.11.17
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目付昇進試験・参の巻

 ・・・苦渋に満ちた表情で歩く慶次と、それに続く拾丸。

拾丸「旦那、これからどうするつもりですか?」
斜メ前田慶次「どうするって言ってもなあ・・・」
拾丸「やっぱりノープランでしたか」
斜メ前田慶次「まあ、あれだ。とりあえず顔見知りに片っ端から聞いてみるしかねえだろ」


2012111401.jpg

康虎「ちゃす、兄貴、お務めおつかれさまです!」
拾丸「・・・傾奇者の失踪事件について何か知っていることはないか?」
斜メ前田慶次「よせ、拾丸」
拾丸「へ?」
康虎「?」

 二人とも、きょとんとした表情で慶次の次の言葉を待った。

斜メ前田慶次「こいつ馬鹿だし、この町で浮いてそうだし、聞くだけ無駄だろう」
康虎「・・・ちょっと! そんな言い方ないじゃないですか! 兄貴!」
拾丸「そうですよ! せっかくだし、聞いておきましょうよ」
康虎「そんな言われ方をされちゃあ、この康虎にも意地があるってもんだ!」

 慶次の目を見据え、威勢よく啖呵を切る康虎であった。

斜メ前田慶次「ほう、どんな意地だ?」
康虎「どんな質問にも答えてみせましょう! さあ、質問を!」
斜メ前田慶次「ずいぶん威勢がいいじゃあねえか! じゃあ、聞くぞ?」
康虎「さあ、ささあ! 質問を!!」
斜メ前田慶次「傾奇者の失踪事件について何か知っていることはあるか?」
康虎「ありません」
斜メ前田慶次「・・・見ろ、やっぱり馬鹿じゃねえか」





2012111402.jpg

厳次「何か用かい? わざわざ俺のところに来なくても、細工師ならゴロゴロいるだろう」
斜メ前田慶次「・・・いや、今日は全くの別件で来たんだ」
厳次「ほう、どんな用だい?」
斜メ前田慶次「傾奇者の失踪事件について何か知っていることはあるか?」
厳次「悪いが帰ってくれ」
斜メ前田慶次「何でそうなるんだよ」





2012111403.jpg

秀麻呂「やあ、堺南蛮街には慣れたかい?」
秀麻呂「困ったことがあったら、遠慮せずに言ってくれよ」
斜メ前田慶次「このような人目につかぬところで、片肌を脱ぎ、佇んでいるとはうろんな奴め」
秀麻呂「!?」
斜メ前田慶次「困っていることがあったら遠慮なく言えだと? 何を企んでいるのか知らんが、」
斜メ前田慶次「ボコボコにして、奉行所に叩きだしてくれる」
秀麻呂「・・・なっ! ちょっ!」
斜メ前田慶次「拾丸! やるぞ!」
拾丸「合点承知! この変質者め、覚悟しやがれ!」
秀麻呂「ゲエーッ! まさか、あの時の・・・!」

 秀麻呂がすぐに慶次だと気付かなかったのも無理はない。何しろ侍大将昇進試験の頃とは、恰好が全く違っているのだ。

斜メ前田慶次「・・・というのは冗談だ」
秀麻呂「えっ! えっ!? えっ!?」
斜メ前田慶次「さすがに前回に引き続き、ってわけにもいかねえしな」
秀麻呂「えっ!? えっと、その・・・」

 恐怖で混乱しきっている秀麻呂であった。

斜メ前田慶次「実は困っていることがあるんだよ」
秀麻呂「なっ、何でしょう?」
斜メ前田慶次「傾奇者の失踪事件について何か知っていることはあるか?」
秀麻呂「傾奇者の失踪事件・・・すみませんが、私は何も・・・」
秀麻呂「でもそういった怪奇現象のことなら、あのお侍さんが知っているんじゃないですかねえ」
斜メ前田慶次「あの侍?」
秀麻呂「侍大将昇進試験のときにも、会っているはずですよ。よく思い出してみて下さい」
斜メ前田慶次「侍・・・侍・・・」

 頭をフル回転させて過去の記憶を辿る慶次。そして・・・

斜メ前田慶次「・・・あ!」

続く
Date: 2012.11.14
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斜メ上杉家の家督問題の巻・後編

 斜メ上杉謙信逝去から間もなく屋敷を追い出された慶次は、春日山の茶店に戻り、不機嫌に酒を呷っていた。

斜メ前田慶次「全く、何で俺があんな目に遭わなきゃならねえんだ・・・」

 などとボヤいていたところに、またまた兼続の登場である。

曲江兼続「慶次殿、慶次殿! 大変です!」
斜メ前田慶次「・・・何だよ、俺は謝らねえぞ」
曲江兼続「景勝様の家督相続を不服とした景虎様が、自分の部屋に立て籠もりました!」
斜メ前田慶次「え? どこに立て籠もったって?」
曲江兼続「景虎様の部屋ですよ!」
斜メ前田慶次「・・・もう一回聞くけど、部屋なのか?」
曲江兼続「だから部屋ですって!」
斜メ前田慶次「規模小さっ!!」

 ちなみに、御館の乱で上杉景虎が立て籠もったのは春日山城の三の丸である。

斜メ前田慶次「さすがはバッタモノ一家・・・」
曲江兼続「規模小さいとか言わないで下さい!」
斜メ前田慶次「で、景勝殿はいずこに?」
曲江兼続「謙信公が使用しておられた寝室に立て籠もっておられます」
斜メ前田慶次「え? どこだって?」
曲江兼続「ですからその・・・謙信公が使用しておられた寝室に・・・」
斜メ前田慶次「え?」
曲江兼続「・・・ああもう、やめましょうこの流れ!」

 ちなみに、御館の乱で上杉景勝が立て籠もったのは春日山城本丸である。

曲江兼続「とにかく、これから両派に分かれて内乱が始まるんですよ!」
斜メ前田慶次「内乱というか、ただの喧嘩だよな」
曲江兼続「違います!」
斜メ前田慶次「違わないだろ。『乱』と呼べるような規模のものじゃあない」
斜メ前田慶次「言わば、『御館の乱闘』ってとこだな」
曲江兼続「そ、そんなことより、慶次殿はいかがなされるおつもりですか?」
斜メ前田慶次「俺は、よその家の家督争いに首を突っ込むつもりはねえよ」

 涼しげな顔をして湯飲み茶碗を傾ける慶次。

曲江兼続「え? でも景勝様と慶次殿はガチなんですよね?」
斜メ前田慶次「別にガチじゃねえよ。というかどこで覚えたんだそんな言葉」
曲江兼続「景勝様を助けてあげて下さい!」

 慶次は無言で首を振った。その昔、斜メ前田家の家督相続に織田信長が首を突っ込んできたことを今でも引きずっているのであろう。しかし兼続はそのあたりの事情を知らない。

曲江兼続「ううっ・・・」
斜メ前田慶次「でも、お主は行きたければ行ってもよい」
曲江兼続「ほ、本当ですか!?」
斜メ前田慶次「景勝殿を助けてやれい」

 慶次としても、いつまでも兼続を手元に留めておくつもりはなく、機会があれば景勝のために働かせて、斜メ上杉家に帰参させる心づもりであったから、まさに千載一遇の好機と言えたのであった。

曲江兼続「行って参ります! 今日まで鍛えた武芸の腕を景虎方に見せつけてやります!」

 これまた無言で手を振り、返事とする慶次。

斜メ前田慶次「レベル60になったんだし、きっと兼続無双になるだろうな。フフ・・・」

 走り去る兼続の背中を見送りながら呟く慶次であった。そしてそれから四半刻(30分)ほどが過ぎたあたりでおもむろに立ち上がり、

斜メ前田慶次「さて、兼続殿の活躍ぶりを見に行くとするか」
 
 茶店から斜メ上杉家の屋敷まではそう遠くない。ゆっくりと歩き、斜メ上杉家の屋敷の玄関に辿り着いた慶次は、開け放たれた引き戸からこっそりと中の様子を覗いてみた。すると・・・

曲江兼続「あひい~~~! だ、誰か~~~!!」

 景虎方の侍数人に生け捕りにされ、今まさに景虎の部屋へ連行されていく兼続の姿がそこにあったのであった。兜に付けていた「受」の前立ても無くなっていた。乱戦の最中、もげてどこかへ飛んで行ったのであろう。

斜メ前田慶次「また生け捕りにされてんのかよ・・・」

 踵を返し、町へと戻る慶次。

斜メ前田慶次「何回目だ、全く。あいつは生け捕りにされることにかけては天才的だな」

 兼続を生け捕りにし、勢いの上がる景虎方であったが、やはり数には勝てなかったようだ。その後間もなく敗北を喫し、相模へと落ちのびる途上で、家来に裏切られ景虎は惨殺されたという。

 ここに本家に先駆けて、景勝を主とする斜メ上杉家が誕生したのであった。正直、斜メ上杉謙信の扱いに困っていたので、これでよしとします。あと、オフーナの扱いにも困っています。何しろ『花の慶次』のおふうが京都弁なので。関東出身なので京都弁ぜーんぜんわかりません(;´Д`)
Date: 2012.11.13
Category: 信on
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斜メ上杉家の家督問題の巻・前編

 春日山の茶店で酒を飲んでいた慶次と兼続に、「斜メ上杉謙信危篤」の報が届いたのは、この日の昼過ぎのことであった。

曲江兼続「こうしちゃいられない! 慶次殿、行きましょう!」
斜メ前田慶次「えっ!? でも俺、斜メ上杉謙信殿に会ったこともねーんだけど」
曲江兼続「とにかく来て下さい!」
斜メ前田慶次「いや、ちょっ・・・」

 慶次の手を引き、無理やり斜メ上杉家の屋敷に引っ張り込んだ兼続が見たものは、今まさに息を引き取ろうとしている斜メ上杉謙信と、沈痛な面持ちでその姿を眺めている養子の斜メ上杉景勝、同じく養子の斜メ上杉景虎、兼続の妻であるお舟の方の母親の四人であった。

 実際には他にも数人の家来や侍女、医者などが詰めていたのだが、動転している兼続の視界には入っていなかった。その場にいる面々が慶次にとってほぼ初対面であり、しかも状況が状況だけに、大人しく正座して座ることしかできない慶次であった。

お舟の母「・・・殿、御家督は景勝公と景虎公のいずれに?」
斜メ上杉謙信「よ、余は思えば上杉謙信の野郎と張り合い・・・」
お舟の母「はい」
斜メ上杉謙信「い、今の今まで不犯を貫いてきたが・・・」
お舟の母「はい」
斜メ上杉謙信「ほ、本当はヤリたくてしょうがなかった」

 場に微妙な空気が流れた。

お舟の母「・・・御家督は景勝公と景虎公のいずれに?」
斜メ上杉謙信「お、おお、おっぱい! おっぱい!」
斜メ前田慶次「・・・ブフォッ」

 笑いを堪えきれず噴き出してしまった慶次をたしなめる兼続。

曲江兼続「・・・ちょっと! 笑っちゃ駄目ですよ!」
斜メ前田慶次「・・・す、すまん」

 手で口元を覆い、下を向いて肩を震わせる慶次。端から見れば泣いているように見えなくもない。

お舟の母「・・・御家督は景勝公と景虎公のいずれに?」
斜メ上杉謙信「か、かか・・・」
斜メ上杉景勝「・・・!」
斜メ上杉景虎「・・・!」

 一同、生唾を飲んで次の謙信の言葉を待った。

斜メ上杉謙信「・・・か、景虎って誰だったっけ?」
斜メ上杉景虎「・・・ちょっと! いたでしょ! ずっと!」

斜メ前田慶次「・・・フブッ」

 またも笑いを堪えきれず、噴き出してしまった慶次をたしなめる兼続。

曲江兼続「・・・ちょっと! 笑っちゃ駄目ですって!」
斜メ前田慶次「・・・だって、きついってこれ! 出て行ってもいいか!?」
曲江兼続「それは駄目です」
斜メ上杉景虎「相模の南条氏康の七男で! 養子に来たでしょ! 誰ってどういうことですか!?」
斜メ上杉景勝「景虎殿、落ち着かれよ、見苦しいぞ」
斜メ上杉景虎「何だと!?」

 景勝と景虎の間に不穏な空気が流れた。

お舟の母「殿、御家督は・・・って、ちょっとおやめ下さい」

 息を乱しながら、近くにいた侍女の太ももを必死にさする謙信。侍女は顔を真っ赤にして俯いていた。

斜メ前田慶次「・・・フグッ」
曲江兼続「だから笑っちゃ駄目ですってば!」
斜メ前田慶次「・・・もう両手押えろって! このままじゃ何も言わないまま死ぬぞ!」

 お舟の母も、少しだが苛ついているようであった。

お舟の母「殿、御家督は景勝公と景虎公のいずれに?」
斜メ上杉謙信「おっぱい」
斜メ前田慶次「・・・フングッ」
お舟の母「おっぱいはいいですから、御家督は?」
斜メ上杉謙信「か、家督は・・・か、かげかっ・・・かっ・・・」
お舟の母「・・・!」

 慌てて謙信の口元に耳を近づけるお舟の母。

お舟の母「・・・ひゃんっ!」

 事切れる寸前に耳たぶを舐めた謙信に、一瞬怒りの表情を見せたお舟の母であったが、すぐに向き直り、真剣な面持ちで一同に叫んだ。

お舟の母「御家督はいよいよ景勝公へ御譲り給わん」
斜メ上杉景勝「・・・ははっ!」
斜メ上杉景虎「こ、こんな馬鹿な! 納得がいかんぞ!」
斜メ上杉景勝「馬鹿なとは何事! 殿の御遺言に背くつもりか!?」
斜メ上杉景虎「何だと!?」
お舟の母「二人ともお静かに! 今から殿の辞世の句を読み上げます」

 お舟の母が胸元から一枚の紙を取り出し、広げ終わったときには、興奮していた二人の養子も姿勢を正していた。

お舟の母「『おっぱいを この手でつかみ わしづかみ・・・』」
斜メ前田慶次「・・・ブフッ!!」
斜メ上杉景虎「さっきから何だ、この男は! 不謹慎ではないのか!」
斜メ前田慶次「・・・も、も、申し訳ござら・・・」
斜メ上杉景虎「辞世の句の途中で笑うとは何事だ! 早くここから出ていけ!」
斜メ前田慶次「そ、そもそも、好きでここにいるわけじゃ・・・」
斜メ上杉景勝「・・・兼続、慶次殿をお連れしろ」
曲江兼続「ははっ!」

続く・・・かもしれません
Date: 2012.11.10
Category: 信on
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縮んでます、の巻

 この日の夕暮れ時。慶次は春日山の自室で一人、酒を飲んでいた。

斜メ前田慶次「ふう・・・」

 好きな酒を飲んでいるはずなのに、その表情はどこか物憂げで、せっかくドラえもん・零式がこしらえてくれた酒肴も、箸が進んでいない様子であった。

      _____
    / -、 -、   \
   /   |  ・|・  | 、    \
  / / `-●-′ \    ヽ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |/ ── |  ──   ヽ   |  < どうしたんだい、ため息なんかついて
  |. ── |  ──    |   |    \________________
  | ── |  ──     |   l
  ヽ (__|____  / /
   \           / /
    l━━(零)━━━━┥

斜メ前田慶次「何だお前か・・・」

 相伴にあずかろうと、湯飲み茶碗を持って部屋に現れたドラえもん・零式にも興味を示さず、ひたすら庭を眺めながら黙々と酒を胃袋の中に流し込んでいる。

ドラえもん・零式「何か今日はテンション低いね」
斜メ前田慶次「・・・ドラよ」
ドラえもん・零式「ん?」
斜メ前田慶次「お前は歳を取らなくていいよな」
ドラえもん・零式「いきなりどうしたんだい?」

 手酌で湯飲み茶碗に酒を注ぎながら、慶次の次の言葉を待つドラえもん・零式。

斜メ前田慶次「俺と前田慶次は、歳が同じで、初陣も同じ日だった」
ドラえもん・零式「うん」
斜メ前田慶次「まあ言ってみりゃあ、同期みたいなもんなんだ。今じゃ敵同士だが」
ドラえもん・零式「知名度的には大きく差を付けられてるけどね」
斜メ前田慶次「うるさいな!」
ドラえもん・零式「・・・で、その前田慶次がどうしたんだい?」
斜メ前田慶次「あの野郎・・・ここ最近、急に老いたようなんだ」

2012102902.jpg

斜メ前田慶次「ついこの間、隠れ里でメンチを切り合ったときは、」
斜メ前田慶次「俺とほぼ同じ体格で、筋骨隆々としていたのに、」

2012110801.jpg

斜メ前田慶次「先日関ヶ原で会ったときには、身体が一回りも二回りも小さくなっていたんだ」
ドラえもん・零式「・・・・・・」
斜メ前田慶次「あのたくましかった前田慶次が弱々しげに、俺の顔を見上げてきやがったんだよ」
ドラえもん・零式「・・・・・・」
斜メ前田慶次「相変わらず傾いた衣装を着てはいたが、俺は正直・・・そんな奴を見て涙が出そうになった」
ドラえもん・零式「・・・・・・」
斜メ前田慶次「ドラよ、俺は今は健康だが、いつどうなるかなんざわからん。このことを忘れるなよ」

 ・・・神妙な面持ちで、ドラえもん・零式がようやく口を開いた。

ドラえもん・零式「コーエーテクモゲームスさん、前田慶次が縮んでますよ」
Date: 2012.11.08
Category: 信on
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延暦寺決戦の巻

 春日山は斜メ前田慶次の自室にて。

ドラえもん・零式「慶次君、入るよ」
斜メ前田慶次「・・・ちょっ、おまっ、待っ!」

 敢えて慶次の制止を聞かず、部屋に踏み込むドラえもん・零式。

      _____
    / -、 -、   \
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  |/ ── |  ──   ヽ   |  < ・・・ん?
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  ヽ (__|____  / /
   \           / /
    l━━(零)━━━━┥

斜メ前田慶次「・・・な、何だよ」
ドラえもん・零式「何かイカ臭くない?」
斜メ前田慶次「気のせいだ。というか俺がいいと言うまで入ってくるな」
ドラえもん・零式「それに息遣いも荒いし、顔も赤いし」
斜メ前田慶次「用件は何だ! 用件は!!」
ドラえもん・零式「先週金曜日の延暦寺決戦に参加したんだって?」
斜メ前田慶次「おう」

2012110601.jpg

2012110602.jpg

斜メ前田慶次「武田家の伝通院ももこさん、並びに一門の方々、色々と感謝です!」
ドラえもん・零式「下津一通戦ではいきなり死んだんだって?」
斜メ前田慶次「いや、確か2,3ターンはもったはず・・・」
ドラえもん・零式「そうか・・・下津相手にそれじゃあ、前田慶次打倒はまだまだ先だね」
斜メ前田慶次「まあ、な・・・」
ドラえもん・零式「もし今の段階で前田慶次を倒しに行ったとしても」

2012110603.jpg

ドラえもん・零式「徒党の皆さんから上の画像のような罵声を浴びることは必定」
斜メ前田慶次「言うな! んなこたあわかってんだよ・・・」
斜メ前田慶次「俺にはまだ色々足りない。わかってるんだよ。だから言うな」

 答えず、無言で四次元ポケットをまさぐるドラえもん・零式。勿体ぶって取り出したのは越後の銘酒と、いつもの湯飲み茶碗であった。

ドラえもん・零式「まあ、下津の首級を挙げたことはめでたい。一杯飲ろうか」
Date: 2012.11.06
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目付昇進試験・弐の巻

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斜メ前田慶次「よう、久しぶりだな」
沙耶「あら、貴方はあのときの・・・・・・」

2012110502.jpg

沙耶「最近、傾奇者が突然消えるっていう事件が起きていてね」
斜メ前田慶次「洗濯物が乾かなくて困るよな」
沙耶「!?」
沙耶「ここ数日で、かなりの数の傾奇者がいなくなっているの」
斜メ前田慶次「俺は麺硬め、ネギ多めが好きだな」
沙耶「!?」
沙耶「事の重大さに、寄合所が自ら指揮をとって調べているんだけど、」
沙耶「今のところ全く手がかりがつかめていないのよ・・・・・・」
斜メ前田慶次「やっぱり、家に帰ったら手洗い、うがいが大事だよな」
沙耶「!?」

2012110503.jpg

沙耶「・・・ちょっと! 人の話聞いてるの!?」
斜メ前田慶次「えっ? ええ、まあ」
沙耶「とっとと手がかりを探してきな!」

 沙耶の太ももに気を取られ、ろくに話を聞いていなかった慶次だが、ひとまず拾丸と共に遊子のもとへ戻ることにしたのだった。

拾丸「・・・旦那も懲りませんね」
斜メ前田慶次「・・・そんなに見てたか?」
拾丸「穴が開くほど見てましたぜ。あれじゃあさすがに怒りますよ」
斜メ前田慶次「見るなってのが無理な話なんだよ」
斜メ前田慶次「そういや最近、お前影薄いけど、」
拾丸「・・・・・・」
斜メ前田慶次「出番が無いとき、何やってんだ?」
拾丸「ホットヨガです」
斜メ前田慶次「お前はアンジャッシュの児嶋かよ」

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遊子「おかえりなさい斜メ前田さん」
斜メ前田慶次「こっち向いて話せよ」
遊子「寄合所では、まだ何も手掛かりをつかめていないのです」
斜メ前田慶次「こら、人の話を聞かんか!」
遊子「もう、傾奇者の中で捜していても、埒が明かないようです」
遊子「ほかの方法で、手掛かりを探すしかないみたいですね」
斜メ前田慶次「こっち向いて話せってんだよ!」

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遊子「これから私は、情報屋に会いに行ってきます」
遊子「斜メ前田さんも、知り合いの情報屋を当たってみてはどうでしょうか」

 そこまで言うと遊子はようやく、「どうせ知り合いの情報屋なんていないんでしょう?(笑)」という侮蔑の眼差しで慶次の顔を見上げたのだった。

斜メ前田慶次「知り合いの情報屋か・・・何しろ多いからな。さてどいつから当たるかな」

 負けじと慶次もうそぶく。そして・・・

斜メ前田慶次「ところで遊子さんよお」
遊子「はい?」
斜メ前田慶次「化粧濃すぎるぜ。こっち向いてくれたのはいいが、見るに耐えん」
遊子「・・・!!」
斜メ前田慶次「じゃあな」

 ドヤ顔の慶次と拾丸の二人が宛てもなく歩き出したところで、背後から勢いよく扉を殴る音が聞こえてきた。

斜メ前田慶次「・・・やっぱり怒ったかな」
拾丸「そりゃあそうでしょうよ」

続く
Date: 2012.11.05
Category: 信on
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目付昇進試験・壱の巻

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 この日。目付昇進試験を受けるべく、全裸に近い格好の斜メ前田慶次が幽玄導師のもとを訪れていた。

幽玄導師「・・・無理! マジ無理!」
斜メ前田慶次「無理ってナニが?」
幽玄導師「・・・早く南蛮街へ行って下さい! というか消えて下さい!」
斜メ前田慶次「そんな言い方ないだろうよー。俺は良かれと思って」
拾丸「旦那、いいから南蛮街へ向かいましょう! あっしまで恥ずかしいじゃないですか!」

 慶次と拾丸の二人が寄合所を出て歩き出したところで、背後から勢いよく壁を殴る音が聞こえてきた。

斜メ前田慶次「・・・やっぱり怒ったかな」
拾丸「そりゃあそうでしょうよ」

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斜メ前田慶次「さて南蛮街に着いたのはいいが、俺はこれから何をすりゃいいんだ?」
拾丸「また遊子さんに会うんですよ」
斜メ前田慶次「そうか。相変わらず遊びまくってるんだろうなあ」
拾丸「だから、人を名前で判断しちゃいけませんって、旦那」

2012110103.jpg

遊子「斜メ前田さん、お久しぶりです」
遊子「幽玄導師より、だいたいの話は聞いていると思いますが、」
遊子「今問題が起こっていまして、傾奇者は皆、出払っております」
遊子「沙耶にも手伝ってもらってますので、詳しい話は彼女に聞いてください」
斜メ前田慶次「え? 今ここで詳しく聞かせてくれよ」

2012110104.jpg

遊子「おかえりなさい斜メ前田さん」
斜メ前田慶次「!?」
斜メ前田慶次「(いきなり何を言い出しやがるんだ・・・おかえりなさい、だと!?)」
遊子「まずは、堺にいる沙耶に、詳しい話を聞いてもらえませんか」
斜メ前田慶次「いや、だからわざわざ沙耶のとこ行くの面倒だからさ」
斜メ前田慶次「詳しい話を今ここで聞かせてくれよ」
遊子「・・・・・・」
斜メ前田慶次「・・・・・・」

2012110104.jpg

遊子「おかえりなさい斜メ前田さん」
斜メ前田慶次「・・・おいっ!」
遊子「まずは、堺にいる沙耶に、詳しい話を聞いてもらえませんか」
斜メ前田慶次「こら! 人の話を聞かんか!」
拾丸「旦那、もう行きましょう。たぶんもうこれ以外のセリフは喋りませんぜ」
斜メ前田慶次「俺はただ、無駄な手間を省きたいだけだ!」
拾丸「気持ちはわかりますが、ここはひとまず・・・」

 腹の虫が治まらない慶次、いったん遊子から視線を外し、そして再び遊子に話しかけるフリを見せた。

遊子「おかっ・・・!? あっ・・・」

 言葉を発さず、ニヤニヤしている慶次の顔を見て、フェイントだったことにようやく気付いた遊子だった。

遊子「くっ・・・!」
斜メ前田慶次「へッへッへ、騙されてやんの。バーカバーカ」

 ドヤ顔の慶次と拾丸の二人が堺へ向けて歩き出したところで、背後から勢いよく扉を殴る音が聞こえてきた。

斜メ前田慶次「・・・やっぱり怒ったかな」
拾丸「そりゃあそうでしょうよ」

続く
Date: 2012.11.01
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プロフィール
信長の野望online真紅武田家で活動中 &相互リンク・無断リンク募集中です。

斜メ前田慶次

Author:斜メ前田慶次

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