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戦国の世のロッチの巻

ドラえもん・零式「・・・慶次君」
斜メ前田慶次「どうした?」
ドラえもん・零式「何か急に髪伸びてない?」
斜メ前田慶次「ああ、昨日、ワカメの味噌汁食べたら急に伸びやがったんだ」
ドラえもん・零式「どんな体質だよ」

 ・・・というわけで、

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 夢にまで見た『奇抜なかつら』を楽市で見つけ、鼻息荒くして購入した結果、

2012102902.jpg

 前田慶次の偽者がとうとう出来上がりました。このバッタモノ感がたまらない・・・! 今日まで、市司で『奇抜なかつら』を検索しては0件の繰り返しで、とぼとぼと両替所へ帰る日々が続いていましたが、ついに・・・!

 顔や旗指物、槍の外見が本物とは若干違いますが、まさに「だがそれがいい!」なわけです。子供の頃、うっかり『ロッチビックリマンシール』を手に入れ、友達からシール交換を拒絶されたときのことが思い出されます。

 「これロッチ?なんだけど」「ああ、無理」というやり取りが今でも鮮明に記憶に残っています。井上君、元気にしていますか? あのときは偽物を持って行ってしまってごめんね。知らなかったんだよ。騙されたんだ。

 印刷が汚くて、裏面を見ると本物にあるはずの何かの印がない。それが『ロッチビックリマンシール』です。ふざけるなロッチ、小遣いを返せ! と言いたいところですが、今となってはロッチそのものがもう存在しないんでしょうね。

 ならばせめて、戦国の世の『ロッチビックリマンシール』として、斜メ前田慶次を生かしていこうと思います。そしていつかは本物を倒し、バッタモノから本物へっ・・・・・・! というわけで、今日の日記はこの辺で ノシ
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Date: 2012.10.29
Category: 信on
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零式の使命の巻

ドラミ・零式「お兄ちゃん、助けに来たわ!」
ドラえもん・零式「ドラミ・零式!? よくここがわかったな」
ドラミ・零式「さあ早く、そこの机の引き出しからタイムマシンに乗って!」
ドラえもん・零式「おおっ・・・おおっ・・・」
ドラミ・零式「私はここで見張っているから、急いで!」

 意気揚々と机の引き出しに左前脚をかけ、時空間へと飛び降りるドラえもん・零式。するとそこに待ち受けていたのは・・・

   /""""""""彡
  / 〈~~~~~^
 |  /        |
 | / ´\  ハ /` |
 |./| ̄ ̄|冖| ̄ ̄|   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 (6|~`― ´ |`―‐′ |
 || |    ,,,,, 」,,,,<    待っていたぞ
 |||  【 一 ー 】 /    |
 || \   丁  /    \_________
彡|   \__/ |

ドラえもん・零式「な、何だとーーーーー!!」
タイムパトロール蝶野「テメエもいよいよ年貢の納め時だな」
ドラえもん・零式「馬鹿なぁーーー!! ドラミ・零式!!」

 狼狽しながら頭上を見上げると、今まさに机の引き出しがドラミ・零式の手によって閉じられようとしていた。

ドラえもん・零式「・・・貴様!! この兄を売ったか!!」
タイムパトロール蝶野「ぎゃあぎゃあ喚くんじゃねえ。覚悟しやがれ!」
ドラえもん・零式「ギニャア、慶次くーん!!」

      _____
    / -、 -、   \
   /   |  ・|・  | 、    \
  / / `-●-′ \    ヽ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |/ ── |  ──   ヽ   |  < ・・・ハッ! ゆ、夢か・・・・
  |. ── |  ──    |   |    \________________
  | ── |  ──     |   l
  ヽ (__|____  / /
   \           / /
    l━━(零)━━━━┥

 息を乱し、全身汗だくになりながら目を覚ますドラえもん・零式。布団までもが汗にまみれていた。時刻は真夜中なのだろうが、時刻を確認するほどの精神的な余裕はなかった。弾かれたように部屋を飛び出し、慶次の部屋へと向かう。

ドラえもん・零式「慶次君・・・」
斜メ前田慶次「・・・何者だ? 盗賊か?」

 枕元の太刀を掴みながら慶次が問う。

ドラえもん・零式「僕だよ」
斜メ前田慶次「何だ、ドラか。こんな時間に何の用だ?」
ドラえもん・零式「怖い夢を見たんだ」
斜メ前田慶次「そうか」
ドラえもん・零式「一緒に寝かせてくれないかな?」
斜メ前田慶次「ガキみたいなこと言ってんじゃねえ。自分の部屋に帰れ」
ドラえもん・零式「そう言わずに頼むよ。今も怖くてしょうがないんだ」
斜メ前田慶次「お前が本物の猫ならいいが、猫型ロボットを布団に入れてもしょうがねえ」
ドラえもん・零式「ころしてでも ふとんにもぐりこむ」
斜メ前田慶次「な なにをする きさまー!」

 ・・・ドラえもん・零式と慶次は灯りのない慶次の自室でもみ合った。

ドラえもん・零式「オラアッ!」

 制止を聞かず布団の中に潜り込んでくるドラえもん・零式を、

斜メ前田慶次「無駄アッ!」

 と懸命に布団の外に押し出す慶次。

ドラえもん・零式「オラオラオラオラオラオラオラオラオラアーーーー!」
斜メ前田慶次「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄アーーー!」

 この敷布団上での攻防は、四判刻(30分)ほど続いた。双方とも気息奄々となり、床の上に大の字になって寝そべっていた。

ドラえもん・零式「ゼエ、ゼエ、ハア、ハア・・・」
斜メ前田慶次「・・・お前、酒持って来い・・・」
ドラえもん・零式「・・・酒!?」
斜メ前田慶次「お前のせいで目が覚めちまった」
ドラえもん・零式「わかったよ。ついでに何かつまみも持ってくる」

 よろよろと台所へ向かうドラえもん・零式を見送りながら、慶次が呟いた。

斜メ前田慶次「明日から目付昇進試験だってえのに、全く・・・」

 やがてドラえもん・零式が越後の銘酒と適当なつまみを持って現れ、真夜中の酒宴が始まったのであった。

斜メ前田慶次「もし蝶野が来ても、俺がブッタ斬ってやるから安心しろ」
ドラえもん・零式「・・・君は甘いよ。蝶野は16世紀の人間が勝てる相手じゃない」
斜メ前田慶次「16世紀でも22世紀でも、同じ人間じゃあねえか」
ドラえもん・零式「装備が違うんだよ。タイムパトロールのレーザーガンは」
ドラえもん・零式「戦国の世の大名すら一撃で仕留める。それも必中だ」
斜メ前田慶次「どんなチート技能だよ」
ドラえもん・零式「きっと戦いにすらならない。奴らは一人で国を滅ぼすことができるんだ」

 飲んでいるうちに酔いが回ったのか、ドラえもん・零式は今までの自分の境遇について愚痴り始めた。

      _____
    / -、 -、   \
   /   |  ・|・  | 、    \
  / / `-●-′ \    ヽ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |/ ── |  ──   ヽ   |  < だいたい、ノーマルのドラが気に入らない
  |. ── |  ──    |   |    \________________
  | ── |  ──     |   l
  ヽ (__|____  / /
   \           / /
    l━━(零)━━━━┥

ドラえもん・零式「のび太とかいう子供相手に楽な仕事をしやがって」
斜メ前田慶次「子供たちのアイドルを悪く言うなよ」
ドラえもん・零式「映画にもなりやがって・・・ムカつくんだよ!」
斜メ前田慶次「大長編ドラえもんシリーズか」
ドラえもん・零式「我々、零式が大人相手にどれだけ苦労をしていると思っているんだ」
斜メ前田慶次「ノーマルは子供の担当で、零式は大人の担当なのか?」
ドラえもん・零式「そうだよ。駄目な子供のところにはノーマルが行き、」
ドラえもん・零式「駄目な成人男性のところには僕が行く」
ドラえもん・零式「そして、駄目な成人女性のところにはドラミ・零式が行くんだ」
斜メ前田慶次「ドラミ・零式の役割が一番大変そうだな」
ドラえもん・零式「だからドラミ・零式は性格が悪いんだよ」

 ドラえもん・零式の愚痴はとどまるところを知らない。

ドラえもん・零式「ライト兄弟のことは知っているだろう?」
斜メ前田慶次「飛行機を発明したっていう、アメリカの偉人だな」
ドラえもん・零式「彼らが偉人になれたのは、僕のおかげなんだぞ」
ドラえもん・零式「この写真を見たまえ。彼らは実はこんなんだったんだ」

 そう言うと、ドラえもん・零式は一枚の写真を四次元ポケットから取り出した。曰く、ライト兄弟と会ったばかりの頃に撮影したとのことだが・・・

bakakyoudai.jpg

斜メ前田慶次「お前これ・・・馬鹿兄弟じゃねえか」
斜メ前田慶次「出す写真間違ってねえか? どう見てもドリフの・・・」
ドラえもん・零式「間違ってないよ。これは紛れもなく、ライト兄弟の写真だよ」
斜メ前田慶次「この馬鹿二人が、飛行機を開発したってのか? 信じられんな」
ドラえもん・零式「この二人を発明家にまで育てた僕の苦労を、誰も知らない」
ドラえもん・零式「我々零式の苦労を、誰も知らないんだよ・・・」

 そう呟くとドラえもん・零式は、湯飲み茶碗の酒を一気に飲み干した。
Date: 2012.10.28
Category: 信on
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韮崎合戦の巻

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 味方の伏兵に密書を渡すのはいいが・・・本当にこの中に人がいるのか!?

斜メ前田慶次「あのー・・・すんません」
伏兵「嫌っ! 見ないで!」
斜メ前田慶次「!?」
伏兵「もっと・・・もっと持ってきて・・・密書・・・」
斜メ前田慶次「わ、わかりました」

2012102502.jpg

武田家軍艦「この密書をお持ちくだされ」
武田家軍艦「運搬は敵に見つからぬよう、慎重にお願いしますぞ」
斜メ前田慶次「はあ・・・」

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斜メ前田慶次「ほら、密書だ」
伏兵「うふふ・・・もっともっと密書を・・・」
斜メ前田慶次「あのー・・・」
伏兵「嫌っ! 見ないでって言ってるでしょ!」
斜メ前田慶次「顔くらい見せてくれよ! 味方なんだろ!」
伏兵「嫌っ! いーーーーやーーーーっ!!」
斜メ前田慶次「だーっ! わかった! わめくなよ! 敵に見つかるだろうが!」
伏兵「密書・・・もっともっと・・・うふふ・・・」
斜メ前田慶次「気持ち悪いな・・・何なんだこいつ・・・」

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斜メ前田慶次「おい、密書だ! ・・・って、いねえ・・・」
斜メ前田慶次「一体何者なんだ・・・!? 伏兵ってのは・・・」

 木の筒に潜む謎の伏兵・・・彼、あるいは彼女の正体が明かされる日は、果たしてやってくるのだろうか。


<余談>

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 敵のLv64暗殺忍者を一騎打ちで撃破。絶対に負けると思ったのですけど、運が味方して勝てました。こういうこともあるものなのですね。終始ドキドキものでした。では今日の日記はこの辺で。
Date: 2012.10.25
Category: 信on
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ハーフタイム・後編の巻

 四半刻(30分)後、慶次と才蔵は三輪山の原野に敷かれたゴザの上に座り込み、静かに酒を酌み交わしていた。

斜メ前田慶次「大和の銘酒か、旨そうだな。俺にも分けてくれよ」
抜け忍の才蔵「嫌だッ! これは高かったんだッ!」
斜メ前田慶次「全くケチな野郎だ」

 そう呟くと慶次は、おもむろに懐から何かの機械のスイッチを取り出し、

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抜け忍の才蔵「ッ!?」

 ・・・ポチッと押したのだった。

抜け忍の才蔵「うわッ!」

 慌てて右に飛び、身構える才蔵。

抜け忍の才蔵「・・・!?」
斜メ前田慶次「おっおっおっおっ」

 「ウィンウィン」という音とともに、慶次の表情が恍惚に変わる。

斜メ前田慶次「やっぱり、ドラが貸してくれた、22世紀の携帯全身マッサージ機は効くなあ」
抜け忍の才蔵「・・・・・・」
斜メ前田慶次「ん? お前何してんの?」
抜け忍の才蔵「紛らわしいマネをするなッ! 焦るだろうがッ!」
斜メ前田慶次「何を焦っているのかさっぱりわからん」
抜け忍の才蔵「また地面が抜けるか、上から窯が降ってくるかと思っただろうがッ!」
斜メ前田慶次「だから今日は・・・あはあんっ!!」
抜け忍の才蔵「うわッ!?」

 慶次の喘ぎ声に驚き、反射的に後方倒立回転飛びをする才蔵。

抜け忍の才蔵「・・・ハアッ、ハアッ・・・」
斜メ前田慶次「おっと、気持ち良すぎて気味の悪い声を出してしまった」
斜メ前田慶次「ちょっと設定を弱くするか・・・ってお前さっきから何してんの?」
抜け忍の才蔵「・・・な、何でもないッ! こうなったら浴びるほど飲んでやるッ!」
斜メ前田慶次「うむ、それで良い。たまにはガス抜きが必要だ」

 その後は何事もなく、お互いの生まれや少年の頃の武勇伝、現在の仕事に対する愚痴と目標、恋バナなどとりとめのない会話が続いたのだった。すっかり酔いの回った才蔵、いつの間にか慶次の持ってきた瓢から酒を注いでいる。

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抜け忍の才蔵「・・・ヒック。前田慶次を、か・・・」
斜メ前田慶次「おう、必ず倒してみせるぜ」
抜け忍の才蔵「手伝えないが、せいぜいがんばれ」
斜メ前田慶次「はっ、お前なんかが徒党にいたら、かえって足でまといにならあ」
抜け忍の才蔵「ところで・・・」
斜メ前田慶次「ん?」

 いよいよ本題に入ろうとする才蔵であった。

抜け忍の才蔵「なぜだ」
斜メ前田慶次「なぜって?」
抜け忍の才蔵「なぜ俺を焼き殺そうとするんだッ」
斜メ前田慶次「さて・・・・・・!?」

 空を眺め、考え込む慶次。

抜け忍の才蔵「何びとかのためかッ!?」
斜メ前田慶次「まさか!! ハハハ」
斜メ前田慶次「・・・うーむ」
抜け忍の才蔵「ッ!?」
斜メ前田慶次「本当に、なぜなんだろう・・・」

 ・・・この男は確たる理由もなく、俺を焼き殺そうとしていたというのか!?

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抜け忍の才蔵「理由がないはずはあるまいッ!! よく考えろッ!!」
抜け忍の才蔵「理由もなく焼き殺されてたまるかッ!!」
斜メ前田慶次「左様・・・強いて言えば、意地とでもいうかな」
抜け忍の才蔵「意地ッ!? 傾奇者の意地とでもいうのかッ!?」
斜メ前田慶次「人としての意地でござる」

 わからん、何の意地なのかさっぱりわからん・・・才蔵の脳はすっかり混乱しきっていた。

抜け忍の才蔵「その意地、あくまで立て通すつもりか・・・ッ!?」
斜メ前田慶次「やむを得んな」
抜け忍の才蔵「・・・いや、やむを得なくないだろッ!」
抜け忍の才蔵「そんなもん、お前のサジ加減一つだろうがッ!」
斜メ前田慶次「やむを得んものはやむを得ん」
抜け忍の才蔵「その意地、立て通せると思うかッ!?」
斜メ前田慶次「手前にもわかりませぬ」

 そして慶次は微笑した。ちょっと照れたような、含羞の微笑だった。才蔵はこの微笑に痺れた・・・!


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抜け忍の才蔵「・・・って、んなわけねーだろッ!」
抜け忍の才蔵「ちょッ! 皆さんッ! こいつのしようとしていることは猟奇殺人ですからねッ!」
斜メ前田慶次「誰もいない空間に突然叫び出したりなんかして、どうしたんだよ」
抜け忍の才蔵「・・・ッ! こっちの話だッ!」
抜け忍の才蔵「お前のしていることは異常だって言ってるんだッ!」

hananokeiji.jpg

斜メ前田慶次「だがそれがいい!!」
抜け忍の才蔵「よくないわッ!!」
抜け忍の才蔵「『花の慶次』の前田慶次のお面なんか作ってきやがってッ! 脱げッ!」

 お面を脱がされ、バッタモノの斜メ前田慶次に戻った慶次であった。

斜メ前田慶次「せっかく作ってきたのに、何すんだよ」
抜け忍の才蔵「いちいち芸が細かいんだよッ! お前は田代まさしかッ!」
斜メ前田慶次「ああもう、そう興奮するなよ、ほら飲め」

 ・・・その後二人の酒宴は、暗くなるまで続けられたという。
Date: 2012.10.24
Category: 信on
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ハーフタイム・前編の巻

 この日。抜け忍の才蔵は、数人のプレイヤーとその家臣たちの相手が終わり、もはやすることが無くなっていた。誰もいない三輪山の原野を眺め、一人佇む才蔵。

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抜け忍の才蔵「あの頃の賑わいが嘘のようだ・・・」

 家臣団が導入され、多忙を極めた日々を思い出しながら呟く。

抜け忍の才蔵「ここを卒業していった連中は、元気でやっているんだろうか・・・」
斜メ前田慶次「何をたそがれてんだよ」
抜け忍の才蔵「うおッ!」

 突然の慶次の出現に驚愕する才蔵であった。

抜け忍の才蔵「何をしに来たッ!」
斜メ前田慶次「そんなに構えるなよ。今日はプライベートで来たんだ」
抜け忍の才蔵「ぷらい・・・べえと? 南蛮の言葉はわからん」
斜メ前田慶次「遊びに来たってことだ」
抜け忍の才蔵「遊びに!?」

 才蔵が俄かには信じられないのも無理はない。何しろ過去三度も、あのような目に遭わされたのだ。怪訝な様子の才蔵には目もくれず、地面にゴザを敷き、酒の支度をする慶次。

斜メ前田慶次「ほれ、とりあえず飲めよ。今日はもう店じまいなんだろう?」

 湯飲み茶碗を差し出すも才蔵、頑として受け取ろうとしない。

抜け忍の才蔵「酒に眠り薬でも入っているんだろうッ! そんな手に引っかかる俺だと思うかッ!」
斜メ前田慶次「んなもん入ってねえよ」
抜け忍の才蔵「では、その茶碗に眠り薬を塗りこんでいるなッ!」
斜メ前田慶次「おいおい、俺がお前を眠らせてどうしようってんだよ」
抜け忍の才蔵「窯に放り込む気だろうがッ!」
斜メ前田慶次「ハッハッハッハ」

 心底、おかしくてたまらないという様子で笑い出す慶次であった。

抜け忍の才蔵「・・・何がおかしいッ!」
斜メ前田慶次「お前さあ」
抜け忍の才蔵「何だッ!」
斜メ前田慶次「いい加減、俺と窯を結び付けて考えるのをやめろよ」

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抜け忍の才蔵「お前が言うなあああああーーーーーッ!」
抜け忍の才蔵「ちょッ! 俺間違ってないですよねッ!? 皆さんッ!!」
斜メ前田慶次「誰もいない空間に突然叫び出したりなんかして、どうしたんだよ」
抜け忍の才蔵「・・・ッ! こっちの話だッ!」
斜メ前田慶次「きっと疲れてんだよ。ほら、飲め」
抜け忍の才蔵「その瓢も、中に入っている酒も、湯飲み茶碗も信用できんなッ!」
斜メ前田慶次「全くしょうがない奴だな。ほれ」

 そう言うと慶次は、才蔵にいくらかの金を投げてよこした。

抜け忍の才蔵「何だッ、この金は!?」
斜メ前田慶次「そんなに俺のことが信用できないんじゃしょうがねえ」
斜メ前田慶次「それで自分の分の酒と茶碗とつまみを買ってこい。俺のおごりだ」
抜け忍の才蔵「・・・・・・」
斜メ前田慶次「俺は先に飲んでるからな」

 呆気に取られている才蔵、その場から一歩も動かず慶次を見つめている。一方慶次は、先ほど才蔵に渡そうとした湯飲み茶椀に酒を満たし、一人飲み始めたのであった。

抜け忍の才蔵「・・・おいッ」
斜メ前田慶次「何だよ、早く行って来いよ」
抜け忍の才蔵「この才蔵、他人から施しを受けるほど落ちぶれてはおらん」
斜メ前田慶次「そうかい」
抜け忍の才蔵「自分の金で買ってくる・・・待ってろッ!」
斜メ前田慶次「おう」
抜け忍の才蔵「ドロン」
斜メ前田慶次「・・・古っ!」

 慶次が言葉を漏らした瞬間にはすでに、才蔵の姿はまるで煙のように消えて無くなっていた。

続く
Date: 2012.10.23
Category: 信on
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入れてくれよ、の巻

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茶店主「らっしゃい!」
斜メ前田慶次「熱い酒と、何か気の利いたつまみを二人分頼む」
茶店主「喜んで!」

 三輪山にて才蔵を撃破し、特化技能目録を手に入れた兼続と慶次は、早速祝杯を挙げるべく春日山の茶店を訪れていた。

曲江兼続「慶次殿は、いつもこのようなところで酒を飲まれるのですか?」
斜メ前田慶次「まあいつも茶店だな」
曲江兼続「拙者は春日山の茶店で酒を飲むのは初めてです」
斜メ前田慶次「固くならなくていいんだよ、好きなものを注文すればいいんだ」
斜メ前田慶次「ここの勘定は俺が持つから、何でも頼め」
曲江兼続「では遠慮なく」

 そうして半刻(1時間)ほどが過ぎ、二人とも良い感じに酒が回ってきたところで、兼続が何か思い出した様子で慶次に尋ねた。

曲江兼続「ところで慶次殿、すぐそこの居酒屋には入ったことはありますか?」
斜メ前田慶次「居酒屋? 春日山にそんなもんあったか?」
曲江兼続「ええ、すぐそこです。拙者も入ったことはないですが」
斜メ前田慶次「いい機会だから、行ってみようぜ。オヤジ、勘定を頼む」
茶店主「へい!」

 ・・・兼続の言うとおり、居酒屋は茶店のすぐそばにあった。

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斜メ前田慶次「おお。まさに居酒屋だな」
曲江兼続「戸を閉め切ってますね。営業はしているんでしょうか?」
斜メ前田慶次「中からワイワイガヤガヤ聞こえてくるし、ほれ、すぐそこに」
曲江兼続「ああ」
斜メ前田慶次「勘定を済ませて出てきた客もいるし、間違いなくやってるだろ」

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博徒「うー・・・・・・飲み過ぎて頭いてえ・・・・・・」
博徒「こんなときは、やっぱ迎え酒だよなあ、大将?」
斜メ前田慶次「オヤジ、風邪引くぞ。早く帰んな」

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博徒「うるせえな、説教なんざ聞く気はねえよ!」
博徒「それより酒だ! 酒持ってこい!」
斜メ前田慶次「・・・放っておくか」
曲江兼続「放っておいたら凍死する気温ですが、大丈夫でしょうか?」
斜メ前田慶次「大丈夫だ、戦国の世の人間は滅多なことでは死なん」

 慶次の言うとおり、戦国の世の人間の生命力は驚異的で、平成の世の人間とは全く比べ物にならない。刀で斬られても、銃で撃たれても死なない。怪物に身体を喰い破られても死なない。しかし何故か餓死だけはする。

斜メ前田慶次「オヤジは放っておいて、中に入ってみようぜ」

 慶次、引き戸を引こうとするも、何故か開かない。仕方なくノックをすると、包丁を手にした店の主人が中から顔を覗かせたのであった。

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斜メ前田慶次「うおっ! びっくりするじゃねえか」
居酒屋店主「・・・・・・」
斜メ前田慶次「二人だけど、入れるかな?」

 ・・・慶次が質問をした瞬間、

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                |┃┃
                |┃┃ ピシャッ!
                |┃┃

 と音を立て、戸は固く閉ざされたのであった。

斜メ前田慶次「おいっ!」
曲江兼続「なっ!?」
斜メ前田慶次「おい、開けろこら!」
斜メ前田慶次「・・・くっ、鍵がかかってやがる! 居酒屋なのに!」

 やがて店の中からドッと笑い声が聞こえてきた。慶次たちをあざ笑っているのであろう。

斜メ前田慶次「・・・くそっ! ふざけやがって、こうなりゃあ戸をぶち破って入ってやる!」
曲江兼続「・・・慶次殿! 慶次殿!」
斜メ前田慶次「どうした!?」
曲江兼続「そこに・・・貼り紙が・・・」


 『プレイヤーキャラクターとその家臣お断り』


斜メ前田慶次「な・・・何だこりゃあ・・・」
曲江兼続「どうやら我々は、招かれざる客だったようですね・・・」
斜メ前田慶次「くそっ、胸糞悪い! 茶店で飲み直しだ。行くぞ、兼続殿」
曲江兼続「わ、わかりました」
斜メ前田慶次「・・・潰れちまえ、こんな店」

 慶次と兼続が去ってからも、店の中は相変わらずワイワイガヤガヤと盛り上がっている様子であった。ひょっとしたら各街に存在する居酒屋は、プレイヤーたちが足を踏み入れることのできない、NPCたちの楽園なのかもしれない。
Date: 2012.10.21
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曲江兼続の特化取得の巻

2012102001.jpg

 - 三輪山にて撮影 -

斜メ前田慶次「兼続殿、心の準備はよろしいか?」
曲江兼続「・・・先ほどから、武者震いが収まりません」
斜メ前田慶次「緊張しなくていい。作戦どおりに動けば、必ず成功する」
曲江兼続「・・・ははっ!」
斜メ前田慶次「いくぞ!」





 一方、慶次と兼続の接近に気が付いていない才蔵は、何かに怯えている様子で、独り言を漏らしながらきょろきょろと辺りを見回していた。

抜け忍の才蔵「・・・おそらく、いや間違いなく今日、奴らはやって来る・・・ッ」
抜け忍の才蔵「捕まってたまるか・・・放り込まれてたまるか・・・ッ!」
斜メ前田慶次「よう、才蔵」
抜け忍の才蔵「うおッ!」

 羽交い絞めにされることを意識し過ぎたのか、正面から現れた慶次と兼続を見て仰天する才蔵であった。慌てて飛び退り、刀を抜く才蔵。

抜け忍の才蔵「・・・来やがったなッ!」
斜メ前田慶次「何てザマだ、才蔵。忍び失格だな」
抜け忍の才蔵「黙れッ!」
曲江兼続「ここでよろしいですか?」
斜メ前田慶次「うむ」

 以前、拾丸が使用した組み立て式の窯を地面に下ろす兼続。軽くはないが、耐久性は高い。

抜け忍の才蔵「・・・くッ! やはり貴様らッ!」
斜メ前田慶次「今日こそは焼け死んでもらうぞ、才蔵」
抜け忍の才蔵「・・・だからッ! いい加減に俺と窯を結び付けて考えるのをやめろッ!」
斜メ前田慶次「俺がこいつを捕まえるから、兼続殿はそれまでに組み立てを完成させてくれ」
曲江兼続「わかりました!」
抜け忍の才蔵「忍びをナメるなッ! そう簡単には捕まらんぞッ!」

 才蔵の手から放たれた手裏剣を、槍ではじき飛ばす慶次。「キーン!」という音が辺りに響き、これが鬼ごっこ開始の合図となった。才蔵を捕獲すべく突進してきた慶次を、楽々とかわす才蔵。

斜メ前田慶次「・・・さすがにすばしっこいな」
抜け忍の才蔵「正面から忍びを捕まえられると思うかッ!」
斜メ前田慶次「オラアッ!」
抜け忍の才蔵「ムンッ!」

 飛びついてきた慶次を後方倒立回転飛びでかわし、手裏剣を投げ、すかさず右へ飛ぶ。必死に追う慶次だが、徐々に息が上がってきた。何せ相手は腐っても忍者である。素人の手で捕えるのは不可能と言えた。

2012101501.jpg

抜け忍の才蔵「・・・腐ってないわッ!」
斜メ前田慶次「ハア、ハア・・・何を独り言を言ってやがる・・・」
抜け忍の才蔵「どうした? 息が上がってきてるんじゃないか?」
斜メ前田慶次「・・・うるせえ! いくぞ!」
抜け忍の才蔵「ワハハハ! ほらほら、捕まえてみろッ!」
斜メ前田慶次「・・・くっ! ハア、ハア・・・」

 ドヤ顔で側転した才蔵の身体に異変が起こった。何と、「ボコオッ」という音とともに着地先の地面が崩れ落ちたのである。

抜け忍の才蔵「なッ!?」

 為すすべなく転落し、頭部と右半身を強打する才蔵。

抜け忍の才蔵「ソメゴロッ!」
斜メ前田慶次「・・・馬鹿め、かかったな! 兼続殿!」
曲江兼続「ははっ!」
斜メ前田慶次「急いで薪に火をくべろ!」
曲江兼続「わかりました!」
抜け忍の才蔵「・・・ば、馬鹿なッ・・・これは一体・・・ッ」
斜メ前田慶次「兼続殿考案の、落とし込み式の窯だ!」

 窯の中に落ちた才蔵に叫ぶやいなや、上から蓋を閉じ、身体を乗せる慶次。

抜け忍の才蔵「・・・く、くそッ! ここから出せッ!」
斜メ前田慶次「俺に誘導されていることに気が付かなかったようだな」
抜け忍の才蔵「な、何だとッ!?」
斜メ前田慶次「お前がこの窯で焼け死んだら、俺たちの勝ち」
斜メ前田慶次「お前が窯から脱出し、俺と兼続殿を討ち取ったら、お前の勝ちだ」
斜メ前田慶次「さあ、お手並み拝見だ! 『窯隠れの才蔵』さんよ!」
斜メ前田慶次「兼続殿! 薪をどんどん放り込め!」
曲江兼続「わかりました!」
窯隠れの才蔵「やめろーーーーーッ!!」

 才蔵、必死に両足と両腕を突っ張り、頭上の蓋をどかそうとするも、慶次の全体重がかかっているため、どかすことができない。熱さと恐怖で全身が汗にまみれている。そしてそんな才蔵とは対照的に、慶次は悠々と蓋の上で煙管を吹かしていた。

斜メ前田慶次「こいつぁ、楽でいい。さすがは兼続殿だ」
窯隠れの才蔵「だ、出せッ! 熱いッ!!」
斜メ前田慶次「駄目だ。そのまま焼け死ね」
窯隠れの才蔵「出せーーーーッ!」
斜メ前田慶次「君がッ! 死ぬまで! 蓋の上にいるのをやめないッ!」
窯隠れの才蔵「くッ・・・! ち、ちくしょう・・・・ッ」
窯隠れの才蔵「も・・・もう・・・」

 才蔵の抵抗が徐々に弱くなっていき、そしてとうとう・・・蓋の下からの力が一切かからなくなったのであった。

斜メ前田慶次「やった・・・やったぞ! ついに俺は才蔵に勝った!」
曲江兼続「おめでとうございます!」
斜メ前田慶次「実は俺も多少熱かったが、そんなことは大した問題じゃあない」
斜メ前田慶次「この勝利は兼続殿のおかげだ・・・ありが」

 兼続に礼を言いかけた慶次の前に、ところどころ焼け焦げた忍び装束をまとい、衰弱した才蔵が現れた。

斜メ前田慶次「・・・な、何だと!?」

 さすがに驚きを隠せない慶次であった。

窯隠れの才蔵「ハアッ・・・ハアッ・・・」
斜メ前田慶次「馬鹿な、一体どうやって脱出しやがった・・・」
窯隠れの才蔵「この日のために、『窯抜けの術』を修得していたことをすっかり忘れていた・・・」
窯隠れの才蔵「危ないところだったッ・・・ハアッ・・・ハアッ・・・」
斜メ前田慶次「窯抜けの術だと!?」
窯隠れの才蔵「と、ところでッ・・・」
斜メ前田慶次「何だよ」
窯隠れの才蔵「熱いッ! 何をするんだ貴様ッ!」
斜メ前田慶次「くっくっく・・・計算通り衰弱してるな。兼続殿、かかれ!」
曲江兼続「ははっ!」
窯隠れの才蔵「・・・ちょッ! 待ってくれ変身させてくれッ」
曲江兼続「嫌だ!」

2012102002.jpg

窯隠れの才蔵「くっ! ひ、卑怯者め・・・」
斜メ前田慶次「さて、首を頂くとするか・・・ん!?」
斜メ前田慶次「き、消えた!? 馬鹿な・・・!」

 ・・・兼続の三連撃で倒されたはずの才蔵の姿が、いつの間にか消え失せていた。決して油断はしていないはずだったが・・・この時、慶次は忍びの恐ろしさを改めて認識することになったのであった。

曲江兼続「特化技能目録だけ残して、消えましたな・・・」
斜メ前田慶次「窯隠れの才蔵・・・またどこかで会う気がするぜ・・・」
Date: 2012.10.20
Category: 信on
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元気がみなぎる呪文の巻

2012101701.jpg

訓練所長「力任せなんて、ダーメ」
訓練所長「・・・・・・そうそう、いい感じよ」
訓練所長「ふふっ、上手じゃない、あなた」

 美人の訓練所長に褒められ頬を赤らめる兼続と、不機嫌そうにその姿を眺める慶次の姿を、某城下町の訓練施設『訓練所・参』の前に見出すことができる。

曲江兼続「慶次殿、当分ここで訓練を続けてもよろしいですか?」
斜メ前田慶次「駄目だ」
曲江兼続「ええっ!?」
斜メ前田慶次「お主、やっぱり腕立て伏せしろ。こっちに来い」
曲江兼続「そんな! 何故ですか!?」
斜メ前田慶次「つべこべ言わずに来るんだ!」

2012101702.jpg

訓練所頭「来たなッ! 来てしまったなッ!」
訓練所頭「もう来てくれないのかとしんぱ・・・・・・心配してなかったぞッ!」
訓練所頭「さあ、どんな修行をするのだッ!?」
斜メ前田慶次「腕立て伏せだ」
曲江兼続「慶次殿! 何故ですか!? お答え下され!」

 不満の色を隠せず、執拗に慶次に喰い下がる兼続であった。

斜メ前田慶次「腕立て伏せのほうが効くんだよ! ほら、早く這いつくばれ!」
曲江兼続「どの施設で訓練をしても変わらないはずでは!?」

 兼続の言うとおり、同じ系統の施設であれば、効果はどれも変わらない。しかし慶次は頑として、兼続の訴えに耳を貸そうとはしなかったのであった。

斜メ前田慶次「いいから早くせんか!」
曲江兼続「理由をお聞かせ下され!」
斜メ前田慶次「ずるいからだ・・・」
曲江兼続「えっ? よく聞こえませんでした。いま一度・・・」
斜メ前田慶次「・・・と、とにかく始めるぞ! ほら、早く這いつくばれ」

 渋々、地面に這いつくばる兼続であった。

斜メ前田慶次「腕立て伏せをしながら、俺の掛け声に続けて同じように叫べ」
曲江兼続「わ、わかりました・・・ハア・・・」
斜メ前田慶次「いくぞ! パイオツ カイデー!」
曲江兼続「ぱ!? ぱいおつ・・・かいでー!」
斜メ前田慶次「パイオツ ゴイスー!」
曲江兼続「ぱいおつ・・・ごいすー!」
斜メ前田慶次「ビーチク ロイクー!」
曲江兼続「び、びーち・・・・・・あ、あの! すみません!」
斜メ前田慶次「どうした?」
曲江兼続「この掛け声はどういった意味なのですか?」
斜メ前田慶次「気にしなくていい。強いて言えば・・・元気がみなぎる呪文みたいなもんだ」
曲江兼続「は、はあ・・・」
斜メ前田慶次「すぐそこの、訓練所長さんに聞こえるように叫ぶんだぞ」
曲江兼続「わ、わかりました・・・」

 半信半疑の表情で、再び腕立て伏せの体勢に戻る兼続。

斜メ前田慶次「・・・よし、続けるぞ! ツーケー シダルマー!」
曲江兼続「つ、つーけー しだるまー!」

 何故かエロ業界用語を叫ばされつつ腕立て伏せを続けた兼続は、いつしかレベル46になっていたのであった。しかし、桶狭間・長篠デビューには、まだまだ遠い。
Date: 2012.10.18
Category: 信on
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お前誰だよ、の巻

 春日山は斜メ前田慶次の自室にて。
      _____
    / -、 -、   \
   /   |  ・|・  | 、    \
  / / `-●-′ \    ヽ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |/ ── |  ──   ヽ   |  < 慶次君、入るよ・・・って、うおっ!?
  |. ── |  ──    |   |    \________________
  | ── |  ──     |   l
  ヽ (__|____  / /
   \           / /
    l━━(零)━━━━┥

斜メ前田慶次「驚いたか?」

 ドラえもん・零式が肝を抜かれたのも不思議ではない。何と慶次、先日の大決戦で討ち取った武将の頭蓋骨を使って杯を作り、冷酒を旨そうに飲んでいたのであった。

ドラえもん・零式「織田信長のマネなんかしちゃって・・・君も趣味が悪いな」
斜メ前田慶次「何しろ初めて討ち取った武将だからな。記念だよ、記念」

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ドラえもん・零式「君もついに戦場で大将首を上げられるようになったんだね」
ドラえもん・零式「隠れ里の頃の君からは想像もつかないよ。これはめでたい」
斜メ前田慶次「お前も湯飲み茶碗持って来いよ。乾杯しようや」
ドラえもん・零式「うん。ちょっと待っててくれ」

 間もなく湯飲み茶碗を持ったドラえもん・零式が再び慶次の自室に現れ、二人だけで堀池元盛討ち取りの祝杯を挙げたのであった。

斜メ前田慶次「乾杯!」
ドラえもん・零式「乾杯!」

 二人とも喉を鳴らしながら、恍惚とした表情で冷酒を胃に流し込んでいく。

斜メ前田慶次「ぷはっ!」
ドラえもん・零式「昼から飲む酒はたまらないね! それもめでたいことだからなおさらだ」
斜メ前田慶次「ところでよぉ」
ドラえもん・零式「何だい?」
斜メ前田慶次「・・・堀池元盛って誰?」
ドラえもん・零式「・・・さあ?」

 ・・・堀池元盛って誰ですか(;´Д`)
Date: 2012.10.16
Category: 信on
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仕込みと打ち合わせの巻

 ・・・妙だ。この感じは一体何なんだ!? 何か、何かとてつもなく邪悪な意思が働いているッ・・・!

抜け忍の才蔵「俺のすぐ後ろでッ!」

 才蔵が叫びながら振り返ると、果たしてそこには慶次と兼続の二人が、近隣で雇ったのであろう農民を相手に仕事の指図を行っていた。ところは三輪山。一面に咲くコスモスの花が秋の訪れを感じさせた。

斜メ前田慶次「機材はそこに。薪は・・・そうだなこのあたりで」
曲江兼続「場所はここに定めるのがよろしかろうと思います」
農民「へい!」
抜け忍の才蔵「・・・おいッ!」

2012101501.jpg

抜け忍の才蔵「貴様ら何をしているッ!」
斜メ前田慶次「あ、すみません今プライベートなんで・・・」

 あたかも平成の世の芸能人のような、面倒くさがった態度で才蔵に接する慶次。

抜け忍の才蔵「何をわけのわからんことを言っているッ! ここで何をしているんだッ!」
斜メ前田慶次「おいおい、こっち向いてちゃあ駄目だろう」
斜メ前田慶次「レベル50の家臣を連れたプレイヤーさんが来ちまうぞ?」
斜メ前田慶次「職務放棄はいかんな、職務放棄は」
抜け忍の才蔵「くッ・・・!」

 覆面に隠れているため確認することはできないが、この時才蔵の顔はすっかり紅潮し、鼻息も荒くなっていた。怒りに震え、定められた方向に視線を戻す才蔵であった。

斜メ前田慶次「さあて、どう焼き殺すかのう!」
抜け忍の才蔵「・・・おいッ!」

2012101501.jpg

抜け忍の才蔵「何を物騒な話をしているッ!」
斜メ前田慶次「こっち向くなって言ってんだろ。仕事を全うしろ」
抜け忍の才蔵「できるかッ!」
斜メ前田慶次「コーエーテクモゲームスに通報されたいか?」
抜け忍の才蔵「くッ・・・!」

 両手の拳を握りしめながら、再び視線を元の方向に戻す才蔵。

曲江兼続「・・・拙者としては、距離はこのへんが・・・」
斜メ前田慶次「ふむ・・・確かに・・・」
曲江兼続「・・・して・・・言葉巧みに・・・」
斜メ前田慶次「ふむう・・・なるほど・・・さすがは兼続殿・・・」

 ボソボソと打ち合わせをする二人の声が、才蔵をさらに苛立たせたが、振り返ることはできない。

斜メ前田慶次「・・・そして、そのタイミングで一気にボワッと、ってえわけか」
曲江兼続「さよう。ボウ、ボウと」
斜メ前田慶次「メラメラっとな」

 もう耐えることはできなかった。

抜け忍の才蔵「・・・おいッ!」

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抜け忍の才蔵「物騒な話をするなと言ってるだろうがッ!」
斜メ前田慶次「こっち向くなって言ってんだろうが! 炎の抜け忍、才蔵!」
抜け忍の才蔵「炎の、をつけるなッ! 貴様らいい加減にせんかァーーーーーッ!!」

 三輪山の空は、今日も晴れ渡っていた。
Date: 2012.10.15
Category: 信on
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明日に向かって走れ!の巻

見張り兵「これは斜メ前田さま。では早速、始めましょう!」

2012101301.jpg

斜メ前田慶次「うむ。血反吐を吐くまで走らせてやってくれ」
曲江兼続「ひいっ」

 ・・・この日。慶次は兼続を連れて、とある城下町の櫓を訪れていた。兼続の生命力を上げるためである。

斜メ前田慶次「走り込みが終わった後は、場所を変えて腕立て伏せだ」
曲江兼続「か、堪忍して下され。拙者、本当に体力には自信が無くて」
斜メ前田慶次「その体力を上げるために来たんだろうが!」
斜メ前田慶次「ところで、具足はちゃんと持って来たんだろうな?」
斜メ前田慶次「あ、あれに・・・」

 兼続が指差した先には、鎧に籠手、そして「受」の前立ての付いた兜の一式が置かれていた。

斜メ前田慶次「よしよし。走る時にはこれ全部着けて走るんだぞ」
曲江兼続「じょ、冗談じゃありません! こんなもの着けたら重くてどうにもなりません」
斜メ前田慶次「馬鹿者! お主はそれでも侍か!」
斜メ前田慶次「戦場でもそんな泣き言を言うつもりか!」
曲江兼続「とにかく、嫌なものは嫌です」
斜メ前田慶次「ころしてでも きさせる」
曲江兼続「な なにをする きさまー!」

 慶次と兼続はとある城下町の櫓の前でもみ合った。

斜メ前田慶次「・・・ふう。これで全部だな」
曲江兼続「お、重たい・・・お願いです、脱がせて下され・・・」

 具足を身に纏い、「受」の前立て付き兜を被った兼続の顔が苦痛で歪んでいた。

斜メ前田慶次「(愛じゃなくて受、かよ、さすがはバッタモノ・・・)」
斜メ前田慶次「(というか、何でこんな男が茶店娘たちにモテモテなんだ、ちくしょう・・・)」

 答えは至極簡単である。兼続がイケメンだからに他ならない。自分はつい先日、茶店娘たちに殺されかけたというのに、何なのだ、この違いは。慶次は嗜虐心がふつふつと沸き上がってくる感覚を覚えた。

見張り兵「準備はよろしいですか?」
斜メ前田慶次「おう。さあ行け、兼続殿!」

 叫ぶや否や、慶次は槍の柄で兼続の尻を思いっきりぶっ叩いた。

曲江兼続「ひぎいっ!」
斜メ前田慶次「走らん限り、ケツを叩き続けるぞ。ほら、走らんか!」

 よたよたと走り始める兼続の、すぐ後ろを追う慶次。

斜メ前田慶次「ただ走るだけじゃ面白くない。俺の後に続けて唄え」
曲江兼続「そ、そんな・・・ハアッハアッ・・・」
斜メ前田慶次「ファミコンウォーズが出ーるぞ♪」
曲江兼続「ふぁ、ふぁみ・・・?」
斜メ前田慶次「声が小さい! また叩かれたいか!」
曲江兼続「ひいっ! ファ、ファミコンウォーズが出ーるぞ!」
斜メ前田慶次「こいつはどえらいシミュレーション♪」
曲江兼続「こいつはどえらい・・・ハアッハアッ・・・シミュレーション!」

 何故かファミコンウォーズの唄を唄わされながら走り続け、「のめりこめる!」と叫ばされながら腕立て伏せを続けた兼続は、いつしかレベル41になっていたのだった。しかし、桶狭間・長篠デビューには、まだまだ遠い。
Date: 2012.10.13
Category: 信on
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城とも申請ありがとうございます

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 城とも申請ありがとうございます! 承認させて頂きました。最近、リアルのほうが少し忙しくなってきまして、徐々に更新のスピードが落ちていますが、前田慶次打倒まで頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします!
Date: 2012.10.13
Category: 信on城下町
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50万石超えました、の巻

 城下町『斜メ前田郷』の石高がようやく50万石を超えたこの日。慶次はふとした油断から茶店娘たちに竹槍で追い回され、新たに設置した名所『鳥取砂丘』の頂にまで追い詰められていた。

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 周囲をぐるりと囲まれ、逃げ道は無い。

斜メ前田慶次「・・・話せばわかるって! 落ち着け! いや落ち着きなさい!」
茶店娘1「わかり合うことなんかないよ! 覚悟しな!」
斜メ前田慶次「観光名所ができたんだから、今に観光客が押し寄せるようになる」
斜メ前田慶次「そうすりゃ生活も潤うようになる。それまでの辛抱だ!」
茶店娘1「ふざけたこと言ってるんじゃないよ!」
茶店娘1「こんなボタ山を誰が見に来るってんだい!」
斜メ前田慶次「それを俺に言われても困るんだよ!」

 その時、茶店娘16と21が竹槍の穂先で慶次の尻を小突いた。

斜メ前田慶次「あうん!」
茶店娘1「気持ち悪い声上げてんじゃないよ!」
斜メ前田慶次「おいそこの奉行所の者、何とかしてくれ!」

2012101102.jpg

奉行「ホホホ、退屈じゃの。おや、麿になにか用かの?」
斜メ前田慶次「助けろってんだよ! 奉行所だろ!」

 奉行はあくまで関わり合いになりたくないらしく、とぼける姿勢を崩そうとしない。

奉行「ホホホ、退屈じゃの。おや、麿になにか用かの?」
斜メ前田慶次「・・・この人でなしが!」
斜メ前田慶次「だいたい何で奉行所に麿がいるんだ! おかしいだろ!!」
奉行「ホホホ、退屈じゃの。おや、麿になにか用かの?」
茶店娘8「ぎゃあぎゃあ喚くんじゃないよ!」

 茶店娘8と茶店娘13が慶次の両脇を竹槍の穂先で小突いた。

斜メ前田慶次「はふうん!」
茶店娘2「気持ち悪い声上げてんじゃないよ!」
斜メ前田慶次「鳥取砂丘なんだから・・・絶対観光客来るって・・・」
茶店娘19「こんなものが鳥取砂丘なもんか!」
茶店娘7「鳥取砂丘ディスってんのかい!」
斜メ前田慶次「ディスるとか、どこで覚えたんだよそんな言葉・・・」

 答えず、竹槍を構えたまま一歩前進する茶店娘1。

茶店娘1「・・・兼続さまをどこへやった?」
斜メ前田慶次「兼続・・・?」
茶店娘1「とぼけるんじゃないよ! あんたが連れ出したんだろ!?」

 そうだそうだ、とぼけるななど、一斉に声が上がった。

斜メ前田慶次「あいつなら、俺が引き取った」
斜メ前田慶次「近いうちに、俺が男にしてやるつもりだ」

 慶次にしてみれば、一人前の侍に育ててやるという意味での発言だったのだが、どうやら茶店娘たちは別の意味に捉えたらしい。一同、慶次の下半身に視線を集中し、眉をしかめた。

斜メ前田慶次「・・・な、何だお前ら! 揃いも揃ってBL的な発想しやがって!!」
斜メ前田慶次「だいたい、あいつをここに閉じ込めてどうするつもりなんだ!?」
茶店娘1「兼続さまの面倒はあたしらが見る」
斜メ前田慶次「あいつを解き放て! あいつは人間だぞ!」

 この慶次の発言に、一斉に罵声が飛び交った。

茶店娘3「黙れオッサン!」
茶店娘17「あんたにあの人の不幸が癒せるのか!」
茶店娘14「あんたにあの人が救えるか!」
斜メ前田慶次「・・・ああもう! 一斉に叫ぶな! 全然聞き取れねえ!」
斜メ前田慶次「でも今、オッサンって聞こえたぞ! おい誰だ今オッサンって言ったのは!!」

 「オッサン」という言葉に敏感に反応する慶次の尻を、またしても竹槍の穂先が襲った。

斜メ前田慶次「あはあん!」
茶店娘1「気持ち悪い声上げてんじゃないよ!」
茶店娘1「みんな、こいつを田楽刺しにしてやりな!」

 29人の茶店娘たちの竹槍が一斉に慶次の心臓に向けられた。あとは茶店娘1の合図一つである。まさに絶体絶命と言えた。

斜メ前田慶次「・・・こ、こうなりゃ腹を切ろうじゃねえか!」
茶店娘1「何だって!?」
斜メ前田慶次「お望みどおり死んでやるってんだ! 下がれ。下がらねえと・・・」
斜メ前田慶次「血しぶきが顔にかかっても責任は取れねえぞ」

 切腹を見るのは初めてなのであろう。茶店娘たちは全員色を失い、二歩から三歩後ずさった。

斜メ前田慶次「よく見ておけ」

 そう言い放つや慶次、何と瞬く間に下半身を露出させ、イチモツと尻を白日の下に晒したのであった。これに度肝を抜かれた茶店娘一同、まるで蜘蛛の子を散らすようにそれぞれの店へと駆け散って行った。放心したように、その場に座り込む慶次。

斜メ前田慶次「く、苦し紛れだったがどうにか助かったな・・・」
斜メ前田慶次「でもまあ、考えてみりゃあ、」
斜メ前田慶次「『城下町』→『退出』で避難すりゃあ良かっただけの話じゃねえか・・・ちくしょう」

 『鳥取砂丘』の頂で一人打ちひしがれている慶次に、笑いながら話しかけてくる者がいた。

奉行「ホホホ、麿になにか用だったの?」
奉行「遠慮なく申すが良いぞ、ホホホ・・・」
斜メ前田慶次「・・・・・・」

 そしてそれから間もなく、

奉行「・・・きゃぼぶ!」
奉行「べぼらぶら!」

 無言で奉行の頬にビンタを打ち続ける慶次と、情けない悲鳴を上げ続ける奉行の姿がそこにあった。そして『斜メ前田郷』の鳥取砂丘の頂はいつしか、『粗チンの丘』と呼ばれるようになったという。
Date: 2012.10.11
Category: 信on城下町
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別れの杯の巻

斜メ前田慶次「それにしても寒い・・・おい拾丸」
拾丸「へい、旦那」
斜メ前田慶次「そこの茶店で熱いのを一杯引っ掛けようぜ。風邪引いちまう」

 慶次と拾丸、それにドラえもん・零式はいずれも大の酒好きで、飲まない日がない。何かと理由を付けては、とにかく飲む。この日も、慶次と拾丸は風邪の予防を理由に春日山両替所横の茶店に立ち寄り、熱い酒を注文していた。

斜メ前田慶次「そういや拾丸」
拾丸「へい、旦那」
斜メ前田慶次「春日山も金沢と同じで、おかしな気候だな」
斜メ前田慶次「何故か住宅街と城下町にだけ雪が降らねえ」
拾丸「全て異常気象という言葉で説明がつきます」
斜メ前田慶次「どんだけだよ」

 ・・・二人がそんな会話を交わしつつチビチビと飲っていたところ、息を荒げて慶次に話しかけてくる者がいた。

前村助右衛門「・・・ここにいたのか! 探したぞ慶次!」
斜メ前田慶次「おお、助右衛門じゃないか! 久しぶりだな。無事だったのか?」
前村助右衛門「いつの間にか引っ越しおって・・・一言あってもいいじゃないか」
斜メ前田慶次「すまん」
前村助右衛門「横に座っていいか?」
斜メ前田慶次「おう、一緒に飲ろうぜ」

 前村助右衛門は、慶次の莫逆の友であり、正しく尾張・斜メ前田家の柱石だった。家中のどんなもめごとも、彼がゆけば治まった。今日のようにふわりと座るだけで相手は、もう争う気もなくなってしまうのである。

斜メ前田慶次「お前が以前、金沢の門衛に絡まれた挙げ句、」
斜メ前田慶次「左足首を激しく捻挫しながら、門外へと飛び出した時はどうなるかと思ったもんだ」
前村助右衛門「俺も正直、もう駄目だと思ったよ。奇跡的に尾張に帰ることができたが」
前村助右衛門「尾張の地を踏んだときは、恥ずかしながら溢れ出る涙を止められなかったよ」
斜メ前田慶次「どんな奇跡だよ」

 拾丸は一人、静かに酒を飲みながら二人の会話に耳を傾けていた。

斜メ前田慶次「ところで今日は、どんな用事で来たんだ?」
前村助右衛門「お前と別れの杯を交わしに来た」
斜メ前田慶次「・・・何?」
前村助右衛門「与板で、お前の姿を見かけたよ。殿と一緒に」

 前村助右衛門とその主君である斜メ前田利家は、合戦では織田家の旗本衆として参陣しており、戦果目的で叩いてくるプレイヤーたちに手を焼いている。両人ともあと一歩で武将になれなかったため、名無しのNPC扱いとなっている。

前村助右衛門「こうなった以上は、お前とも縁を切らねばならぬ」
斜メ前田慶次「そうか・・・」
前村助右衛門「いくさ場で会ったら、容赦はせぬぞ。覚悟しろ」
斜メ前田慶次「それは俺も同じだ、首を洗って待っておれ」
前村助右衛門「お前に一言言っておくことがある」
斜メ前田慶次「何だ?」
前村助右衛門「殿はお前のことを憎みきってはおらぬ」

 慶次は酒が注がれた湯飲み茶碗を口に運ぼうとして、やめた。

前村助右衛門「常々お前の悪口を言うが、俺から見れば、」
前村助右衛門「殿はお前のことが気になってしょうがないんだよ」
斜メ前田慶次「だからそれは俺のことが憎いからだろう」
前村助右衛門「違うな。本心ではお前のことがやっぱり心配なんだよ」
斜メ前田慶次「・・・・・・」
前村助右衛門「俺が言いたかったのは、それだけだ」

 そう言うと助右衛門は、自分の分の飲み代を卓上に置き、立ち上がった。

斜メ前田慶次「何だよもう帰るのか!? 泊まってけよ!」
前村助右衛門「・・・俺もこれで何かと忙しくてな。何しろ斜メ前田家では常につまらん争いが絶えない」
前村助右衛門「そんなとき、俺がふわりと座ると、争いが静まるんだよ。ふふふ」

 ・・・助右衛門は未だに自分の「ふわり」に絶対の自信を持っていた。

斜メ前田慶次「・・・お前、今日こそは隠形薬を持ってきてるんだろうな?」
前村助右衛門「ここに来るまでに使い切った」
斜メ前田慶次「楽市に寄って買って行けよ。この間みたいに門衛に絡まれるぞ」
前村助右衛門「嫌だ」
斜メ前田慶次「・・・ちょっ、おま!」
前村助右衛門「俺にも意地がある! 今日こそは絶対に門衛を和ませてみせる」
斜メ前田慶次「悪いことは言わねえから・・・」
前村助右衛門「いくさ場にて会おうぞ! では、さらばだ!」

 微笑を浮かべつつ、前村助右衛門は茶店を後にした。

拾丸「大丈夫ですかねえ、助右衛門様」
斜メ前田慶次「絶対大丈夫じゃないと思うけどな・・・」

 ・・・その時である。

『戦中門衛が前村助右衛門に襲いかかった』
『戦中門衛が前村助右衛門に襲いかかった』

斜メ前田慶次「・・・そら見ろ! 言わんこっちゃねえ!」

 ・・・襲われログを見た慶次と拾丸が門前に駆けつけると、まさに助右衛門が戦中門衛たちから袋叩きに遭っていた。

前村助右衛門「・・・くっ・・・そ、そんな・・・!」
戦中門衛(LV46)「涼しげな笑顔で、さり気なく通り抜けようとしてんじゃねーよ」
戦中警護(LV45)「ふざけた野郎だ。通れると思ったのか」
知恵者(LV45)「ボコボコにして、お上に突き出してやりましょうぜ」
前村助右衛門「そんなに・・・」
指物侍(LV45)「あ?」
前村助右衛門「そんなにもか!」
戦中門衛(LV46)「・・・何だかわからんが、やっちまえ!」
前村助右衛門「ギニャー!」

 ・・・引き続き袋叩きに遭う助右衛門を、慶次と拾丸は助けることができなかった。いや、そもそも助ける気がなかった。

斜メ前田慶次「お、おい助右衛門のやつ、こっち見てるぞ・・・」

sukeemon.jpg

拾丸「・・・きっと、旦那に助けて欲しいんですよ」

 慶次はいかにも迷惑そうな顔をして、「こっち見んな」という意味を込めたジェスチャーを助右衛門に送った。

拾丸「旦那・・・」
斜メ前田慶次「知り合いだと思われたくねえからな」

 この措置について、冷たいと思われる方もおられるかもしれないが、何しろ助右衛門は敵方であり、春日山に頼んで来てもらったわけでもない。むしろ助ける方が不自然と言えよう。

 そんな慶次のジェスチャーの意図を覚ったか助右衛門、慶次から視線を外し、そして・・・


sukeemon.jpg

      また見る。

斜メ前田慶次「・・・こっち見んなってのに! 俺まであらぬ疑いをかけられちまうじゃねえか!」
拾丸「旦那を道連れにする気なんですかね・・・」
斜メ前田慶次「・・・もう行くぞ! もしここで死ぬなら、あいつはそこまでの男だってことだ!」

 その後聞くところによると、慶次と拾丸が足早に門前を後にして間もなく、左足首を激しく捻挫した織田家の侍が、門外へと飛び出し消息を絶ったとのことである。
Date: 2012.10.08
Category: 信on
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憎しみからは・・・の巻

斜メ前田慶次「本日はよろしくお願いいたす」
斜メ上杉景勝「いや、何のこれしきお安い御用だ」

 この日の申の刻(午後3時頃)。慶次は景勝、兼続と春日山城門前にて待ち合わせていた。春日山城内を案内してもらうためだ。上杉家に移籍してからは初めての登城となる。

曲江兼続「やはり城に来ると気分が落ち着きますな」
斜メ前田慶次「ずっと軟禁されていたからだろうな」
曲江兼続「・・・慶次殿! それは言わぬ約束のはず!」
斜メ上杉景勝「軟禁?」
斜メ前田慶次「・・・いやいや何でもござらぬ。さあ、案内をお願いいたす」

 与板にて織田家と合戦中ではあるが、昼夜問わず行われているわけではない。空いた時間を利用し、慶次が景勝に頼み込んでようやく実現した春日山城ツアーであった。

斜メ上杉景勝「ところで、慶次殿は尾張の斜メ前田家を出奔してきたとか?」
斜メ前田慶次「もうお聞き及びでござったか」
斜メ上杉景勝「斜メ前田利家殿とうまくいっていなかったのでござるか?」
斜メ前田慶次「さよう」
斜メ上杉景勝「斜メ前田利家殿の、何がそんなに気に入らないのですかな?」
斜メ前田慶次「気に入らないというか・・・何故か向こうが一方的に俺を憎むんですよ」
斜メ前田慶次「なので、言葉巧みに騙して氷風呂に入れて飛び出してきてやりました」
斜メ前田慶次「ゆず湯と氷風呂の区別もつかないようで、いや、笑えました」
斜メ前田慶次「あんなもうろくは、さっさとくたばればいいんですよ」

 慶次、見栄を張って嘘をついていた。実際には利家は氷風呂であることを見破っていた。

斜メ上杉景勝「・・・それはいけませんな、慶次殿」

 階段を登りながら景勝が言う。

斜メ上杉景勝「憎しみからは何も生まれませぬぞ」
斜メ前田慶次「はあ、そりゃまあそうですが・・・」
曲江兼続「心を開いて接すれば、いつか相手もわかってくれるというものです」
斜メ前田慶次「はて? 野盗の頭領には心を開かなかったのですかな?」
曲江兼続「慶次殿!」
斜メ前田慶次「おっと、これは失礼」
斜メ上杉景勝「野盗?」
斜メ前田慶次「・・・いやいや何でもござらぬ」
斜メ上杉景勝「とにかく、例え敵国の者であっても憎んではなりませぬぞ」
斜メ上杉景勝「この世に生きる者、全てを慈しみ、いたわり・・・」

 景勝が全てを言い終わる前に、前方から二人の男が現れた。

直江兼続「・・・げっ」
上杉景勝「あ・・・こ、これは斜メ上杉殿・・・」

 何と、バッタモノではなく、本物の景勝と兼続であった。

斜メ上杉景勝「・・・チッ!」
斜メ前田慶次「・・・!?」
上杉景勝「お、お役目ご苦労である・・・」
斜メ上杉景勝「・・・ははっ・・・」

 斜メ上杉景勝、形の上では頭を下げているものの、不快の色を隠そうとはしない。

上杉景勝「ではこれにて・・・」
直江兼続「し、失礼いたす」

 いたたまれなくなったのか、そそくさと足早に去る本物の景勝と兼続。そしてその後ろ姿を無言で凝視するバッタモノの景勝と兼続がそこにいた。

斜メ前田慶次「・・・景勝殿!?」

 不審に思い、バッタモノの景勝の顔をのぞき込んでみたところ・・・

斜メ前田慶次「ゲエーッ!」

 バッタモノの景勝、まるで悪鬼羅刹のような形相で本物の景勝の背中を睨みすえていたのだった。あまりの憎悪の念に気圧された慶次、二歩ほど後ずさりせざるを得なかった。

斜メ前田慶次「・・・ちょっと、景勝殿! 景勝殿!?」

 問いかけてみるも、返事はない。よく見ると握りしめた両手の拳から血が滲み出ていた。

斜メ前田慶次「・・・な、何なんだこりゃあ!」 
斜メ前田慶次「さっき、憎しみからは何も生まれないとか言っておいて・・・」
斜メ前田慶次「兼続殿からも、何とか言って下され!」

 バッタモノの兼続からも返事が無い。

斜メ前田慶次「・・・ちょっと、兼続殿!?」
曲江兼続「おのれっ・・・おのれっ・・・直江めっ・・・!」
斜メ前田慶次「・・・兼続殿!」

 背中を叩き、振り向かせた兼続の頬には、血の涙が迸っていた。


kanetsugu_namida.jpg

斜メ前田慶次「・・・ゲエーッ!?」
曲江兼続「ぐううっ・・・直江っ・・・! 直江めがっ・・・!」
斜メ前田慶次「・・・血の涙を流すほど人を憎むなあーっ!」
斜メ前田慶次「憎むにもほどがあるだろうが! こら、二人とも正気に戻らんか!!」

 本物の景勝と兼続、背筋に悪寒を感じ、立ち止まって振り返ってみたものの、

直江兼続「ま、まだこちらを見ていますぞ・・・」
上杉景勝「ああ、もう、本当やりづらいわい・・・」
直江兼続「早くここから立ち去りましょう」

 すぐにまた城下へ向けて歩を速めることになったのだった。本物二人の姿が見えなくなり、ようやく落ち着きを取り戻したバッタモノの二人に、慶次はこう呟いた。

斜メ前田慶次「憎しみからは何も生まれませぬぞ」
Date: 2012.10.07
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与板合戦の巻

2012100503.jpg

斜メ前田慶次「7対1とは、卑怯なり! 恥を知れい、北畠具教!」
北畠具教「お前が叩いてきたんだろうが!」

 ・・・伏主武将を間違って叩いた慶次であったが、

2012100504.jpg

斜メ前田慶次「おのれ6対1とは、卑怯な!」
傭兵部隊「お前が叩いてきたんだろうが!」

 ゲリラに出て、またしても目標と違うNを叩いてしまったのであった。どうにも難しい・・・慣れれば上手く叩けるようになるのだろうか。

2012100502.jpg

 さて慶次の宿敵・前田慶次だが、合戦場に入った時には既に他の豪傑たちに討ち取られており、残念ながらその姿を確認することはできなかった。しかし同じフィールドに立ち続けていれば、いずれ必ずチャンスはやってくるはずだ。前田慶次との距離は、確実に縮まっている。
Date: 2012.10.05
Category: 信on
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兼続と景勝の巻・後編

斜メ上杉景勝「首を刎ねてくれる! そこへなおれ!」
曲江兼続「ひいい・・・」

 失禁する曲江兼続。

ドラえもん・零式「・・・ちょっと、どうするんだい!? 慶次君!」
斜メ前田慶次「いや、実は全くのノープランなんだ」
斜メ前田慶次「正直、この展開は予想していなかった」
ドラえもん・零式「何とかしてあげないと、首を刎ねられちゃうよ!」

斜メ上杉景勝「見苦しいぞ! 最期くらい武士らしくしろ!」
曲江兼続「ちょっ、ちょっ、待っ・・・」
斜メ前田慶次「斜メ上杉景勝殿!」
斜メ上杉景勝「何だ!?」
斜メ前田慶次「これを差し上げるゆえ、お怒りを静められよ」


megasyaki.jpg


斜メ上杉景勝「何だこれは・・・?」
斜メ前田慶次「メガシャキでござる」
斜メ上杉景勝「何だかわからんが、いらん!」

 メガシャキを投げ捨て、再び兼続に向けて太刀を構える景勝。

曲江兼続「・・・ちょっと慶次殿! 何とかしてくださいよ!」
斜メ上杉景勝「慶次・・・?」
斜メ前田慶次「と、とにかく今は祝いの席ゆえ、流血沙汰はやめていただきたい」
斜メ上杉景勝「・・・ならば連れ帰って首を刎ねてくれる。者ども、兼続を引っ立てい」
斜メ上杉景勝の従者1「ははっ! さあ立て、この恥知らずめが!」
斜メ上杉景勝の従者2「よくものこのこと春日山に帰ってこれたものだ!」
曲江兼続「・・・くっ・・・きっ・・・」
斜メ上杉景勝の従者3「あ?」
曲江兼続「きっ・・・」

kanetsugu.jpg

曲江兼続「利いたふうな口をきくな~~~!!」

斜メ上杉景勝の従者1「・・・・・・」
斜メ上杉景勝の従者2「・・・・・・」
斜メ上杉景勝の従者3「・・・・・・」
曲江兼続「・・・・・・」

 大人しい兼続が初めて見せた剣幕であった。そして数秒後、

斜メ上杉景勝の従者1「何だとこの野郎!」
斜メ上杉景勝の従者2「ボコボコにしてやる!」
斜メ上杉景勝の従者3「腕の一本でも叩き折ってやれ!」
曲江兼続「・・・ギニャー!」

 全く効き目がなく、ボコられ始めた兼続を見かねて止めに入る慶次。

斜メ前田慶次「・・・連れて帰られるのも困る! とにかく落ち着かれい」
斜メ上杉景勝「何故だ? その者は我が家来であるぞ」
斜メ前田慶次「もしどうしても連れて帰るのであれば、払うものを払って頂きたい」
斜メ上杉景勝「何故お主に金を払わねばならんのだ」
斜メ前田慶次「兼続殿が急な病で倒れていたのを発見し、家に連れ帰り療養させたのが拙者だからです」
斜メ前田慶次「高価な薬を使ったり、上方から優秀な医者を呼んだり、とにかく金が掛かったんですよ」

 全くの作り話であったが、真相を知らない景勝主従は騙される他なかった。

斜メ上杉景勝「何と、そんなことが・・・」
斜メ上杉景勝「しかし連絡をよこすことくらいはできたはず」
斜メ上杉景勝「それを怠ったことは見逃せぬ」
斜メ前田慶次「兼続殿は病にて記憶をなくしておりまして・・・」
斜メ前田慶次「今、漏らした小便も病の後遺症かと」
斜メ前田慶次「ちなみに、記憶が戻ったのはつい先日のことでしてな」

 半信半疑の景勝であったが、何が何でも兼続を連れ帰るつもりであったようだ。

斜メ上杉景勝「とにかく、詮議は我が屋敷で行うことにする」
斜メ前田慶次「ならば、払うものを払って頂きませぬと・・・」
斜メ上杉景勝「ええい、いくらだ!」
斜メ前田慶次「100万貫、頂きましょう」
斜メ上杉景勝「ひゃ、100万だと!?」
斜メ前田慶次「払って頂けなければ、兼続殿に働いて返してもらうまでのことです」
斜メ前田慶次「実は兼続殿とも、その約定をすでに交わしておりましてな」

 眉間に皺を寄せ、兼続を睨み付けながら、景勝は尋ねた。

斜メ上杉景勝「兼続! まことの話か!」
曲江兼続「・・・はっ、ははっ!」
斜メ上杉景勝「おのれ勝手なマネを・・・!」
斜メ上杉景勝「・・・仕方ない。慶次殿とやら、この男を勝手にするがよい」
斜メ前田慶次「え?」
斜メ上杉景勝「こんな男には100万貫どころか、100文の価値すらないわい」
斜メ上杉景勝「者ども、帰るぞ」
斜メ上杉景勝の従者1「ははっ!」

 慶次宅の門前を後にする景勝主従を、無言で見送る慶次主従であった。やがて姿が見えなくなると、

斜メ前田慶次「・・・ふう」
斜メ前田慶次「良かったな兼続殿、これで命を取られることはなくなった」
曲江兼続「・・・殿ぉ~! 申し訳ございませぬ・・・ううっ・・・」

 こらえきれなくなり、鼻水と涎を垂れ流しながら泣きじゃくる兼続の姿がそこにあった。

斜メ前田慶次「ところで兼続殿、いつ返してくれるんだ?」
曲江兼続「・・・え?」
斜メ前田慶次「とぼけちゃ困るぜ。100万貫だよ、100万貫」
曲江兼続「・・・ええっ!? そんな!!」
斜メ前田慶次「命を助けてやったんだから、払えよな」
曲江兼続「・・・そ、そんな大金、払えません!」
斜メ前田慶次「それじゃあ、身体で払ってもらうしかないな」
曲江兼続「ひいいっ!」

 両手で尻を押さえ、怯えた表情を作る兼続。

斜メ前田慶次「・・・馬鹿野郎、そういう意味じゃねえ!」
斜メ前田慶次「俺の家臣になれってことだよ!」
斜メ前田慶次「オフーナがまだ育ちきってないから、その後になるがな」
曲江兼続「はっ・・・ははっ!」
曲江兼続「拙者でよろしければ・・・ぜひお使い下され」

 慶次と兼続が主従の杯を交わし、兼続が『斜メ前田郷』へ戻った頃には、辺りは暗くなっていた。ドラえもん・零式は台所で酒宴の後片付けに追われており、慶次にとっては何者にも邪魔されない時間がやってきたというわけだ。

斜メ前田慶次「そういえば、昨日はドラの野郎に邪魔されたんだったな・・・」
斜メ前田慶次「今日こそは・・・」

 自家発電を始める慶次。

斜メ前田慶次「ハアッ・・・ハアッ、うっ、イク・・・」


kagekatsu.jpg

斜メ上杉景勝「ごめん下され」
斜メ前田慶次「うおっ!? なっ、ちょっ・・・くっ・・・」

 ビクビクッと身体を震わせる慶次。

斜メ前田慶次「・・・おいふざけんなでござる! お主の顔見ながらイッちまったでござる!!」
斜メ上杉景勝「どうでもいいが、その粗チンを早くしまったらいかがか?」
斜メ前田慶次「くっ! 今拭くゆえ、お待ちあれ・・・」
斜メ上杉景勝「やれやれ、こちらとしてもいい迷惑だ、斜メ前田慶次殿」

斜メ前田慶次「・・・供の者も連れずに、こんなところに何用で?」
斜メ上杉景勝「礼をしに参った」
斜メ前田慶次「礼とは?」
斜メ上杉景勝「お主のおかげで、与七(兼続の幼名)を殺さずに済んだ」
斜メ前田慶次「・・・いや、まあ、正直何も考えておりませんでしたが」
斜メ上杉景勝「越後の銘酒を持って参った。一献受けて下さるか?」

 懐紙で股間を拭き清めながら、慌てて茶碗と料理の用意をドラえもん・零式に言いつける慶次であった。

斜メ上杉景勝「もしあの場で与七を大人しく引き渡されていたら、殺すしかなかった」
斜メ上杉景勝「今まで、与七の面倒を見て下されたことも含めて礼を申し上げる」
斜メ前田慶次「・・・いやいやとんでもない。そもそもあの話は・・・」
斜メ上杉景勝「ん?」
斜メ前田慶次「・・・ああ、いや、何でもござらん」
斜メ上杉景勝「それにしても100万貫とは、恐れ入った」

 笑いながら慶次に酌をする景勝。

斜メ上杉景勝「与七をよろしくお願いいたしますぞ」
Date: 2012.10.04
Category: 信on
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兼続と景勝の巻・前編

 春日山に謎の大地震が起こった翌日・・・慶次、ドラえもん・零式、拾丸、オフーナとそして何故か曲江(まがりえ)兼続の5人が慶次宅の門前で酒宴を開いていた。

斜メ前田慶次「どうなされた兼続殿? 酒があまり進んでいないようだが」

 よく見ると兼続、全身を微かに震わせていて、いかにも落ち着きがない。

曲江兼続「せ、拙者・・・」
曲江兼続「拙者、こんなところ来とうはなかった!」
斜メ前田慶次「そんなこと言わずに、ほれ一献」
斜メ前田慶次「毎日茶店娘たちの相手するのに疲れてるんだろ?」
曲江兼続「・・・それはそうですが! ここ春日山じゃないですか!」
曲江兼続「もし殿に見つかったら、拙者はどうすれば・・・」
斜メ前田慶次「そう言わずに、ほれ、ほれ」

 ・・・観念したのか、茶碗に注がれた冷酒を一気に呷る兼続。

ドラえもん・零式「慶次君、このお侍さんは一体誰なんだい?」
斜メ前田慶次「実はな・・・」

 自らの茶碗にも手酌で冷酒を注ぎながら、手短に曲江兼続について説明を始める慶次であった。

ドラえもん・零式「・・・そりゃあまずいだろう!」
ドラえもん・零式「早く城下町に帰したほうがいいって!」
ドラえもん・零式「君たちも何か言ってやってくれよ!」

 慌てるドラえもん・零式には目もくれず、酒と料理を一心不乱に貪る拾丸とオフーナ。

ドラえもん・零式「・・・・・・」
斜メ前田慶次「まあ心配すんなって」
斜メ前田慶次「まさかこんなところを、斜メ上杉景勝殿が通りかかるわけないだろ」
ドラえもん・零式「・・・じゃあそこで、怒りに全身を震わせているお侍さんは誰なんだい?」
斜メ前田慶次「え?」

 地面に敷かれたゴザの上にあぐらをかいて座っている兼続が、驚愕の表情で見上げているその侍は、何と・・・

斜メ上杉景勝「・・・兼続!! おのれこんなところで何をしておる!!」
曲江兼続「・・・嫌ああああああああ!!」

続く
Date: 2012.10.04
Category: 信on
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城とも申請ありがとうございます

2012100401.jpg

 城とも申請ありがとうございます! 先ほど承認させて頂きました。一応、信onブログを謳っている当ブログですが、たまに信onに関係ないことも書いています・・・。こんなブログでよろしければ、今後ともよろしくお願いいたします!
Date: 2012.10.04
Category: 信on城下町
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どんと来い、超常現象の巻

 ・・・春日山の斜メ前田慶次の自室にて。

斜メ前田慶次「そういえば春日山にも春画売ってないんだよなぁ」
斜メ前田慶次「しょうがない、今日も想像で・・・」

 自家発電を始める慶次。

斜メ前田慶次「ハアッ・・・ハアッ、うっ、イク・・・」

      ______
    / -、 -、   \
   /   |  ・|・  | 、    \
  / / `-●-′ \    ヽ    / ̄ ̄ ̄ ̄
  |/ ── |  ──   ヽ   |  < やあ
  |. ── |  ──    |   |    \____
  | ── |  ──     |   l
  ヽ (__|____  / /
   \           / /
    l━━(零)━━━━┥


斜メ前田慶次「うおっ!? なっ、ちょっ・・・くっ・・・」

 ビクビクッと身体を震わせる慶次。

斜メ前田慶次「おいふざけんな! お前の顔見ながらイッちまっただろうが!!」
ドラえもん・零式「どうでもいいけど、その粗チンを早くしまったらどうだい?」
斜メ前田慶次「くっ! 今拭く、待ってろ・・・」
ドラえもん・零式「やれやれ、こちらとしてもいい迷惑だよ、慶次君」

斜メ前田慶次「何の用だ? 夕飯にはまだ早いだろう」
ドラえもん・零式「最近、めでたいことが続いたじゃないか」
ドラえもん・零式「明日にでも拾丸君とオフーナちゃんを呼んでパーッとやりたいんだけども」
ドラえもん・零式「どうかなと思ってね」
ドラえもん・零式「・・・また門前にゴザを敷いてか?」
ドラえもん・零式「あの二人は屋敷の中に入れないからね。で、どうかな?」
斜メ前田慶次「ん・・・そうだな・・・」
斜メ前田慶次「春日山への引っ越しも滞りなく終わったし、まあ・・・」

 慶次が懐紙で股間を拭き清めながら続きを言いかけたその時、春日山を激しい地鳴りと衝撃が襲った。

斜メ前田慶次「・・・うおっ!?」
ドラえもん・零式「・・・じ、地震!?」
斜メ前田慶次「結構でかいぞ! 火の元を見てこい!」
ドラえもん・零式「うん!」

 慶次とドラえもん・零式が突然の地震にあたふたしている頃・・・春日山城外の原野には、金沢を飛び立ち「空島」となった城下町『斜メ前田郷』が着陸に成功していた。地鳴りと衝撃の原因はまさにそれであった。

 確かな資料や記録は残念ながら現在のところ発見されていないらしいが、どうも日本の戦国の世では、全国各地の城下町の一画が突如空へ浮き上がり、いずこかへと姿を消すことがしばしばあったようだ。

 そしてその超常現象は戦国の世の終わりとともにぱったりと起こらなくなったとのことだが・・・想像するだけで身震いがしてくる。このような超常現象が起こらない時代に生まれて、心から良かったと思う。

 もし仮にこれが超常現象でないとすれば・・・移籍した当日から城下町を普通に利用できることの説明がつかない。プレイヤーの皆さんは気軽に移籍しているつもりなのだろうが、実は城下町に生きるNPCたちは命がけなのである。
Date: 2012.10.03
Category: 信on
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仕事行きたくない!の巻

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斜メ前田慶次「・・・お前邪魔なんだよ! 走ってると引っかかるじゃねーかコノヤロー!」
案内役「・・・な、何と無礼な!」

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斜メ前田慶次「・・・ジジイ! テメエ遅っせえんだよ! 坂の上から蹴り落としてやろうか!」
立花道雪「・・・こっ、この若造! ナメた口を聞きおって!」

ドラえもん・零式「ずいぶん荒れていたようだね」
斜メ前田慶次「・・・明日仕事行きたくねーんだよ・・・」
ドラえもん・零式「瓦クエか桶狭間か長篠の巻き込まれ戦か、」
ドラえもん・零式「週刊瓦クエに便乗して九州城攻めに行くのがそんなに嫌なのかい?」
斜メ前田慶次「違うんだよ、俺の中の人の仕事だよ」
斜メ前田慶次「ああ! ・・・明日仕事行きたくねー! 絶対やられる!」
斜メ前田慶次「人足らねーし! ああもう! 行きたくない! 行きたくねーよおー!」

 慶次は両手で頭を抱え、転げ回った。

ドラえもん・零式「君の中の人の仕事って何だったっけ?」
斜メ前田慶次「守秘義務があるんで言えない」
斜メ前田慶次「ああ、あと明日は帰って来れねーから」
ドラえもん・零式「・・・・・・」





2012100103.jpg

 ブログを見て頂き、ありがとうございます! 励みになります。びっくりしたのでろくにお話もできずにすみませんでした。今後ともこのブログをよろしくお願いいたします。明日、仕事行きたくないんですけどどうしたらいいでしょうか・・・・
Date: 2012.10.01
Category: 信on
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上杉家へ移籍しました

 2012年9月30日、斜メ前田慶次は本願寺から上杉家へ移籍しました。

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 推挙を頂いた上杉家の皆様、ありがとうございました! 今後ともよろしくお願いいたします。

 移籍の理由としまして、やはり上杉家と織田家が敵対の関係になっていることが挙げられます。とはいっても、別に織田家のプレイヤーに恨みがあるとか、織田信長が嫌いとか、そういったネガティブな理由ではありません。

 斜メ前田慶次の目標は、あくまで織田家の武将の前田慶次を討ち取ることであり、そのためには織田家と合戦を行う勢力に在籍しなければなりません。そうでなければ、このブログの趣旨から外れてしまいます。

 そして現状では、本願寺は織田家と敵視の関係にありますが、敵対ではありません。この状態を何というか、斜め前に感じました。キャラクターの名前は「斜メ前田慶次」ですが、せめて前田慶次とは真正面から向き合いたい。

 そのためには、上杉家への移籍は必須と考えました。今後は上杉家の斜メ前田慶次として、前田慶次を地の果てまで追い続けるつもりです。ちなみに前田慶次を討ち取った後どうするかについては、全くのノープランです。

 それでは今日はひとまずこの辺で・・・以上、斜メ前田慶次の中の人でした。

Date: 2012.10.01
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プロフィール
信長の野望online真紅武田家で活動中 &相互リンク・無断リンク募集中です。

斜メ前田慶次

Author:斜メ前田慶次

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